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学びのオンライン化を支えるeラーニング、LMSの活用法

社会のあらゆる場面で新しい対応が求められた2020年以降、中でも企業の新人研修は、従来の手法とはまったく異なるアプローチが求められ、これまで対面型で実施してきた新人研修プログラムの内容を、オンライン化した企業も少なくないはずだ。

今後、オンライン研修はどのような方向に向かうのか。富士通ラーニングメディアが、オンラインによる人材育成に必要な“仕掛け”を展望した。

目次

オンラインでも「出勤」を意識させる

企業におけるニューノーマルの変化は、2つに大別できる。1つがテレワークを主体とした働き方の変化。もう1つが、ジョブ型を主体とした雇用形態の変化だ。

オンラインによる新人研修を実施する場合、運営側が懸念するのは、学習の進捗把握や受講者のモチベーション管理、新人どうしの横のつながりをどのように構築していくかである。

対面での集合研修であれば、受講生の態度や会話の中から理解度を把握したり、受講者どうしの雑談などから同期の意識が生まれたりする。しかし、オンラインでそうした関係を構築するのは難しい。

どこにいても受講できるオンライン研修はとても便利だが、受講者は孤独に感じることもある。そうした状況でどのようにモチベーションを維持するのか、講師側は考慮する必要がある。

受講生が高いモチベーションを維持したまま効果的にオンライン研修を実施するには何が必要なのか。その“解”となるのが、富士通ラーニングメディアの学習管理システム(LMS)である「KnowledgeC@fe」だ。

入退出管理

KnowledgeC@feは企業や組織団体の人材育成を、研修管理やeラーニング実施の側面から支援するプラットフォームである。特徴的なのは、従来のeラーニング プラットフォームの枠にとどまらず、人材育成全体を支援する機能を数多く搭載している点である。たとえば、入退室管理機能は、受講者が研修の開始時刻と終了時刻を打刻するものだが、モチベーション維持に大きく貢献する。

入退室管理機能は、勤怠管理システムのようなユーザーインタフェース(UI)を採用している。開始時刻と終了時刻の打刻は、受講者に対して『出勤』と『退勤』の感覚を身につけるきっかけになる。これにより、気持ちの『オン』『オフ』を切り替えるだけでなく、『時間内で作業をする』という社会人の仕事感覚を身につけられる。

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▲KnowledgeC@fe の入退室管理機能
「“出勤中”は先輩や管理者に見られている」という“よい緊張感”が、モチベーション維持につながる。

日報

もう1つのモチベーション維持支援策は「日報」である。研修後に受講者が学びの内容を整理して文書化することで、自分が日々成長していることを実感できるからだ。また、講師やほかの受講者、先輩社員やマネージャーが日報を確認し、受講者の理解度を把握することもできる。

日報で重要なことは、受講者と講師・先輩社員・マネージャーが双方向でやり取りすること。受講者の日報に先輩社員がアドバイスコメントを付けたり、研修内容が実務にどのように役立つのかといった解説があったりすると、受講者もモチベーションを維持できる。

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▲日報管理画面
日報に受講者・講師・先輩社員・マネージャーがコメントを付けられる。
月曜日から木曜日は日報、金曜日は週報、月末には月報など、研修の期間や内容に合わせて報告書のフォーマットを選択することも可能だ。

特にジェネレーションZと呼ばれる新人世代は、SNS(Social Networking Service)を使いこなしているので、コメント機能を積極的に活用し、コミュニケーションすることが得意だ。一方、コメントする側の先輩社員も、内容を整理してからコメントをするので、集合形式の研修と遜色ない、質の高いコミュニケーションが期待できる。

KnowledgeC@fe活用事例

「攻めの学び」「自律的な学び」を支援する

一方、ジョブ型を主体とした雇用形態の変化に対応するには、「知識の習得」に対する考え方も見直す必要がある

これまでの終身雇用モデルでは、企業が社員のキャリアを考え、そのキャリアで必要な知識とスキルを身に付けさせてきた。しかし、職務に応じて報酬を決定するジョブ型雇用モデルでは、個人が自身のキャリアをデザインし、必要な知識とスキルを自律的に身に付けていく必要がある。お客様からも「自社の社員が積極的に学習するようなLMSが必要」との要望が増加している。

今後は、企業が決めた教育プログラムを受講するだけの『受け身の学習』ではなく、受講者が自分に必要な知識とスキルを考え、積極的に学ぶ『攻めの学習』ができるeラーニング プラットフォームが必要である。ジョブ別、職責別など、個別の社員の状況に対応できる幅広いコンテンツを用意し、「学びの選択肢」を多く提供することが重要である。

e講義動画ライブラリ

KnowledgeC@feはこうしたニーズにもきめ細かく対応している。たとえば、e講義動画ライブラリでは、講義がカテゴリごとに分類されている。また、キーワード検索機能も備わっているので、受講者が必要な講義に対してすばやく、かつ的確にアクセスできる。

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▲e講義動画のキーワード検索画面

たとえば「ディープラーニング」と検索すると、講義のテキストデータを検索できる。
業務別や役職別に動画リストの作成も可能なので、受講者がより主体的に学習内容を探すことができる

KnowledgeC@feでは「いつ」「誰が」「どの講義を受講したか」という受講履歴を閲覧できる機能が備わっている。受講履歴は個人の学習記録だけではなく、社員のキャリア形成を参考にするうえでも役に立つ。

たとえば、新入社員が目標とする先輩社員のスキルと受講履歴を確認できる。これにより、新入社員は自身の具体的なキャリアをイメージすることができる。

まとめ

社員全員で共通講座を受講する機会が減少し、個人がそれぞれのニーズに応じて講義を選択する時代には、多くの講義(コンテンツ)が求められる。

必要なのは、受講者が自身のキャリア形成で「必要な学び」にいち早くアクセスできることだ。KnowledgeC@feは人材育成だけでなく、長期的な人材戦略を見据えたトータルなプラットフォームとしても有用であることは間違いない。

※本記事は、人材育成セミナー2020加速する学びのオンライン化を支える学習管理システムの活用法」の講演内容を記事化したものです。

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