• LMS(学習管理システム)

【初心者向け】クラウド型LMSを徹底解説〜特徴・メリット・デメリット・導入時の注意点〜

最近のLMSはクラウド型が主流です。当社もクラウド型のLMS「KnowledgeC@fe(ナレッジカフェ)」を提供していますが、導入を検討するお客様から、以下のような声をいただくことがあります。

お客様からの声

  • クラウド型のメリットとデメリットとは?
  • クラウド型LMSを導入する際に気をつけることとは?
  • クラウド型とオンプレ型では、どちらが自社に適しているのか?

本記事ではクラウド型LMSの特徴やメリット・デメリットをご紹介し、導入するうえで押さえるべき3つのポイントをご紹介します。

目次

LMSにおけるクラウド型とは

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LMSを導入する際、自社に必要な機能は何かを検討することはもちろん、導入形式も検討する必要があります
具体的には、以下の2つがあります。

  • オンプレ型:自分の会社が持っているサーバにLMSのソフトウェアを導入する方法
  • クラウド型:LMSのソフトウェアを販売している会社がサーバを管理し、LMSのソフトウェアを利用する方法

昨今、ソフトウェアをクラウド型で導入するケースが増えてきています。ビジネスで使われているクラウド型ソフトウェアの代表的なものとして、

  • salesforce
  • Googleドキュメント
  • Dropbox

など、さまざまあります。では、クラウド型でソフトウェアを導入するメリットとは何でしょうか。

クラウド型LMSを導入する5つのメリット

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LMSをクラウドで導入するメリットは大きく5つに分類できます。

LMSをクラウドで導入するメリット

  1. 導入費用が安い
  2. すぐに使いはじめることができる
  3. いつでもやめることができる
  4. 自社でサーバを管理する必要がない
  5. 常に最新のバージョン利用できる

1つずつ詳細を説明していきます。

クラウド型LMSのメリット(1)導入費用が安い

クラウド型の最大の特徴は導入費用が安価で済むことです。かかる費用は、基本的に月額の利用料のみです。(※初期導入費用が発生する場合もあります。)

利用料も基本的には1ライセンスあたりの費用になるため、利用する人数分の費用を支払うことになり、無駄がありません。

オンプレ型の場合、自社でサーバを準備する費用、セットアップ/初期設定、LMSのインストールなど作業費用が必要です。

導入費用が抑えられるのは継続的に利用する上で大きなメリットになります。

クラウド型LMSのメリット(2)すぐに使いはじめることができる

クラウド型LMSはサービスを契約後、ベンダー側の初期設定が完了次第すぐ使えるようになります

前に少し触れましたが、クラウド型はインターネットを介してベンダー側のサーバにあるソフトウェアを利用します。そのためサーバ準備や、ソフトウェアのセットアップが不要です。

ベンダー側が新しく利用するための場所を作り次第、すぐに使うことができます

オンプレ型の場合は、サーバ設定、セットアップ作業などが必要で、すぐに使い始めることは難しい場合が多いです。

導入までのおおよその期間は以下のとおりです。

  • クラウド型:翌日~2週間程度で利用可能
  • オンプレ型:1~2か月程度で利用可能

クラウド型LMSのメリット(3)いつでもやめることができる

クラウド型は、必要がなくなったら気軽にやめることができます

厳密に言うとオンプレ型でもいつでもやめることが出来ますが、導入コストを考えるとオンプレ型はやめにくい、ということです。

クラウドは導入費用が月額で発生します。月額費用などの利用した分の金額を支払えばよいため、

  • 想定よりも効果が出ないからやめる
  • 機能的に認識が違う部分があり自社とは合わない
  • 他に良いシステムが出たから乗り換えたい

ということが発生した際、早く動けます。

クラウド型LMSは状況に応じて、使用をやめたり、別のLMSに切り替えたりの判断をしやすいということがメリットの1つと言えます。

クラウド型LMSのメリット(4)自社でサーバを管理しなくて良い

クラウド型LMSは、自社でのサーバ管理が不要です。対してオンプレ型は、自社でサーバを保有するため、管理作業も必要です。

サーバを24時間365日安定して動かすためには、

  • サーバ監視
  • LMSの動作監視

などとLMSが安定的に動いていることを監視して担保する必要があります。

上記の監視を自社で行うためには、人手が必要ですし、外部に委託することもできますが、費用が発生します。

自社でサーバを管理しなくて良いことは、とても大きなメリットです。

クラウド型LMSのメリット(5)常に最新バージョンを利用できる

クラウド型LMSは、LMSがバージョンアップされたらすぐにバージョンアップされた機能を利用できます

LMSに限らず、多くのソフトウェアは機能向上や不具合解消するために、バージョンアップを行っています。

小さなバージョンアップは1か月単位、大きなバージョンアップは6か月~1年で発生することがほとんどです。

多くの場合、バージョンアップで提供された新しい機能を利用することで効率的かつ、便利になります。
クラウド型LMSの場合は、自動的にバージョンアップが適用されるので安心です。

なお、オンプレ型の場合は、手動でのバージョンアップかつ自社での適用が必要です。
流れとしては、

  1. バージョンアップ用のメディアが送付される(もしくはサイトからダウンロードする)
  2. 人が使っていないタイミングでバージョンアップ作業
  3. バージョンアップ後の動作確認

という作業が必要になります。

人が使っていないタイミングで作業が必要になるのでバージョンアップのスケジュール調整も必要です。

クラウド型LMSの2つのデメリット

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クラウド型のLMSにもデメリットがあります。

クラウド型LMSのデメリット

  1. 会社毎の細かなカスタマイズができない
  2. サービスの継続が保証されていない

クラウド型LMSのデメリット(1)会社毎の細かなカスタマイズができない

クラウド型LMSは、導入企業ごとにシステムに場所(区画)を作って導入します。

導入企業ごとに権限や設定などが違う場合があるため、その企業にあった「カスタマイズ」という作業を行います。

ただ、カスタマイズにも限界があり、システムの根幹を変えるような変更、その企業でしか導入しないような機能についてはカスタマイズができない場合があります。

ただしクラウド型のLMSにでは、多くの企業で使われる機能や設定が、最初から備わっています。

(例)

  • データ閲覧/更新の権限管理
  • 研修の履歴管理
  • ユーザー登録/更新/削除

そのためLMSに限って言えば、クラウド型でもデメリットになることは少ないかもしれません。


クラウド型LMSのデメリット(2)サービスの継続が保証されていない

デメリットの2つ目として、サービスの継続が保証されていないことが挙げられます。

クラウド型LMSを提供している会社が、サービス提供をやめた場合には継続利用ができなくなります

出来る限り継続利用をするためには、導入実績が多い会社を選んだほうがよいかもしれません

導入実績が多い=やめる際の影響が大きい

ということになるため、サービス提供をやめる可能性が低いと考えます。

クラウド型LMSを導入する際の3つのチェックポイント

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次に、実際にクラウド型LMSを導入する際のチェックポイントを紹介します。
以下3点が押さえておくべきポイントです。

  1. 料金体系と申込単位
  2. 利用可能時間
  3. セキュリティ対策

1つずつ紹介します。

ポイント(1)料金体系と申込単位

クラウド型LMS導入には、基本的に以下の費用が必要です。

  • 初期導入費用
  • 月額利用料

初期導入費用が必要なサービスと不要なサービスがあるため、検討時に確認が必要です。

クラウド型LMSの場合、月額利用料は利用人数(利用ID数)分で費用が算出される場合が多いです。
企業で利用する場合には、利用人数が増減する可能性があります。
増減のタイミングが、月単位、四半期単位、年間単位なのかなどもあわせて確認しておくとよいでしょう。

また、契約するには最低10IDが必要といったように、最低契約ID数がある会社もあります。

小規模導入を検討している企業は確認しておきましょう。

ポイント(2)利用可能時間

押さえるべきポイントの2つ目は利用可能時間です。

企業で導入する場合、どのようなタイミングで研修を受けさせるのかを考えて利用可能時間を検討すべきです。

例えば、勤務中に研修を受けさせたいと考えるのであれば、利用時間は9~18時などで良いと思います。

また、LMSは時間や場所を制限されずに研修を受講できることがメリットのため、24時間利用可能でないと困る、ということもあるでしょう。

そのため、自社でLMSを導入した時の受講シーンを思い浮かべて、利用可能時間を考えてみてください。


ポイント(3)セキュリティ対策

3つ目のポイントはセキュリティ対策です。

LMSは個人名や学習履歴などの個人情報を扱うシステムです。

そのため、情報が外部に流出しないようにするため。サービス提供会社のセキュリティ対策の確認が必須です。

どのようなセキュリティ対策をしているか、セキュリティ対策に問題がないかどうかを判断するには、資格を持っているかが1つの判断材料になります。

セキュリティ対策の資格としては以下2つが有名です。

  • ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)
  • Pマーク/PMS(個人情報保護マネジメントシステム)

この資格を保持するには監査を行う必要があります。
そのため資格を取得していると、セキュリティ対策を一定のレベルまで担保されます

上記2つの資格の有無について確認することをお勧めします。

まとめ

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インターネットの普及などにより、現在はクラウド型のLMSが主流になっています。
クラウド型LMSのメリットについてご理解いただけましたでしょうか。

クラウド型LMSは、従来のオンプレ型と比較して費用面と機能面の両面でメリットがあります。
デメリットもありますが、サービス検討時に、自社の利用シーンを想定してマッチするものを選べばカバーできます。

LMS導入時に、複数のサービスを比較・検討する際、本記事でご紹介したポイントを押さえ、自社に合ったLMSを選択してください。

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