もう悩まない!チーム・プロジェクトを成功に導くチームマネジメント攻略法を手に入れよう!

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皆さん、こんにちは!
富士通ラーニングメディア デジタル人材育成ソリューション事業本部の吉田です。

このコラムは、プロジェクトマネジメントや品質マネジメント、上流工程について執筆するシリーズの第8弾です。(前回までのコラムはこちら(注1)

さて、4月から年度が変わり、初めてのチームリーダーなど、プロジェクトやチームを任される立場になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「チームをまとめるって、一体何から始めればいいの?」
「目標達成できるか、正直自信がない…」
「メンバーは個性的で、うまくやっていけるだろうか…」

初めてのチームリーダー。何をすればいいのか、何から始めればいいのか、戸惑うのは当然です。
でも、大丈夫!

今回のコラムでは、初めてチームやプロジェクトのリーダーになる方に向けた、チームやプロジェクトを成功に導くためのチームマネジメントをロールプレイングゲームの登場人物に例えてわかりやすく解説します。

まずは「チーム」を理解しよう!【冒険の仲間たちを知る】

プロジェクトは、まるでロールプレイングゲームの冒険のように、様々なスキルや経験を持つメンバーが集まって、共通の目標を達成するために行う活動です。しかし、ただ人が集まっただけでは、ただのパーティー。真の「チーム」として機能するためには、以下の要素が不可欠です。

  • 明確な目標: チーム全員が目指すべきゴールを共有すること。
  • 役割分担: 各メンバーが自分の得意分野を活かし、責任を持って担当する役割を明確にすること。
  • 信頼関係: お互いを尊重し、助け合い、安心して意見を言い合える関係を築くこと。

例えば、新製品のお菓子開発プロジェクトの場合、下記のようなイメージです。

目標: 3ヶ月以内に、美味しいだけでなく、健康にも良い新しいお菓子を開発し、スーパーで販売を開始する。
役割分担
開発チーム(魔法使い):お菓子のレシピ開発と試作を担当。魔法のレシピで美味しいお菓子を生み出す!
マーケティングチーム(商人):市場調査と販売戦略を担当。売れるお菓子を見極める!
デザインチーム(芸術家):パッケージデザインを担当。魅力的なパッケージで購買意欲を刺激!

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目標設定は「SMART」に!【冒険の地図を描く】

チームの目標は、ただ漠然と「売上を上げる」といったものではなく、ゲームにおける冒険の地図のように、具体的で達成可能なものでなければなりません。そこで活用するのが、「SMART」な目標設定です。

さて、SMARTとは何でしょうか。

  • S (Specific): 具体的に。誰が、何を、いつまでに、どのように行うのかを明確にする。
  • M (Measurable): 測定可能に。目標達成度を客観的に評価できる指標を設定する。
  • A (Achievable): 達成可能に。現実的な範囲で、努力すれば達成できる目標を設定する。
  • R (Relevant): 関連性がある。チームの目標が、組織全体の目標と整合性が取れているかを確認する。
  • T (Time-bound): 期限付きで。いつまでに目標を達成するのか、明確な期限を設定する。

例えば、新製品のお菓子開発プロジェクトの場合、下記のようなものが目標のイメージです。

  • 新しいお菓子の販売開始から1ヶ月以内に、1000個販売する。

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コミュニケーションは「双方向」で!【情報共有は冒険の基本】

チームのコミュニケーションは、リーダーからメンバーへの一方的な指示だけではありません。メンバーからの報告や相談を受けやすい雰囲気を作り、双方向のコミュニケーションを心がける必要があります。

  • チーム会議: 毎週月曜日の午前中に開催し、進捗状況や課題を共有する。作戦会議のように、情報を共有し、戦略を練る!
  • 1on1ミーティング: メンバーと個別にランチに行き、目標達成に向けた悩みを聞く。個別指導のように、メンバーの成長をサポートする!
  • インフォーマルなコミュニケーション: 休憩時間などに雑談を交わし、親睦を深める。休憩中の会話のように、リラックスした雰囲気で絆を深める!

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問題解決は「チーム」で行う【ピンチはチャンス】

プロジェクトを進める上で、問題は付きものです。ゲームのボス戦のように、困難な状況に直面することもあるでしょう。そんな時は、リーダーだけで抱え込まず、メンバーを巻き込んで、チームで解決しましょう。

  • 原因分析: なぜ試作品のお菓子が美味しくないのか、原因を特定する。謎解きのように、原因を突き止める!
  • 解決策立案: より美味しいお菓子にするためのアイデアを出し合う。まるで魔法のように、斬新なアイデアを生み出す!
  • 実行: レシピを改良し、再度試作を行う。試練のように、何度も挑戦する!

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指導・育成は「個性」に合わせて!【レベルアップをサポート】

チームメンバーは、それぞれ異なるスキルや経験、価値観を持っています。メンバーの個性を理解し、ゲームのキャラクター育成のように、適切な指導・育成を行うことで、チーム全体の能力向上につなげます。

  • ティーチング: お菓子作りが初めてのメンバーには、基本的な作り方を教える。先生のように、丁寧に指導する!
  • コーチング: 新しいレシピ開発に挑戦したいメンバーを応援する。メンターのように、背中を押す!
  • フィードバック: 試作品の味について、良い点や改善点を具体的に伝える。審査員のように、客観的に評価する!

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対立は「成長のチャンス」と考える【仲間との絆を深める】

チームメンバー間で意見の対立が発生することは、決して悪いことではありません。ゲーム中に起こる数々のイベントのように、対立を成長のチャンスと捉え、建設的な解決を目指しましょう。

  • 協調: Aさんは「甘いお菓子が良い」と主張し、Bさんは「甘さ控えめが良い」と主張する場合、両者の意見を聞き、両方が納得できる「消費者が好みに合わせて、甘さをトッピングで調整できるお菓子」を開発する。
  • 妥協: Aさんの意見を取り入れつつ、Bさんの意見も尊重し、甘い部分と甘さ控えめな部分があるお菓子を開発する。
  • 鎮静: 過去の販売実績から、甘いお菓子の方が売れることが分かった場合、Aさんの意見を採用し、Bさんに理解を求める。

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チームリーダーになる皆さんへ

これから、チームリーダーになる皆さん。すでに、チームリーダーになっている皆さん。初めてのチームリーダーで、不安な気持ちもあるかもしれませんが、チームマネジメントの基本を理解し、実践することで、プロジェクトを成功へと導くことができます。

現実は、ゲームのように思い通りには進みませんし、最初からやり直すこともできません。しかし、チームマネジメントの知識を知っているか・知っていないかによって、大きく変わるものだと私は思います。「なんとなく…」でチームをマネジメントするのではなく、マネジメントの根拠や理由を自分なりに腹落ちさせて、チームをまとめていきましょう。

初めてチームリーダーになる皆さんの第一歩を力強く後押しし、プロジェクトを成功に導くためのチームマネジメント研修が富士通ラーニングメディアにはあります。

【ライブ】ゼロから学ぶプロジェクトマネジメントの基本~チームマネジメント編~(ULF79R)

業種業務によらない、様々なプロジェクトで活用できるチームマネジメントの基本を1日間で学ぶことができます。

この研修を受講することで、皆さんそれぞれの目指すチームリーダーの「冒険の書」を手にすることができるのではないでしょうか。

プロジェクトマネジメントのコース紹介

富士通ラーニングメディアでは、システム開発に関わる方に対する初心者向けのプロジェクトマネジメント基礎研修から、経験者向けの応用研修まで、幅広いニーズに対応した研修プログラムをご用意しています。また、初めてマネジメントを学ぶ方向けのコースも用意しています。

プロジェクトマネジメントの知識を持っている人材は、どの会社においても、どの立場においても、必要不可欠です。プロジェクトマネジメントの知識を身につけたい方は、ぜひ富士通ラーニングメディアの研修をご検討ください。

プロジェクトマネジメント研修コースのご紹介

 初めてプロジェクトマネジメントを学びたい方は、下記の研修もお勧めです!
システム開発プロジェクトに参画経験がない初学者の方でも安心してご受講いただける業種・業務によらないプロジェクトの共通原則を学ぶコースです。
コラム第1弾でご紹介したコースになります)

 【ライブ】ゼロから学ぶプロジェクトマネジメントの基本(ULF73R)

執筆者紹介

デジタル人材育成ソリューション事業本部
プロマネ品質上流チーム所属
吉田 千鶴(よしだ ちづる)

COBOLやメインフレームの研修講師を経て、近年はアジャイル研修の講師やシステム開発のプロマネも経験しています。美味しいコーヒーを飲みながらまったりする時間が好きです。

(2025/05/13)

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