みなさん、こんにちは。
富士通ラーニングメディアの広報を担当している東&伊藤です。
今回のブログでは、長年にわたりコミュニティ活動や講演等を通じてMicrosoft製品サービスに関わる技術スキルの普及啓蒙を行っている富士通グループのMicrosoft MVP受賞者たちで、最新技術動向との向き合い方やこれからの学びについて語り合いました。その模様をお届けします。(その1)
東:
はじめに、Microsoft MVP受賞おめでとうございます。皆さん毎年連続受賞されていますが、受賞にあたりどのようなことに取り組まれ、結果、評価されているのでしょうか。
柏木:
毎回緊張しながら受賞通知を待っていますが、今年も無事に受賞することができました。受賞者の決定は米国本社が行っているので、最後まで結果はわかりません。受賞理由としては、コミュニティ活動等が評価されたのではないでしょうか。
冨田:
私は2010年より、Microsoft Azureの分野での受賞をいただいています。受賞理由はいろいろあると思いますが、評価軸は3つあります。1つ目は、コミュニティ活動です。公の場でさまざまな人と接する中で、技術面での会話がしっかりとできることです。2つ目は、MSDNフォーラム(*)というオンラインのフォーラムにおいて、さまざまな人の悩みや質問に対して、問題解決まで導くことができること。3つ目は、ブログやサンプルコードの公開等、テクノロジーに対する提言(アドボカシー)をしているかということになります。評価軸というよりは、3つの人、という表現がよいかもしれません。
福岡:
私は元々Visual Basic言語での受賞をしていました。昨年からWindows Platform Development - .NETに変更となりました。従来の言語カテゴリでは、VBやC#等の言語仕様に関する提言等を行う人も多いのですが、私は実際にアプリを作る上で必要な情報を提供してきました。言語カテゴリが統合されるので、どうせだったらと、よりアプリ作成の方の色合いが強い現在のカテゴリに移りました。
冨田:
2015年10月、6年目の受賞に向けて現在更新中です。
福岡:
そういえば、今度受賞すると青いコインをもらえるのかな。
冨田:
いえ、青いコインは昨年いただきました。
東:
青いコインとは何でしょうか。
【トロフィー写真、福岡提供】
福岡:
通常はトロフィーとともに白色のコインが贈られますが、5年目の節目には青色のコインが贈られます。毎年積み重ねていくと高くなってしまうので、差し替えることになります。
柏木:
区切り線かと思っていました。
福岡:
区切り線ではないです(笑)
冨田:
君、たくさんもらっているからそろそろいいんじゃない、という意味でもないですよね(笑)
福岡:
私が初めて受賞したのは2008年でした。Microsoft MVPに選ばれるためにはそれ以前、つまり、2007年にどのようなことに取り組んでいたかが評価されます。2007年以前から柏木さんとは知り合いでしたが、お互いにMVPになろう、ということは当時まったく思ってもいませんでした。
MVPになることを目的やモチベーションとして活動すると、仮に受賞しても翌年以降の受賞に続かないこともあります。活動に波が出やすいと思います。1年間活動した結果をまとめたときに、結果としてMVPとして評価される活動だったかもという気持ちで臨んだほうが、気負いもなく続けられるのではないでしょうか。
連続受賞と聞くと、皆さんすごいと思われがちですが、海外の人にとっては連続というのはそれほど重要視していないようですね。なぜなら、ライフスタイル変化や転職によるワークスタイル変化、さまざまな変化がある中で継続受賞することは難しいです。ある程度落ち着いた後に改めてフルタイムでMVP活動しています、という人もいます。
伊藤:
MVP受賞者同士でつながる場はあるのでしょうか。
福岡:
毎年11月頃にグローバルサミットがあり、世界中のMVP受賞者と会話する機会があります。基本は英語でのセッションが多いです。柏木さんは英語が得意なので、不安なときは引っ張っていきます(笑)
東:
コミュニティ活動が評価されるとありますが、柏木さんは昨年まで沖縄にいましたよね。
柏木:
そうですね。現在は大阪にいますが、沖縄でも活動は続けていました。MS系のコミュニティが沖縄にまったくないので難しい面もありますが。自らが主催者として細々ですがイベント等もやっていました。
福岡:
逆に今年は、沖縄ではIT関連が熱いと聞きますね。
冨田:
昨年、一昨年あたりからかもしれないですね。
柏木:
MS以外のコミュニティは盛んです。
冨田:
そんなことはないと思うけど。 JAZUG(*1)は沖縄にもありますよ。最近頑張っていると聞いていますよ。
福岡:
下地を作ったと思えば(笑)大阪に戻ってから芽が出たね。
伊藤:
沖縄は今、観光に次ぐ収入源がIT産業と言われています。
冨田:
例えばコールセンター業務がそうですね。
福岡:
以前から協力会社さんの中で沖縄出身の方も多いじゃないですか。IT関連は、特に最近は沖縄で仕事をされている方も多いと聞きます。
伊藤:
回線もあり、クラウド関連では特にそうかもしれないですね。
福岡:
そうですね。アジア、ヨーロッパといった、大陸方面への通信速度は本土より速いと思います。
伊藤:
県が総力を挙げてやっていますからね。
柏木:
特区もあり、税制面での優遇もあります。
冨田:
沖縄は土地の魅力もあって、働きたい人は多いと思いますよ。
柏木:
台風がありますが、意外と涼しいですし。
冨田:
むしろ北海道の方が暑いときがありますね。
東:
冨田さんのお名前で検索すると、JAZUGがヒットしました。これはどういったものでしょうか。
冨田:
JAZUGはAzureに関連することを学ぶコミュニティです。現在、日本全国に10支部ほどあります。私は青森出身なので、よく青森支部には顔を出しています。
伊藤:
支部は意志があれば誰でも作れますか。
冨田:
やりたい、と手を挙げれば誰でも作ることができますよ。
東:
このようなコミュニティ活動が結果としてMVPの評価にもつながるのですね。コミュニティ活動に対するMS社や富士通のサポートはあるのでしょうか。
冨田:
活動の中で、例えばMS社の社員に最新技術について講演をしていただくことは可能です。
福岡:
MS社はコミュニティ活動に対して対等な立場ですね。ユーザー会、友の会といった場に来て話すというスタンスではないです。できる範囲でサポートしてくださります。
OSS系だと企業に頼まれてコミュニティを作るケースもあると聞きます。MS製品サービス関連は興味のある人たちが自発的にコミュニティを作りますので、指揮命令系統もMS社からというのではないです。その辺りが、最初にMVPの評価軸であったコミュニティ活動の部分、MS社が直接的に力の及ばない部分で期待していることだと思います。
福岡 寿和さん 株式会社富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ 公共ビジネス本部 第三システム部
Microsoft MVP Windows Platform Development - .NET受賞(8年連続)
Kinectなどのセンサーを使った開発、今期から更に「FUJITSU Software LiveTalk」の開発および活用案件の検討を主に活動しています。
冨田 順さん 株式会社富士通システムズ・イースト ビジネス戦略本部 新規ビジネスソリューション統括部 新規ビジネス推進部
Microsoft MVP - Azure受賞(5年連続)
富士通を中心とした様々な技術を活用することで、流通・産業の分野を中心とした現場で働く方々に価値を提供することを目的とした新規事業創出活動のうち、主にお客様と実証実験を行うためのアプリケーション開発を行っています。
柏木 秀幸 株式会社富士通ラーニングメディア ソリューション本部 西日本ソリューション部
Microsoft MVP Windows Platform Development - .NET受賞(8年連続)
講師として、C#、VB、Java等の言語をはじめ、OS(Windows、Linux)、DB(SQL Server、Oracle)等、幅広い分野での教育を、富士通グループはじめ多くの社会人向けに行っています。
(2015/09/10)