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第8回:どうしたらみんなが自発的に学習してくれると思いますか?

[2010年10月 5日]

「熊大通信」は、2010年8月~10月に掲載した記事を、再度お届けするものです。

千葉こんにちは!千葉です。
どうも夏休みに羽目を外しすぎたらしく、夏風邪がいつまで経っても治りません...。
今年は夏が長かったからか、結構夏風邪を引きずっておられる方が多いような気がしておりますが、皆様方はいかがでしょうか。

そうそう、夏と言えば先日教授システム学の夏合宿がありまして、激しく楽しい2日間を過ごしてまいりました。
初日は熊本大学にて先輩方の発表を聞いて勉強させて頂き、そのまま南阿蘇の地獄温泉清風荘へ! もちろん、夜は楽しい懇親会♪
2日目は旅館内で発表会。前期の科目で作った教材を披露させて頂きました。
写真は携帯で撮ったものですが、激しく楽しい雰囲気が伝われば嬉しいです。

さて、本題に入りましょう!(合宿を思い出して若干テンションが高めです(笑)
『熊大通信』8回目の今回は、「どうしたらみんなが自発的に学習してくれると思いますか?」と題し、成人学習学の考え方をご紹介していきます。 

【そもそも大人って何で勉強するんでしょうか?】

本稿をお読みの方々は色々なお立場の方がおられますので、教える対象、学習させなければいけない対象もさまざまかと思います。
自社の社員、大学院の学生さん、講習会の受講者など色々ですよね。

それらの方々に「学習してほしい!」という思いは共通だと思いますが、大人ってどういう時に「学習したい!」と感じるんでしょうか。
ご自分は「何故、どういう時に学習していますか?」と聞かれたら何とお答えになりますか?
「業務で使う知識だから」
「少し仕事に余裕ができたから、昔から興味があったテーマを学びたいと思って」
「転職や昇進に役立ててやる!」
など、色々ですね。
でも、「自分の為になる(はず)」「何に役立つか明確」「きっかけはともかく自分でやろうと思って学習している」など、大人の学習ならではの共通点もありそうです。

【大人の学習と子供の学習の違いって何だろう?】

逆に子供の頃って何故勉強していましたか考えてみるとどうでしょう。
「学校の先生が将来どこかで役立つって言うから」
「国数理社英って受験科目があったから、とりあえずそれに沿って勉強してた」
「お母さんに怒られるから...」
など、やはり色々あると思いますが、上でご紹介した大人の学びとは大きな違いがありますね。

それらをまとめたのが下の表です
ペタゴジーは"子供の教育学"、アンドラジーは"大人の教育学"を指しています。

※ 「eラーニングファンダメンタルテキスト」鈴木克明(2004)より転載。

例えば、ペタゴジーのレディネス(学習が成立する為の前提条件)は年齢や授業などによって「高校1年生の進学理系クラスだから数Ⅱ・B!」などというように統一されていますが、アンドゴラジーは社会的役割(仕事や家庭)の問題・課題解決に応じて一律ではありません。

学習意欲もペタゴジーは報酬や罰など他者からの働きかけに左右されがちですが、アンドラゴジーは興味・関心など、自分自身の心の動きによるところが大きいわけです。
大人の学習と子供の学習では、色々な面で違いがあることがお読み取りになれると思います。

【大人の学習を有意義なものにして貰うために】

こういった大人と子供の違いを踏まえ、それぞれの特徴に応じた教育を行うことはとても大事です。

例えば、半年後に受験を控えた受験生が「自分の好きなように勉強すればいいよ!やり方も含め全て君に任せた!」と言われても何から始めて良いか判らないでしょう。
逆に社会人6年目の私(千葉)が、上司に「いつか役に立つと思うから、高校数学のIA・IIB・IIICをイチから勉強し直すといいと思うよ!」と言われても、正直面倒くさいし、やる気が出ません。
考えてみれば、当たり前のことですね。

では、大人が自主的に学習を行うためにはどのような工夫が必要なのでしょうか。
その為の成人学習学の知見をまとめたのが、下の2つの表です↓。

 

※ ともに「eラーニングファンダメンタルテキスト」鈴木克明(2004)より転載。

いずれもペタゴジーアンドラゴジーの違いを踏まえ、具体的にどうしたら良いかが書かれています。
「これが絶対の正解!」というわけではありませんが、自発的に学習して貰えるコース設計や教育計画のフォロー施策立案にあたり、そのまま使える観点であると思いご紹介いたしました。ご参考になれば幸いです。

 

次回は、学習目標を設計する際に参考となる「学習目標の分類とレベル感の整理方法」についてご紹介する予定です。どうぞお楽しみに。

 

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