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新入社員研修の5つの目的と効果を高める3つのポイント

多くの企業が、新入社員研修を実施しています。
業務に必要な知識を得る、生産性を高める、従業員としてふさわしい行動を身に付けるなど、目的はさまざまありますが、新入社員研修は、業務を始めるための土台となる大切な研修です。

新入社員研修の効果を高めるには、最適な目標設定をすることが重要です。

本記事では、新入社員研修の目的や研修内容、成功に導くためのポイントを紹介します。

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目次

新入社員研修の5つの目的

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新入社員研修を行う目的として、主に以下の5つが挙げられます。

新入社員研修を行う目的

  1. 企業理念の浸透
  2. 事業内容や技術の理解
  3. 学生から社会人への意識変革
  4. 社内人脈の形成
  5. 情報漏洩等のトラブル防止

1.企業理念の浸透

企業理念の浸透は、新入社員研修の目的の中で最も重要です。企業理念とは、企業の考え方や価値観、取るべき行動の基準のことです。

新入社員に企業理念を伝えることで、自分の意思で行動する土台をつくります。
例えば、業務の中で難しい状況に陥ったとき、企業理念に基づいて判断し行動できるようになります。

企業理念は、一回の研修で浸透させることは難しいため、定期的に研修を行うことで段階的に伝えていくとよいでしょう。

2.事業内容や技術の理解

新入社員研修では、業務を円滑にスタートできるよう配属先の業務内容に必要な技術を学びます。

また、自分が担当する業務だけでなく、企業全体の事業内容を理解する機会を提供することも大切です。自分自身が関わっている業務が企業全体にどのような影響を与えているのか、企業全体がどのような流れで業務を推進しているのかを理解するよい機会になります。

3. 学生から社会人への意識変革

新入社員研修には、新卒採用を対象にする場合と中途採用の社員を対象にする場合の2パターンがありますが、社会人としての自覚を持ってもらうための研修は、新卒入社を対象としています、

学生と社会人では考え方が大きく異なり、「与えられる側」から「与える側」に立場が変わります。

学生までは、食事や衣服、学校に通うためのお金などを両親などから与えられてきた人も多いですし、遅刻やマナー違反などがあっても許されたかもしれません。

しかし、社会人になってもそのような意識を持ったままでは問題です。企業の一員として、業務を遂行し、顧客と向き合い、社会に貢献しなければなりません。

働き、仕事をする意味付けを行い、学生から社会人への意識変革が重要です。例えば「新入社員研修で学ぶこと」も業務の1つなのです。

4.社内人脈の形成

社内人脈とは会社内で良好な人間関係をつくることです。

良好な人間関係が構築できていれば、困った時に周りに相談できたり、先輩社員や同期が励ましたりしてくれることもあります。自分の味方になってくれる存在が社内にいることは、安心感に繋がります。

一般的に、人はどんな仕事をするかより、誰と仕事をするかを大事にすると言われています。

社員同士のコミュニケーションを円滑にすることで、業務が進めやすくなりパフォーマンスが向上します。

新入社員研修終了後も同期同士で悩みを相談し合う、お互いに切磋琢磨しながら向上心を持ち続ける、といったメリットが社内人脈の形成にはあるといえます。

新入社員研修を通して、多くの人と繋がる機会を与え、働きやすい環境をつくりましょう。

新入社員研修の進捗理解度の把握やモチベーション管理にも活用できる「KnowledgeC@fe」

オンラインによる新人研修で運営側が懸念するのは、受講生の進捗理解度の把握やモチベーション管理、新人どうしの横のつながりです。

こうした課題に対し、KnowledgeC@feで特に有益なのは、多層的に投稿ができる機能と、双方向で教え合えるコミュニケーション機能です。

たとえば、新入社員の日報に先輩社員や講師、上司などが何人でも書き込めるので、自分一人では気付かなかった視点を得たり、オンライン学習特有の孤独感を軽減したりできます。

また、ディスカッションができるコミュニケーションボードを活用することで、新入社員どうしがやり取りをすることも可能です。

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5.情報漏洩等のトラブル防止

新入社員研修で、情報漏洩等のトラブルに関する教育をしておくことも重要です。

企業は守るべき大切な情報をたくさん持っています。企業において情報は競争力の源泉であり、高い機密性を保持しなければなりません。

万が一情報が漏洩すると、場合によっては企業が存続できなくなる可能性もあります。

SNSによって個人でも情報を発信しやすい時代です。新入社員が、重要性を理解していないまま、企業情報を発信してしまったとなっては大変です。

一度漏洩してしまった情報を取り戻すことはできません。新入社員には情報漏洩に対するリスクをしっかりと理解してもらうことが大切です。

3つの新入社員研修例

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新入社員研修でよく行われる主な3つの内容をご紹介します。

3つの新入社員研修例

  1. 企業理念や経営方針に関する研修
  2. 業務に必要な知識、技術に関する研修
  3. マナーやコンプライアンスに関する研修

1.企業理念や経営方針に関する研修

企業理念や経営方針は入社前でも知ることができるから大丈夫、と思われるかもしれませんが、実際に働いている社員からの話を聞くことでより深く理解してもらえます。

具体的には次のような内容がよく研修で話されています。

  • 新入社員に何を期待しているか
  • 信頼できるビジネスパーソンとは
  • 働くことの社会的意義や価値

入社した企業の存在意義を理解し、自分自身がやるべき行動に落とし込むことで、やりがいやモチベーションを高く持ち、挑戦し続けることができます。

また、中途採用の社員は今までとは違う企業理念の下で働くことになります。企業理念や経営方針を共有し、この企業で働くことによって何を目指したいのかを改めて理解しておくことが必要です。

2.業務に必要な知識、技術に関する研修

業務に必要な知識、技術に関する研修で、実践的なスキルを身に付け、新入社員が即戦力になれるよう育成します。

具体的な研修内容は配属先の部門ごとに異なります。
例えば、営業の部署であればアポイントメントの取り方など、営業のロールプレイングを行う研修があります。

どのような業界で、どのような顧客と取引しているか、業務フローはどうなっているかなど即戦力になるために学ぶことはたくさんあります。

技術に関する研修として、業務に必要な基本ツール(ExcelやPowerPoint)の使い方を学ぶこともありますし、より専門的な技術やスキルを学ぶこともあるでしょう。

3.マナーやコンプライアンスに関する研修

ビジネスはお互いの信頼関係によって成り立っています。ビジネスマナーが不十分であったり、コンプライアンスが遵守されていなかったりすると取引先との信頼関係に支障をきたす恐れがあります。

新卒採用の新入社員の場合、入社するまでビジネスマナーを学ぶ機会が少なかったということもあります。
アルバイトなどで最低限のマナーを学んでいても、会社の業務に必要なビジネスマナーを網羅しているわけではありません。

服装、敬語の使い方、立ち居振る舞いなど基本となるマナーを学び、実践し、信頼関係を築いていくことが仕事をスムーズに進める上で重要です。

また、コンプライアンスを遵守することは企業で働くうえで不可欠です。
新入社員自身が当たり前と思っていたことが、コンプライアンスの観点でみると問題があった、ということもあるかもしれません。

新入社員に正しい理解と行動を促すために、コンプライアンス研修によって遵守すべき規範を理解する場を提供しましょう。

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新入社員研修の目的を達成する3つのポイント

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新入社員研修の目的を達成する3つのポイント

  1. 新卒採用と中途採用は分けて考える
  2. インプットだけでなくアウトプットもさせる
  3. 同期や先輩とのコミュニケーションの機会を設ける

1.新卒採用と中途採用は分けて考える

新卒社員は社会人としての経験がないため、ビジネスマナーやマインドセット、身だしなみ、敬語の使い方といった社会人になるための基本的な研修を行います。

業務に必要なスキルを身に付けることも重要ですが、まずは学生から社会人への意識改革が大切です。

中途採用の社員は即戦力を求められるため研修には目標設定や業務に必要なスキル、事業概要の理解など実践的な内容にします。

中途採用の研修で特に重要なのは、その企業の仕事の進め方を理解してもらうことです。仕事の進め方は、企業によって異なる場合があるためです。
業務を進めるうえで考え方に違いがあると、職場環境に馴染めなかったり、力を発揮できなかったりします。業務の進め方に関する研修は念入りに行いましょう。

2.インプットだけでなくアウトプットもさせる

新入社員研修を実施する時はインプットだけで終わらせるのではなく、アウトプットもセットでさせることが大事です。

研修で身に付けたはずのビジネスマナーができていない、と現場から声が上がることがあります。新入社員が研修で学んだことを実践できないのは、研修運営側にも責任があるかもしれません。

研修内容を考えるとき、アウトプット、つまり実践を意識した内容にする必要があります。
研修で学んだ内容を実際に使うことなく、現場へ配属されるとうまく出来ない新入社員も出てきます。

「滞り」や「失敗」を繰り返しながら業務を体験し、前進する経験を積めるような研修を実施することで、現場への適応を早めることができます。

(参考)人材育成ブログ「現場でも成長し続ける新入社員を育成するポイント、教えます!」

3.同期や先輩とのコミュニケーションの機会を設ける

同期や先輩とのコミュニケーションの場を設けることも新入社員研修の目的を達成するうえで大切です。

新入社員は業務でわからないことがあれば先輩に教えてもらうことになります。

先輩との仲が良好でないと「今、先輩は忙しそうだから話しかけないほうがいいかな」と質問を躊躇してしまうなど、気を遣いすぎてしまうかもしれません。

新入社員研修は先輩や同期とコミュニケーションをとるよい機会です。

新入社員研修の時から、何でも相談できる雰囲気を作っておくと部署に配属された後でもスムーズに業務を進めることができます。
研修中は新しいことを詰め込むだけでなく、意識的にアイスブレイクを入れ、同期や先輩との距離を縮める機会を作りましょう。

まとめ

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新入社員研修は、新入社員が企業で働くうえでの土台となり、新入社員の生産性や顧客との信頼関係に大きな影響を与えます。

新入社員研修を実施しているだけでは、大きな成果は得られません。研修の目的を明確にし、どのような内容にするかを決定し、ポイントをおさえた研修を実施することが大切です。

新入社員研修を企画・運営していく上でのポイントとして参考にしてみてください。

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