プロジェクトマネジメントを学ぶ人は何故PMBOK(R) を学ぶのか?身近な例でPMBOK(R) 第7版を最短解説!

  • ビジネススキル

皆さん、こんにちは!
富士通ラーニングメディア ナレッジサービス事業本部の吉田です。
私は現在、プロマネ品質チームに所属し、日々プロジェクトマネジメントの知識習得に励んでおります。そして、機会があれば、少しずつ経験も積んでいます!

プロジェクトマネジメントのコラム第1弾では、業種業務によらないプロジェクトマネジメントの知識について、身近な引っ越しを例に分かりやすく記載しています。気になる方はこちらもご覧ください。

■第1弾:業種業務によらないプロジェクトマネジメントについて
プロジェクトマネジメントの知識が必要なのは、システム開発の時だけじゃない!?引越にも役立つプロマネ共通知識を解説

さて、プロジェクトマネジメントを学んでいると、必ず耳に入ってくる PMBOK(R)(ピンボック)という言葉。皆さんは、PMBOK(R) はご存じでしょうか。私はプロマネ品質チームに所属するまで、PMBOK(R) という言葉は知ってはいたものの、内容については全く知りませんでした。皆さんの中にも私と同じように、今まさにPMBOK(R) をイチから学ぼうとしている方もいるのではないでしょうか。

PMBOK(R)(Project Management Body Of Knowledge)とは、プロジェクトマネジメントに関する貴重な知識とベストプラクティスを体系的にまとめたものです。また、PMBOK(R) はPMI(プロジェクトマネジメント協会)が策定したプロジェクトマネジメントの国際的な標準なのです。

プロジェクトマネジメントに関わると、PMBOK(R) を耳にするようになるのは、このような理由からです。

PMBOK(R) は、プロジェクトマネジメントを学ぶ上では避けて通ることができません。これからPMBOK(R) を学ぶ方は、最新版である第7版を学ぶことをおすすめします。

今回は、PMBOK(R) ガイド第7版の「プロジェクトマネジメントの原理・原則」について、前回同様、「引っ越し」を例にして紐解いていきます。ぜひご覧いただければ幸いです。

12個の「プロジェクトマネジメントの原理・原則」とは何か?

プロジェクトマネジメントの原理・原則とは、PMBOK(R) ガイド第7版においての根幹ともいうべき内容であり、全部で12個あります。

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プロジェクトマネジメントの原理・原則は、プロジェクト活動における行動指針と言えます。プロジェクトを成功に導くために、プロジェクトに関わるすべての人たちが、どのように行動すればいいのか(立ち振る舞い)を示しているものです。

PMBOK(R) ガイド第7版はプロジェクトマネージャーだけが学習の対象者ではありません。プロジェクトに関わるすべての関係者が対象です。12個の「プロジェクトマネジメントの原理・原則」の内容についても、すべてのプロジェクト関係者が意識すべきこととして記載されています。
しかし、上記の情報だけでは、どのように行動するか具体的にはイメージしづらいですよね。

では、よりイメージしやすいように日常のイベントを例に説明しましょう。分かりやすい例として「引っ越し」で考えてみたいと思います。


引っ越しを例に「プロジェクトマネジメントの原理・原則」を理解しよう!

皆さんが人生の中で一度は経験のある「引っ越し」は、小さなプロジェクトと言えます。ここでの引っ越しのスコープは、新居を決めてから、旧居(現居)を引き払い、新居で快適に暮らせるようになるまでの期間を想定します。

では、プロジェクトマネジメントの原理・原則の12個のうち、1~4までを引っ越しに当てはめて考えてみましょう。

1. 勤勉で、敬意を払い、面倒見の良いスチュワードであること

「スチュワード」という言葉は、あまり聞き慣れない言葉だと思います。スチュワードとは、執事や世話役などを指します。つまり、プロジェクトに関わる人には、周りに信頼される行動や意思決定を行うこと、プロジェクトやチームを支えることが求められています。

引っ越しでも「こんな人とは引っ越しできない!」と思われないように、誠実で他の人を助け、コンプライアンスを守る行動が必要なのです。人として当たり前の行動を言っていますね。

引っ越しプロジェクトを引っ張る人(リーダー)は、特に信頼性とリーダーシップが求められます。

  • 勤勉さ:スケジュールを立て、荷造りの進捗状況を管理し、引っ越し業者と連携を密にすることで、スムーズな搬入・搬出を実現する。
  • 敬意:周りの人に迷惑をかけないように騒音を最小限に抑えること、ゴミをきちんと分別して捨てること、新居のオーナーに事前に連絡を取り、引っ越しに関する情報を共有し、許可を得る。
  • 面倒見の良さ:荷造りが大変な場合は、手伝いを申し出たり、励ましの言葉をかけたりする。新居での生活に不安を感じている場合は、一緒に買い出しに行ったり、近所を案内したりして、安心できる環境作りをサポートする。

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2. 協働的なプロジェクト・チーム環境を構築すること

プロジェクトやチームは多様なスキル・知識・経験を持っているメンバーから構成されているため、個人で作業する場合に比べると共通の目標を達成することができます。そのための協動的なチームを構築することが大事です。

引っ越しにおいても、荷造り担当チーム(引っ越し前日までの荷物整理、当日の搬入・搬出)を、家族、友人、引っ越し業者で編成して実行します。

例えば、力自慢の友人に引っ越しの手伝いをお願いし、荷物搬入・搬出で活躍してもらいます。引っ越し業者には、事前に見積りや会話をして、こちらの要望に合うところ、さらに一緒に仕事がしたいと思えるところを選びます。さらに、引っ越し当日の作業を明確にし、家族の中で責任者を決め、友人や関係業者を含めたチームで合意しておきます。このように、それぞれの役割を明確にし、お互いに協力して働きやすい環境を構築します。

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3. ステークホルダーと効果的に関わること

ステークホルダーがプロジェクトに与える影響はとても大きいです。ステークホルダーには、プロジェクトの成功と顧客満足に貢献するために必要な程度にはプロジェクトに関与してもらう必要があります。

引っ越しでは、家族、友人、引っ越し業者、新居のオーナー、電気業者、ガス業者、水道局、電話工事業者、ネット工事業者など、多くのステークホルダーが関係しています。それぞれのステークホルダーの関心事、影響力、影響の度合いを理解し、効果的にコミュニケーションを取る必要があります。

例えば、水道局であれば、新居の水道はいつ使用開始か、現居の水道はいつ止めるのかが関心事になります。新居で、引っ越し当日すぐに水が使いたい場合は、その影響度合いも大きくなりますね。こういった情報を水道局の方に伝えておく必要があります。また、引っ越し当日に栓を開けてもらうために、水道局の担当者に来てもらう必要もあるため、事前に調整しておく必要もあります。

また、新居のオーナーに事前に挨拶に伺うことも重要ですね。引っ越し当日も色々と手伝ってくれるかもしれません。引っ越しは思わぬステークホルダーがいる場合もあるため、経験者に事前に聞いておくのも良いですね。

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4. 価値に焦点を当てること

価値とは、プロジェクト成功の究極の指標と言えます。プロジェクト・チームは成果物重視から成果を重視することで、プロジェクトの目的を達成します。

引っ越しの価値は、新居で快適な生活を始められることです。家族の価値観を理解し、新居での生活が快適になるように、引っ越しを計画する必要があります。それは、ガスや水道、電気が使えるだけではなく、新居で家族との時間を大切にしたい、仕事に集中したい、趣味を楽しみたいなど、家族の趣味やライフスタイルに合わせた対応も含まれます。家族の趣味やライフスタイルに合わせた家具や家電を選ぶことも、価値観を重視した引っ越しを行うことです。新居での生活を豊かにするためのアイデアを提案し、実現します。

プロジェクトが成功すると、価値が生み出せますね。

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「プロジェクトマネジメントの原理・原則」の12個のうち、1~4について引っ越しを例に説明しましたが、いかがでしょうか?
身近な例をもとに、プロジェクトの中でどのように行動すべきか、イメージは付きましたか?

プロジェクトマネジメントの原理・原則は12個あるので、他の内容も気になりますね!
PMBOK(R) の学習に意欲が湧いた方は、富士通ラーニングメディアの研修をおすすめします。

最後に

これからプロジェクトマネジメントの知識を習得し、実務プロジェクトに活かしていきたい、プロジェクトを成功に導きたい、という方は、PMBOK(R) ガイドを理解し、プロジェクトマネジメントの標準を知りましょう。ご自身でPMBOK(R) ガイド第7版を手に取り、内容を深めるのも良いですね。

しかし、日々の忙しい業務の中、「PMBOK(R) ガイドを読んでいる時間がない!」 または、「読んでみたけど、理解まで追いつかない!」 という方は、富士通ラーニングメディアの研修がおすすめです。短期間でPMBOK(R) ガイド第7版を知ることができます!

【ライブ】知っておくべきプロジェクトマネジメント(PMBOK7版) (ULA46R)
 1日間という短期間で、PMBOK(R) ガイド第7版について講義を中心に(ミニ演習もあります)、理解することができます!

【ライブ】じっくり学ぶプロジェクトマネジメント(PMBOK7版) (ULA47R)
 2日間でPMBOK(R) ガイド第7版の内容を講義と演習を通して、理解を深めることができます!

プロジェクトマネジメントのコース紹介

富士通ラーニングメディアでは、システム開発に関わる方に対する初心者向けのプロジェクトマネジメント基礎研修から、経験者向けの応用研修まで、幅広いニーズに対応した研修プログラムをご用意しています。
プロジェクトマネジメントの知識を身につけたい方は、ぜひ富士通ラーニングメディアの研修をご検討ください。

□原理・原則ベースのPMBOK(R)ガイドの研修(第7版)
最新のPMBOK(R) ガイドを知りたい、原理・原則ベースとは何かを知りたい、という方におすすめです!
【ライブ】知っておくべきプロジェクトマネジメント(PMBOK7版) (ULA46R)
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□プロセスベースのPMBOK(R)ガイドの研修(第6版以前)
各プロセスでのマネジメントを知りたい、という方におすすめです!
【集合】プロジェクトマネジメントの基礎(UAR11L)
【集合】プロジェクトマネジメントの技法(UAR21L)
【集合】プロジェクト計画(UAR12L)
【集合】プロジェクトの実行とコントロール(UAR13L)

 ※上記コースには、ライブ(オンライン)研修もあります。各コースの概要ページでご確認ください。
 ※各コースの詳細は「富士通ラーニングメディア プロジェクトマネジメント」で検索ください。

これからも皆さんにとって有益な情報をお届けできるよう尽力いたします、今後のプロジェクトマネジメントに関するコラムも是非楽しみにしてください。

執筆者紹介

ナレッジサービス事業本部 プロマネ品質チーム所属
吉田 千鶴(よしだ ちづる)

COBOLや汎用機の研修講師を経て、近年はアジャイル研修の講師やシステム開発のプロマネも経験しています。美味しいコーヒーを飲みながらまったりする時間が好きです。

(2024/07/25)

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