【新入社員研修の新しいカタチ~学習効果を高める育成方法~】

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みなさん、こんにちは!富士通ラーニングメディア ブログ担当です。 10月に入ると、各企業で来年度に向けた新入社員研修を検討し始めます。一方で、秋採用の新入社員や、中途採用者の育成について課題を抱えている教育ご担当者の方も多いのではないでしょうか。

今回は、採用形態が多様化している中、効率的に学習効果を高める育成方法について、新人研修サービス部の栗山に話を聞きました。

企業における新人の採用時期は、4月に入社する春採用だけでなく、秋採用など、時期に捉われなくなってきました。春採用の新人と秋採用の新人とでは、何か特徴に違いがあるのでしょうか?

(参考)新入社員の受け入れ態勢は万端ですか★最近の新入社員の傾向は?

栗山:
特に採用時期によって新入社員の傾向が違う、ということは感じません。ですが、新入社員が置かれる環境は大きく異なっているように思えます。春採用の新人は、人事部門が計画的に実施する新入社員研修をしっかりと受講した後に本配属されるのに対し、秋採用の方はすぐに本配属され、教育も配属先任せ、という場合が少なくないようです。

秋に採用された新人はどのような研修を受講されているのでしょうか。

栗山:
秋には、新人社員専用の研修が開催されていないことが多く、春採用と同じ研修カリキュラムを組めない、同等のカリキュラムを秋にも開催するとなると1社様専用の個別開催となり、非常に大きなコストがかかります。 そのため、新入社員向けではない、入門、基礎などのオープンコース(決められた日程・カリキュラムを公開しお客様を募集する研修)を組み合わせて受講される、というケースもあります。

オープンコースの受講で、ある程度の知識は身に付きますが、新入社員のために作られたカリキュラムではないため、不足部分があったり、業務を経験していない新人には難しい内容だったりなど、新入社員に必要なスキルやマインドを十分に身に付けさせることができません。日程が合わない、順番通りに受講できない、ということもあります。 そのため、次の年に開催される春の新入社員研修を受講させる、という企業もあります。

このような状況は、秋採用の新入社員研修だけでなく、中途採用者の研修、配転者教育などでも言えることで、課題に感じている教育ご担当者の方が多くいらっしゃいます。そこで、今回「トレーニングジム」というサービスをご提供することにしました。

トレーニングジムとはどのようなサービスなのでしょうか

栗山:
あるお客様から、「業務は配属先で教えるので、定期的に技術的なフォローをしてもらえないか?」とご相談いただきました。社員に業務をさせながら、一人ひとりに合ったスキル・実践力を身に付けさせるには、どのようなフォローが必要か?を考えました。そのことが今回のトレーニングジムを企画したきっかけになっています。

好きなタイミングで好きな部分を鍛える、スポーツジムをイメージしました。スポーツジムに毎日、1日中いる方はいない・・・少ないですよね。ダイエットをしたいとか、筋力をつけたい、とかさまざまな目的を持った方が、週に2回2時間、など定期的に通っています。

また、ジムにはトレーナーの方がいて、目的が達成できるように、トレーニングプログラムを作ってくれます。それを研修に置き換えられないか、と考えたのです。 トレーニングジムは、知識ではなくスキルを鍛えることを重点に置いていることが特徴です。 また、スポーツジムと同じく自身の目的は何か?目的を達成するために何をすればよいのか?を考えて行動に移すこと、つまり主体性が重要になってきます。

主体性と言っても、受講者任せで大丈夫なのでしょうか。スポーツジムでも3日坊主になってしまったり、途中で行かなくなってしまったりしますよね。

栗山:
もちろん当社で受講者の状況を確認し、ゴールに向けてしっかりとフォローをしていきます。

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トレーニングジムは自分のペースで自己学習を進めると同時に定期的に当社の教室に集まって自己学習の内容が本当に理解できているかどうかテストを実施し、今後の課題を洗い出します。また、電話やe-mailを使って必要に応じてフォローしていきます。

先ほどお話したように、秋採用の新人は早めに現場に出てOJTを行う企業が多いので、新人はじっくりと研修を受講する時間がありません。効率的に学べる仕組みが、このトレーニングジムだと考えています。 やはり、「何を、何のために学ぶのか。」という動機付けが大事です。これは講師が直接顔を合せて伝えるのが最も効果的ですので、定期的に教室に集っていただくことがこのプログラムの重要なポイントになっています。 トレーニングジムのような形式を自社に取り入れていただくこともできます。

例えば、新人一人ひとりにトレーナーを付け、研修を受講させる前に、「いつまでにどんな知識を身に付ける必要があるのか。」を育成計画シートにまとめ、「なぜこの研修を受ける必要があるのか。」をトレーナーから新人にしっかり説明することです。研修から戻った後も、育成計画シートともとに、しっかり理解できたのかを確認してあげてください。 新人任せにせず、職場全体で育成に取り組む、という雰囲気が新人の動機づけ、さらには主体的な行動に繋がります。

(参考)★新入社員の特性にあわせた研修で、チカラを伸ばす!
<新入社員を受け入れるにあたっての2つのアドバイス>
1)「職場全体で新入社員を育てる」という意識を持つ

春採用、秋採用に限らず、「新入社員育成について会社全体で取り組む」、という姿勢が重要なのですね。現場の方は、通常業務も抱えていらっしゃるので、大変そうですね。

栗山:
そうですね。そのような場合はぜひ当社にご相談いただきたいですね(笑)。

「トレーニングジム」は、新人のみを対象としたコースなのでしょうか

栗山:
「秋採用の新人研修に対応している。」とお話ししましたが、そんなことはありません。 春採用の新人の配属後のフォロー研修や、中途採用、IT部門に異動された方の基礎スキル習得の場としても活用できますよ。

ご要望を伺いながらカリキュラムを作っていきますので、みなさん是非ご相談ください!

(2013/10/24)