世界シェアNo.1のSaaS型CRM Salesforceの導入効果とは?!セールスフォース・ドットコム認定講師が語る"導入・開発の勘所"

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みなさん、こんにちは。富士通ラーニングメディアの渡邉と申します。
今回のブログでは、私が担当する全世界で15万社以上のあらゆる業種・規模の企業に導入されている世界No.のクラウドCRM Salesforceについて、その導入効果などをご紹介いたします。

セールスフォース・ドットコムとは?

唐突ですが皆さん『セールスフォース・ドットコム』をご存知でしょうか?
既に社内で導入済み、もしくは開発に携わっているという方はもちろんご存知かと思いますが、初めて聞いた、最近、テレビのCMや電車、駅の広告などで存在を知ったという方もいるかもしれませんね。セールスフォース・ドットコムは全世界で15万社以上のあらゆる業種・規模の企業に導入されている世界No1のクラウド型CRMベンダーです。

そもそもCRM(Customer Relationship Management)って何?

CRMとは顧客満足度を向上させるための取り組みのことを指します。CRMの目的は顧客と良好な関係性を築くことで企業のイメージアップを図り、商品の追加購入、買い替えの際に優先的に検討してもらったり、友人、知人への広告塔になってもらったりすることで売上を拡大させることです。そして、そのプロセスを標準化、自動化するためのシステムがCRMシステムもしくはCRMアプリケーションと呼ばれています。

CRMシステムの必要性

ここでは顧客満足度を向上させるために企業がお客様に対して、一般的にどのようなアプローチを行っているのかを整理してみましょう。
多くの企業では何か新商品や新サービスを開発するときには「マーケティング」を行い、お客様に新商品を知ってもらうために「キャンペーン」を行います。キャンペーンをとおして商品に興味を持ってくださったお客様に対しては「商談」を推進し、商品を購入してくださったお客様に対しては「アフターサービス/サポート」を行います。
この取り組みの中でどれか一つが欠けている、もしくは顧客が納得できないものがあると顧客満足度は低下し、「次」に選ばれることは無くなり、企業イメージを失墜させることにもつながりかねません。

企業はこのようなプロセスを、従来型のKKD(勘、経験、度胸/ど根性)だけに頼り、俗人的かつ運任せにするのではなく、ヒト、モノ、カネ、情報、時間などの制約の中で、安定的な経営をする必要があります。そのために「マーケティング」、「営業支援」、「コンタクトセンター」業務を包括したCRMシステムが必要とされているわけです。
※決してKKDを否定するものではなく、両方を組み合わせることが重要なんです。

例えばマーケティングに着目してみると、当然、闇雲に製品を作ったり、キャンペーンを行ったりするのではなく、過去の商談やキャンペーンなど様々なデータを分析し、ターゲットとするお客様を絞り込み、お客様が目にする媒体に対して広告を掲載することで商談につなげます。
さらに、顧客の属性に応じて異なるマーケティングを行う「One-to-Oneマーケティング」、そのマーケティングを自動化する「マーケティングオートメーション」といったマーケティングも注目されており、それらを実現するためにCRMシステムが必要となります。
その他、商談に発展した際は受注するために商談プロセスを科学的、自動的に推進することが可能になったり、商品を購入いただいた顧客からの問い合わせに対しては、蓄積された情報から迅速な対応を行うことが可能になったりします。

上記のような機能を持つCRMシステムの市場は年々増加し、この先も右肩上がりで成長していく領域としても注目を浴びています。そんな領域でリーダーとしての地位を築いているのがセールスフォース・ドットコムです。セールスフォース・ドットコムは営業支援、SFAを実現する「Sales Cloud」、コンタクトセンター等のサポートの対応力や柔軟性を高める「Service Cloud」、お客様に合わせてカスタマイズしたOne to Oneマーケティングを実現する「Marketing Cloud」などCRMを実現する包括的なサービスを提供しています。

セールスフォース・ドットコムの革新性

CRMのリーダーの地位にあぐらをかくことなく、常に革新的な新機能や新サービスを提供し続ける企業姿勢もセールスフォース・ドットコムが支持されている理由の一つだと思います。
例えば、米Forbes誌が選ぶ「World's Most Innovative Company」(世界で最も革新的な企業)では名だたる企業を押さえ、4年連続で第1位に選出されるなど、とてもイノベーティブで革新的な新サービスを次々に発表する企業としても評価されています。実際、セールスフォース・ドットコムの主要サービスは利用者からの要望やアイデアをベースに、年に3回のメジャーバージョンアップを無償で行い、サンフランシスコで毎年、開催されている「Dreamforce」というイベントではあっと驚く革新的な新サービスが毎年のように発表されています。
2014年のDreamforceでは15万名以上が参加登録、日本からも400名以上が参加する世界最大のITカンファレンスとなっており、年々、規模や参加者が膨れ上がっています。Dreamforce期間中はサンフランシスコ市内のホテルはDreamforce参加者で満室となり、価格も数倍に跳ねあがります。私も昨年のDreamforceに参加しましたが、Dreamforceの活気やSalesforceのスケールの大きさ、サービスが進歩するスピードに圧倒され、Salesforce認定インストラクターとしては、気を抜いたらすぐにおいていかれそうな危機感さえ感じたのを思い出します。ちなみに2015年のDreamforceは9月15日-18日の日程で開催され、当社からも2名が参加しています。

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Dreamforce2014の様子 @Moscone Center

Salesforceの導入効果

実際にSalesforceを導入した企業ではどのような導入効果が出ているのでしょうか。その一つの指標になる数字がセールスフォース・ドットコムから公開されています(※)。

  • 売上の拡大 37%
  • 顧客満足度の向上 45%
  • マーケティングROIの向上 43%
  • 顧客の維持 45%
  • デプロイメントの短縮 55%

(※)出典:2015年5月、第三者機関Confirmit社か?、セールスフォース・ドットコムの顧客企業4,500社超(無作為抽出)を対象に実施したカスタマーリレーションシップに関する調査より

Salesforce導入時の成功の鍵は"正しい理解"

導入効果を最大限に高めるためには、Salesforceの機能や制約を正しく理解し、適切に導入を進める必要があります。また、Salesforceはカスタマイズ性が非常に高く、アプリケーションを拡張することで、CRM以外の業務でも活用することも可能となります。実際に当社では、全国のラーニングセンターから同時に1,000名の受講者が使用できる大規模な「受講管理システム」をセールスフォース・ドットコムが提供する開発プラットフォーム(Force.com)で開発・運用しています。

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富士通グループのSalesforce技術者500名が受講!

当社では上記のような社内での開発・運用経験を活かし、セールスフォース・ドットコムのトレーニングパートナーとしてSalesforceの基本スキルから実践スキルまでを体系的に学習できるコースを実施、提供しています。

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また、株式会社セールスフォース・ドットコム、富士通株式会社、株式会社富士通ラーニングメディアの3社が共同で開発し、富士通グループのSalesforce技術者が受講しているコースを、2015年10月より新たにセールスフォース・ドットコム認定コースとしてご提供します。
まずはSalesforceとは何かを知りたい方、実際に操作して体感しながら全体像を理解したい方、初めて Salesforce の機能を学習される方、Salesforce を提案、導入する可能性のある方などSalesforce の導入、開発の概要を包括的に知りたい方にオススメします。

【ライブ】Salesforce Platform クイックスタディ - 基本機能と開発の勘所

みなさまと講習会でお会いできるのを楽しみにしています!!

渡邉 潤(わたなべ じゅん) 第二ラーニングサービス部

セールスフォース・ドットコム認定インストラクターとして認定トレーニングを担当。「Force.com関連コース」において最も高い評価を得た講師に贈られる「Best Instructor of DEV」を2012年度より3年連続で受賞中。
トレーニングを実施する傍ら実践力を培うべく、Salesforceのプラットフォーム(Force.com)上で動作する社内システムの開発にプロジェクトリーダーとして参画中。

(2015/09/17)