皆さんこんにちは!
富士通ラーニングメディア 人材育成イノベーション事業部の土屋(つちや)です。
今回はアジャイル開発コラムの第7弾です!前回までのコラムでは、アジャイル開発やスクラムの概要について、色々と紹介させて頂きました。今回は、新入社員研修でのアジャイル開発カリキュラムにフォーカスを当ててご紹介します。過去のコラムについては、以下よりご覧ください。
当社新入社員研修のアジャイル開発カリキュラムでは、学習を通じて「様々なプロジェクトに対してチャレンジする姿勢を養う」ことを目標としています。「新入社員にチャレンジの場を用意したいが、どのようにしたらよいか困っている」という教育担当者の皆様、ぜひ本コラムをご覧ください。
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今、私たちを取り巻く状況は日々変化しており、変化のスピードも速くなってきています。その中で、ITエンジニアは、社会情勢の変化に対応しながら、システム開発を通じて、多様化/複雑化するユーザーの要望に応えていくことが求められます。
従来、日本企業におけるプロジェクトの進め方は、ウォーターフォール型の開発プロセスが主流でした(※1)。ウォーターフォール型開発とは、プロジェクトスタートと共に要件定義を行い、設計~製造~テストの工程を計画通りに完了させていく手法です。成果物やゴールが明確な場合に、適した手法と言えます。ただし、前工程を完了させてから次工程に進めるため、途中で変更が発生した場合の対応が難しいなど、プロジェクト特性によっては、デメリットとなる場合もあります。
そのため、これからの未来を担う新入社員の皆さんには、従来型のウォーターフォール型の考え方に加えて、社会情勢の変化やユーザー要望に素早く柔軟に対応する手法として、アジャイル開発の考え方・進め方を習得することが有効だと考えています。この手法は、ユーザーと共に新しいビジネスへチャレンジするマインド醸成にも役立ちます。
上記のような現状認識から、当社は2020年度より新入社員研修向けに、アジャイル開発を学ぶ教育研修コースの提供を開始しました。本コースの特長として、アジャイル開発の考え方・進め方を習得するために、スクラムをベースとしたアジャイル開発を疑似体験します。例えば、新入社員が意見交換しながらアウトプットできるようペアプログラミングで作業を進め、文書・ドキュメント作成よりも会話・対話をすることを大切にしています。講師は指示・命令的な言動は行わず、「どうしたらいいと思いますか?」と、新入社員が自ら考え行動できるようにアプローチします。
また、スプリントレトロスペクティブ(ふりかえり)の時間を長く取り、新入社員が「次のスプリントではこうしたい」とスクラムチームで話し合い、改善していくことを促していきます。カリキュラムは、毎年ブラッシュアップを重ね、受講いただく新入社員の方は年々増加しております。(2020年度18名→2022年度361名)(※2)
受講された新入社員の皆さんからも、「以下の点で自身が成長したと感じる」との声を頂いています。(受講者アンケートより)
私(土屋)は、本研修の講師を担当しておりますが、研修前後で新入社員の行動や発言が変化することを感じています。見学に来られた教育担当者の方々からも「自社の新入社員が生き生きと活動していること」に満足されたとのコメントを頂くことが多く、私も嬉しく思います。そのようなやり取りを通じて、デジタルネイティブ世代の新入社員が作り出すスピード感や新しい時代の波を、強く感じています。ぜひ、本研修を通じて、多くの新入社員の皆さんとお会い出来ることを楽しみにしています。
当社のアジャイル開発コースでは、スピーディかつ柔軟に、変化へ対応できるシステム開発の考え方・進め方を習得します。また、アジャイル開発の疑似プロジェクトへ参画することで、現実のプロジェクトでもチャレンジする姿勢を養います。
アジャイル開発の考え方・進め方を整理・確認しつつ、実際に手や頭を動かして行動し、反復的に開発を進めることで、アジャイル開発手法を正しく理解・習得していける内容となっていますので、ぜひ、この機会に本コースの研修受講もご検討ください。今回もコラムをお読み頂きありがとうございました。
お客様の環境にあった方法でご受講いただけます。
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人材育成サービス事業部 デジタルプロセスプロジェクト所属
土屋 誠一(つちや せいいち)
富士通ラーニングメディアに入社後、講師活動を中心に20年間活動してきました。講義ジャンルはOS・言語のIT関係を経て、現在ではマネジメント領域やアジャイル開発まで幅広く担当しています。研修では、第一印象を大切に、最初の一時間を重視して受講者の皆さんとしっかり会話をするように心掛けています。趣味は北海道旅行です。毎年夏に道東へ出掛け、大自然の中を歩いてリフレッシュするのが楽しみです。
(※1)
出典元:ソフトウェア開発分析データ集2022 の発行
IPA「ソフトウェア開発分析データ集2022」に調査結果が掲載されており、システム開発プロジェクトにおいては、ウォーターフォール型が 97.2%という結果が出ています。
(2022/11/24)