皆さん、こんにちは!今回担当する、コンサル部の宮川です(*^-^*)
今週は、前回の<<第2弾 会社は、自分の考えや行動で変えられる>>でご紹介しました事例の続編をご紹介します。
前回は、大手SI会社の子会社同士が合併した、中堅SE会社のY社における、「合併の"溝"問題」WGリーダー・Aさんのお話でした。
今回は、同じWGのメンバーとして奮闘した、Mさんについて紹介します。
Mさんは、Aさんと同様、合併を受けた側の社員のため、「合併の"溝"」を強く感じていました。しかし、今後について漠然とした不安を抱えながらも、現状の業務を継続する上では支障が無いことから、改善の必要を感じていませんでした。
そんなMさんがAさんに引っ張られ、渋々WGメンバーになりました。
当初はメンバーからの検討案に対し、「くだらねぇ。そんなことやって何になんの?」、「俺だったら絶対参加しねぇ」との発言が目立ちました。
私やWGメンバーは、検討を続けていくうちに"彼の基準こそ、合併を受けた側の社員の基準(気持ち)だ"と気付き、何かの判断をするときは、必ずMさんに尋ねるようにしました。
「Mさん、どう思う?」と尋ね、「くだらねぇ」が出たときは再検討。「まぁいいんじゃない」が出るまで、アイディアを出し尽くしました。
自分の意見がWG活動に取り入れられていくことを実感したMさんは、次第に積極的に参加するようになりました。
更に、合併両社の社員による本音のインタビューを聞くことで、両社の社員間に「思い込み」や「誤解」が多くあったことに気づき、自分達がやるべき「"溝"を埋める」ことに、一層重みを感じ、活動に力が入りました。
そして「合併両社の経営・幹部社員対話の場を設定する」という、WGとして経営層への提案を初めて行いましたが、受け入れられず、メンバーは落胆しました。
経営層の反応を、ある程度予想していたMさんは、「結局、上はそんなもんだよ」と重く受け止めすぎないように努めましたが、今までWGを引っ張ってきたリーダーのAさんの落胆振りが著しいことに、心を痛めました。
「自分の後輩であるAさんがここまで頑張ってきた」ことや、Mさん自身が希望を持ち始めていたことが後押しし、Mさんは再度奮起しました。
WGとして次の提案が、直接社員を結ぶ「新人歓迎ボーリング大会」開催に決定し、Mさんは「この場でどうすれば"溝"を埋められるか」「みんなが喜んでくれるか」を真剣に考えました。
など、詳細なしくみやルールを作りました。
そして、新人歓迎ボーリング大会は爆発的に盛り上がり、大成功!
今までは懇親会でもイベントでも、合併前の会社同士だけで固まって参加していましたが、初めて両社社員が交じり合って、全社規模でのイベントとなりました。
イベント終了後、達成感に満ち溢れたMさんが、こんなことを語っていました。
「全然知らない人から沢山、『ありがとう』『またやってくれ』って声をかけられた。やってよかったよ」
更に2週間後には、WG活動を通して知り合った、多くの社員に仕事で助けられた経験を通して、「コミュニケーションって大事だな。社内に知り合いが増えると仕事が早く進むって本当だった」とも話してくれました。
また経営層の判断を仰ぐ会議でも、「おっ、Mのところのプロジェクトか」と好反応を示してもらえるようになり、要望が通りやすくなった、とのことでした。
Mさんは、当初、「合併の"溝"」を感じていたものの、自己都合だけを考えれば、すぐに職場環境を改善する必要性はありませんでした。また、「自分に解決できる」とも思っていませんでした。
しかし、WGメンバーとともに、問題に主体的に関わることによって、コミュニケーションの範囲を広げ、当初目指していた「"溝"を埋める」以外にも、次の様な、多くのことを得ることができました。
あなたが、もし、「職場をもっと良くしたい」「今の会社を変えたい」と思っているとしたら、勇気を出して一歩踏み出してみませんか?きっと同じように「変えたい」と思っている人が周囲にいます。あなたの一歩は、確実に「会社を変える」きっかけになるはずです!
(2011/11/17)