みなさん、こんにちは。
富士通ラーニングメディアの森です。
突然ですが、みなさん、スマートデバイス(スマートフォンやタブレット端末)で、ゲームやSNSなどのアプリケーションを利用したことはありますか?ゲームやSNSを利用していなくても、スマートデバイスを持っている方は、ほぼ全員が電話やメールのアプリケーションの利用経験があることでしょう。
またスマートデバイスをお持ちでない場合でも、電車内などでスマートフォンのアプリケーションを利用している方を見かけたことがあるのではないでしょうか。
このように、スマートデバイスやスマートデバイスで利用されるモバイルアプリケーションは、今日では一般的なものとして普及しています。そこで、今回はモバイルアプリケーションについてお話したいと思います。
まず、スマートデバイスとモバイルアプリケーションの現状について、ご紹介します。
冒頭お伝えしたとおり、ここ何年かでスマートデバイスの個人利用は急激に一般化しました。さらにワイヤレス通信の速度や、スマートデバイス自体の性能や機能も向上してきており、スマートデバイスで実現できることの幅が大きく広がっています。そのため、スマートデバイスを個人利用だけでなく、ビジネスでも活用しようとする「エンタープライズモバイル」という考えが非常に活発になってきています。
たとえば、PC向けよりもスマートデバイス向けの機能を優先してシステム開発を進める「モバイルファースト」や、個人所有のスマートデバイスを業務にも活用させる「BYOD(Bring Your Own Device)」といった考え方があります。
さらに、ただ単純にスマートデバイスを使うだけでなく、時間や場所に依存せずに利用できる利便性から、「ワークスタイル変革」を実現するためのツールとしても、スマートデバイスは期待されています。
このように今、スマートデバイスとモバイルアプリケーションが、エンタープライズ分野において非常に注目されています。実際、スマートフォンが社給携帯として配布されている方、すでに社内でタブレットを利用している方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今、非常に注目されているモバイルアプリケーションですが、いざ導入や開発を進めようとした際に問題となるのが、従来のPC向けアプリケーションとの違いになります。
モバイルアプリケーションの開発やシステム運用管理においては、従来のPC向けアプリケーションと異なる考慮点が必要となります。たとえばシステム運用管理の面では、端末の紛失といったリスクについて、従来のPC以上に気をつけなければならないでしょう。具体的には、管理者が遠隔操作で端末内データを削除できる「リモートワイプ」といった機能が、スマートデバイスの紛失対策として広く使われています。
モバイルアプリケーションの代表的な開発技術として、HTML5、JavaScript、jQuery Mobile、Java、Objective-C、Swift、C#、VB.NETなどがあります。このすべてを一度に使用するわけではありませんし、従来のPC向けアプリケーションと共通する部分もあります。しかし、モバイル特有の技術も多く、開発するアプリケーションに応じてこれらの技術を適宜選択する必要があります。
このようにモバイルアプリケーションは、モバイル特有の技術や考慮点を理解したうえで、導入、開発する必要があります。
最後に開発時の考慮点の1例をご紹介します。
モバイルアプリケーションと一言にいっても、開発方式によってネイティブ、モバイルWeb、ハイブリッドの3種類に分類できます。そして3種類の開発方式には、「ネイティブ方式はオフライン環境での動作が実現しやすい」、「モバイルWeb方式はiOSとAndroidどちらの端末でも利用できるアプリケーションを作りやすい」など特徴があります。そのため、モバイルアプリケーション開発においては、開発方式をよく理解したうえで、要件に応じた適切な方式を選択する必要があります。
これら開発方式の違いや特徴、さらに開発の流れについて、より詳しくは次のコースで取り扱っております。ご興味のある方は、ぜひご確認ください。
その他、モバイルアプリケーションにおいて必要となる知識や技術について、研修コースをご提供しています。こちらもご参考にしてください。
では、最後に講師オススメ書籍のご紹介です。
『[iOS/Android対応] HTML5 ハイブリッドアプリ開発[実践]入門』
出版社:技術評論社
著者:久保田光則、アシアル株式会社
ISBN:978-4-7741-6211-9
みなさまと講習会でお会いできるのを楽しみにしています!!
モバイルアプリケーションやWebアプリケーションの開発技術、さらにクラウドサービスに関わる研修を担当。
地ビールが大好きで、お腹周りを気にしつつも、日々さまざまなビールを楽しんでいる。ビール好きなあまりにIT講師をしているにもかかわらず、IPA(Information-technology Promotion Agency, Japan:独立行政法人情報処理推進機構)を迷わずインディア・ペールエール(※ ビールの種類)と読んでしまう有様。
(2015/03/05)