こんにちは!富士通ラーニングメディアの千葉です。
入社8年目で、30歳になったばかりです。入社後2年ほどはJava関連コースの講師を担当し、現在はソリューション部門にて、お客様に人材育成ソリューションをご提案するなどの業務を担当しています。
2010年4月より、会社に通いながら熊本大学の大学院(修士課程)で学び、今年の3月に無事修了しました。
この2年間は、私にとってチャレンジの連続でした。今月は、その体験の中から得た気づきについてお話しします。
「仕事を続けながら、修士課程に挑戦することは、容易にできることではない」と思っている方も多いと思います(私も、挑戦する前はそう思っていました)。
実際に経験をしてみた結果、確かに楽ではありませんでしたが、大変さの何倍も得るものがありました。
そして、「難しい(と思われる)ことへのチャレンジは素晴らしい」と思うようになったのです。
私の経験をお話しすることで、私と同世代の方たちや、今まさに「何かにチャレンジしよう」と思っている方の背中を押すことにつながれば幸いです。
私は、大学では情報学部で教育工学を専攻していましたので、教育に関しては、ある一定以上の勉強をしてきた、という自覚をもっていました。
またJavaの講師を担当していたことから、ITについても相応の自信をもっていました。
一方で、「一生の仕事にしたいもの」をもっていないことも自覚しており、何を自分の軸にしたらよいのか迷っていました。
そのときに思いついたのが、資格取得です。
入社後3~6年目の頃は、少し難しい情報処理系の資格を取得したり、簿記にチャレンジしたりしました。
情報処理系の資格も簿記も、自分の軸を見つけるヒントになるのではないか、という思いで取り組んでいました。
当時を振り返ると、明確な目的のない資格取得で、「迷走していたなあ」と感じます。
でも、迷走をしたからこそ、「何でも無難にこなせる千葉」ではなく、「このテーマなら千葉」と言われるようなスペシャリストになりたいと、考えるようになれたのだと思います。
そのようなときに、当社の社長から『熊本大学で学んでみないか』と声をかけてもらいました。当社には、語学修得のための海外研修や、他の企業で働くことができるインターンシップ制度などがあり、熊本大学修士課程への派遣も定期的に実施していました。
大学院というと、「ある分野に特化した知識や技能をもった人」が行くところであり、私のような平々凡々とした人間には無関係な世界だと思っていたので、最初は躊躇しました。
しかし、明確な目的がなく、資格取得に取り組み、悶々としていたのも事実。
いろいろ考えていても仕方ありません。せっかく声をかけてもらったのですから、飛び込んでみることにしたのです。
在籍したのは熊本大学大学院 社会文化科学研究科 教授システム学専攻で、社会人を対象としたコースです。
同期には、私のように研修サービスを提供する会社に勤めている人もいました。
また、会社経営者、企業の人事担当者、医療機関の指導的立場で仕事をしている看護師もいました。
主な授業は、eラーニングで進みます。
修士課程の2年間で熊本に行ったのは、入学式、修了式、夏と冬に開催される1泊2日の合宿と、ほかに数日程度。合宿は、研究経過や半期に勉強したことの集大成として発表をする場になっていました。
日常的には、周囲の理解のもと業務を軽減してもらいながら、出勤前、退社後、休日などの時間をやりくりして週平均10時間前後を勉強・研究に充てました。
この専攻は、学ぶテーマもeラーニング、学ぶ手段もeラーニングです。
「eラーニングについて学ぶのだから、さまざまな種類のeラーニングを体験しよう」という趣旨で、多様なeラーニング教材が用意されていました。
たとえば、紙芝居形式の簡単なもの、動画を見るもの、専門書を読んでみんなでディスカッションをするSNS形式のものなどです。
また、熊本大学で開講している科目をeラーニング化する、という実践的な授業もありました。
私は、熊本大学に行くと決めたときに、個人的に克服したい課題を3つ設定しました。
自分の軸と思えるものがなく、自信がもてない。軸を見つけるきっかけにしよう!
何か新しいことを始めるためのコネクションがない。人脈を作りたい!
プレゼンテーションに対する苦手意識が強い。これを機に克服しよう!
このような課題は、私と同年代の人なら誰しも抱えているのではないかと思います。
次回からは、私がこのような課題に対して、どのような成果を得たのかをお話ししていきます。
★次回は、研究のテーマを決め、実際に研究をするまでの間で考えたことをお話しします。
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■本シリーズは毎週木曜日更新です(2回目は、8月9日)。
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(2012/08/02)