業務部門・情報システム部門の担うべき役割を解説!役割別の要件定義スキル取得でビジネス成功へ

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皆さん、こんにちは!
富士通ラーニングメディア デジタル人材育成ソリューション事業本部の吉田です。

このコラムは、プロジェクトマネジメントや品質マネジメント、上流工程について執筆するシリーズの第9弾です。(前回までのコラムはこちら(注1)

コラム第5弾では、システム開発における「要件定義」の重要性や、「業務部門(利用部門)の方の参画が重要である」ことについてご紹介しました。
コラム第5弾の内容が気になる方はこちら

富士通ラーニングメディアでは、様々なニーズにお応えするため、たくさんの要件定義コースをご用意しています。ですが、コースがたくさんあって「どれを選べばよいか分からない…」というお声もいただきます。

要件定義は、情報システム部門と業務部門でそれぞれ担うべき役割が違います。
今回は、それぞれの担うべき役割を整理し、役割別の要件定義コースについてご紹介します。コース選びのご参考にしていただければ幸いです。

システム開発には、業務部門の協力が必要不可欠です!

ITベンダーや情報システム部門も重要ですが、DX推進を成功させる鍵は、業務部門が握っていると言っても過言ではありません。

なぜなら、システムは会社の目標を達成するために、業務をより良く変えるためのもの。そして、その変化を一番理解しているのが、日々の業務に携わっている業務部門の皆さんだからです。

「え、そうなの?」と思われた方もいるかもしれませんが、DXは今の時代、企業の競争力を維持・向上させるために絶対に欠かせないものなのです。そして、DXはただITツールを導入するだけではダメです。最新技術を使いながら、会社の目標を達成するために、今の業務を徹底的に見直す必要があるのです。

そこで重要になるのが、業務部門の力!

業務部門の皆さんは、日々の業務の中で、色々な課題や改善点に気づいているはずです。その気づきをシステム開発に反映させることで、現場のニーズにピッタリ合った、本当に使えるシステムを開発できるのです。

システム開発は、単なる技術的な作業ではなく、ビジネスの課題を解決し、新たな価値を生み出すための活動です。だからこそ、現場の業務知識がシステム開発の進むべき方向を示す羅針盤となるのです。

さらに、DXを成功させるための第一歩は、現状の業務を「見える化」すること。「うちの業務、ブラックボックス化しているかも…」そんな時は、業務を可視化! そうすれば、情報システム部門に「こんなシステムが欲しい!」という要望を、現状の業務と課題に基づいて、正確に伝えることができ、その結果、スムーズな開発と期待通りの成果につながるのです!

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情報システム部門と業務部門、それぞれの役割を整理してみましょう。

システム開発を成功させるには、情報システム部門と業務部門がそれぞれの強みを活かし、力を合わせることが不可欠です。そのためには、まずそれぞれの役割をきちんと理解し、主体的に取り組むことが大切になってきます。

では、情報システム部門と業務部門は、具体的にどんな役割を担うべきなのでしょうか?

情報システム部門:システム開発を支える技術のスペシャリスト

  • システム開発全体の知識を持ち、技術的な側面からプロジェクトを推進する役割を担います。
  • システムの設計、プログラミング、テストといった開発の全工程を理解し、高品質なシステムを構築することが求められます。
  • 常に最新の技術動向にアンテナを張り、プロジェクトに最適な技術を選定することも重要な役割です。
  • まさに、システム全体の設計、開発、運用を支える、縁の下の力持ちのような存在です。

業務部門:現場を知り尽くした業務のスペシャリスト

  • 担当する業務領域において、「こんなシステムが欲しい!」という要望を主体的にまとめ、その実現に向けて情報システム部門と協力する役割を担います。
  • 業務の流れ、データの構造、運用ルールなど、業務に関する深い知識を活かし、システムの具体的な仕様を決定していく必要があります。
  • 実際にシステムを利用する現場の視点から、システムの使いやすさ、業務効率への貢献度、そして業務課題の解決に繋がる機能などを明確に定義する責任があります。

情報システム部門と業務部門は、それぞれ異なる専門性を持つからこそ、協力することで素晴らしい成果を生み出すことができます。

両部門がそれぞれの専門性を尊重し、密接に連携することで、技術的に優れているだけでなく、現場のニーズにピッタリと合った、本当に使えるシステムを開発することができるのです。

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役割に合わせた専用コースをご用意しています!

システム開発において、業務部門と情報システム部門は、それぞれ異なる専門知識を持つ重要なパートナーです。ビジネスニーズに合ったシステム構築には、業務部門と情報システム部門の連携が不可欠です。両者が要件定義を深く理解し、協力し合うことが成功の鍵となります。

富士通ラーニングメディアでは、それぞれの役割に合わせた専用コースを用意し、皆様のスキルアップをご支援します。

業務部門向けには、現場視点での要件定義スキルを習得できるコースをご用意。業務知識をシステムに反映させるためのノウハウを学び、情報システム部門との連携を円滑に進めることができます。

情報システム部門向けには、技術的な側面から要件定義を深堀りするコースをご用意。システム全体の設計、開発、運用を支える基盤となる知識を習得し、品質の高いシステム構築を目指します。

それぞれの専門性を高め、部門間の連携を強化することで、システム開発全体の効率化と品質向上に貢献します。

★業務部門の方には

★情報システム部門の方には

オンライン研修(ライブ)で実施するコースもございます。詳細は各コース概要をご確認ください。

また、コースマップで各コースのレベル感などをご確認いただけます、あわせてご覧いただければ幸いです。

最後に・・・

富士通ラーニングメディアでは、お客様のシステム開発プロジェクトの成功を心から応援しています。今回のコラムが、皆さんのコース選びの一助となり、より効果的なシステム開発に繋がることを願っています。

もし、コース選びで迷われた場合は、お気軽にお問い合わせください。要件定義の担当講師が、お客様の状況を丁寧にヒアリングし、最適なコースをご提案します。
富士通ラーニングメディアと一緒に、未来を切り開いていきましょう。

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執筆者紹介

デジタル人材育成ソリューション事業本部
プロマネ品質上流チーム所属
吉田 千鶴(よしだ ちづる)

COBOLやメインフレームの研修講師を経て、近年はアジャイル研修の講師やシステム開発のプロマネも経験しています。美味しいコーヒーを飲みながらまったりする時間が好きです。

(2025/06/24)

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