ATD 2016 IC&E 参加レポート_その2 ~境界のないリーダーシップ:成長するリーダーへのグローバルアプローチとは?~

  • Others

富士通ラーニングメディアでは、人材育成に関する最新動向の定点調査および当社社員の育成を目的に、毎年5月に米国で行われる世界最大規模の人材育成、組織開発カンファレンス「ATD International Conference and Expo(以下、ATD IC&E)」に参加しています。

今回、ATD IC&Eには当社若手講師2名と営業1名の計3名が参加しました。気づきや学びのあったセッションの一部を読者のみなさんにご紹介したいと思います。

関連記事

境界のないリーダーシップ:成長するリーダーへのグローバルアプローチとは

セッションについて

タイトル:「Leadership Without Borders: A Global Approach to Growing Leaders」
講演者:Beth McNamee氏(サムスン電子)

セッション内容

サムスン電子では、グローバルリーダーを育成するために下記4つのステップで育成を行っています。

  1. 韓国国内でリーダーを育成する
  2. 韓国人のリーダーを各国に異動させ、現地で業務を行う
  3. 韓国人+各国のグローバルリーダーを育成する
  4. 他国でも働くことのできるリーダーを育成する

4つのステップを実行する上で、サムスン電子が取り組んだ具体的事例(抜粋)は下記のとおり。

事例A:新しい"SAMSUNGフレームワーク"を構築
各国でバラツキのある考え方をサムスン電子流に統合していくこと。リーダーシップに対するサムスン電子の考えをメッセージとして伝えていくために、各国のリーダーへアンケート(※)調査を実施、その結果を元にリーダーシップのフレームワークを構築、全社展開を行った。
※リーダーに必要な態度、場面に応じた行動レベルなどを調査。
事例B:5階層のリーダーシップフレームワークをもとに教育プログラムを用意
各階層に教育プログラムが5コース用意されており、全従業員が対象コースを選択し受講する。運営組織としてリーダーで構成される専門チーム(Global Contents Development LAB)を作った。顧問機関もあり、各国の意見を踏襲しながらコースづくりを行う。

所感(高橋)

サムスン電子の事例発表セッションでは、グローバルリーダーを育成するための専門機関を設立して、全社をあげて育成に取り組んでいるのが印象的でした。

企業の成長とともにグローバルリーダー育成のあり方も進化させてきおり、世界的な企業は人材育成への投資の重要性を示していると感じました。研修だけではなく、各国で得たノウハウやベストプラクティスをリーダー間で共有できる仕組みが確立・実践されており、今回の事例はグローバル展開する企業には良いお手本であると思いました。

ATD IC&Eでは他にもさまざまなセッションに参加しましたが、サムスン電子のセッションが質疑応答の多さ含め、参加者の関心度が最も高いように感じました。

高橋 第一営業部

講師から、現在は営業(独立系SIer様を中心に担当)。
講師時代の担当コース:Java系、ネットワーク系、DB系(Symfowareをこよなく愛している)

趣味:サッカー、最近筋トレを開始(とあるスポーツのためジャンプ力強化を目指す)

(2016/10/06)