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学びのスタイル記事一覧

みなさん、こんにちは!イメージ図
ナレッジサービス事業部の橋本です。
ICTを活用し、学習効果を高める研修サービスの企画を担当しています。

今年5月に東京ビッグサイトで開催された教育ITソリューションEXPOに出展し、当社の考える、さまざまな新しい学びのカタチをご提案させていただきました。
その一つが、"「納得」「発見」対話で学びを深めよう! ~オンラインで学び、リアルで教え合う Flipped Learning~" です。

今回は、この"Flipped Learning"、つまり"反転学習"について、当社の知見をご紹介します。

<"教室での学び"と"自宅での学び"を反転させた学習>

みなさんは「反転学習」という言葉をご存知でしたか?

一般的な学習のスタイルは、教室で講義を受け、自宅で宿題や課題に取り組むものですね。
しかし、ICTの技術進歩によって、さまざまな学びのスタイルが登場してきています。
古くは、CAI(Computer Assisted Instruction)教材やパソコン通信を用いた研修から、インターネットによるeラーニングやスマートデバイスによるモバイルラーニングといったものです。
これらの登場により、講義を受ける場所は何も教室に限ったものではなく、「いつでも」、「どこでも」、それも「自分のペースで」学習できることを可能にしました。

自分のペースというのは、決められた場所や時間の制約の域を超えるだけではありません。
必要な講義部分のみ(例えば3章のみ)をストリミーング映像で視聴したり、理解度などに応じて、倍速モードで素早く学習したり、逆に再生速度を遅くし、じっくり学習するということもできるのです。

学びは何も自宅やオフィスに限定される必要はなく、スマートフォンで通勤通学途中の電車・バスの中や、ちょっとしたスキマ時間を利用して学習ができる時代です。

つまり講義は決められた時間と場所(教室)で受けるのではなく、自宅や職場もしくは通勤途中で学ぶことができ、自宅で行っていた宿題や課題を教室で行うことで、確実に知識習得を実現する学びのスタイルに変化してきています。

これは従来の"教室での学び"と"自宅での学び"を反転させたスタイルであり、「反転学習」と呼ばれる学びのスタイルなのです。
イメージ図
反転学習は、講義を時間と場所の制約から解き放ち、講師やクラスメイトとの対面による真の学びの価値を提供する新しい学びのカタチなのです。


<反転学習の課題とドロップアウトさせない工夫点>

対面によって真の学びの価値を提供する、という反転学習のスタイルは魅力的ですが、それには事前に宿題や課題が確実に履修されていることが必須です。一方で、反転学習にとって、そこが大きな課題ともいえます。

"自分のペースで学習できる"というメリットは、同時にドロップアウトしやすい、というリスクも含んでいますから、いかに最後まで履修してもらうかが重要なポイントです。

そこでドロップアウトさせないために、当社が考える工夫をご紹介したいと思います。

そもそもドロップアウトが起きてしまう理由は何だと思いますか?

その最大要因は、一人で黙々と学んでいるからだと考えます。

ここで言う「一人」というのは学習者一人という意味です。学ぶ同志であるクラスメイトとのコミュニケーションがないとダメだということです。
ですからコミュニケーションを取らなければならないシチュエーションをつくることがドロップアウトを防止する一番の近道なのです。

たとえば、ひとつの課題をクラスメイト全員で取り組ませる方法が容易に浮かびます。
しかし簡単な課題であれば、何もクラスメイト全員で取り組む必要はないですし、かといって難しい課題を用意するといのも本末転倒のような気がします。

そこで、当社が提案する方策というのが次のようなものです。

それは、LMS(学習管理システム)の掲示板を使います。
学びや課題の要所々々で、学んできたことに対する感想や不明点、あるいは意見を投稿してもらうようにします。投稿に対して、他のクラスメイトが何かしらのコメントを返すことを必須とするということだけです。
コメントを返さないと履修が完了しない、つまりは合格しない、という条件を付けることで、必ずコミュケーションが生まれる環境を作り上げてしまうということです。

イメージ図そうすることで、お互いの進捗状況を共有できますし、更にお互いに教え合うことにもなるかもしれません。
また、自分の投稿が見られることで緊張感も生まれるでしょうし、返ってくるコメントに励まされるかもしれません。
クラスメイトとのコミュニケーションが取り交わされることで、仲間がいるから楽しいと思ってもらえるはずです。
こういった共に学ぶ仲間の存在により、ドロップアウトが防げると考えます。

当社でも、『KnowledgeC@fe in SaaS V3.0』というLMSを利用して、試験的に反転学習を実施しました。

事前に4~5名のグループに分け、用意された課題に対し、LMS内の掲示板に各自の考えを投稿するだけでなく、他のメンバーの投稿に、必ずコメントを入れてもらうようにしました。
グループの全員がコメントしないと次の課題に進めないというルールで取り組んでもらいました。
そして、各グループのファシリテータとして幹部社員を配置し、コミュニケーションをウォッチすると共に、活性化するように、自らの失敗経験を書き込んだり、問を発したりして話しやすい雰囲気作りに努めましした。

このように、事前学習を各自がしっかり行うようにしたことで、その後に教室で実施した集合研修の場では、より深い議論が実現できました。

<新たな価値を提供する学びのカタチ>

イメージ図従来型の学習はもう効果がない、といっているのではありません。十分効果はあります。
しかし、反転学習であれば、事前に自己学習が十分行えているので、教室に集まってディスカッションする際、より高いレベルでの学びが期待できるといっているのです。

また、ファシリテータでもある講師にとっては、進捗状況やレベルを把握できるおかげで、個人個人の考えや理解度に合わせたインストラクションが可能になります。

さらに、事前学習での個人の学び(アウトプット)を、データとして残しておけば、次の受講者がそれを参照することで、個人やコース全体としてのレベルアップがはかれます。
つまり、コンテンツを学ぶだけでなく、先達の知見を学ぶことも可能となるのです。


当社では、集合研修の前に、基礎的な解説部分を事前にeラーニングで学習していただく「ハイブリッド研修」も提供しています。
これは集合研修を補完する手段として、eラーニングを活用するものですが、今後は、よりレベルの高い学びを実現すべく、今まで培った集合研修とeラーニングのノウハウを活かし、これらを効果的に融合したサービスを提供したいと考えています。


現在、自分自身の課題を見つけ、解決していくスキルが求められています。
「課題を見出す力」、「解決する力」を鍛えるには、もっと新しい学びのスタイルを考えていく必要があるのでは、と思っています。

引き続き学習効果を高める研修サービスの提供を考えてまいりますので、ご期待ください!

みなさん、こんにちは! 富士通ラーニングメディア・コンサル部の鈴木です。
人材育成制度の企画・運用設計・定着支援や、学びのデザインなどを担当しています。

LMS(Learning Management System)は、eラーニングの実施や研修管理に必要な学習管理システムです。
今月は、LMSを学習管理システムとしてだけではなく、新しい学びの場として活用し、社内コミュニケーションの活性化につなげた当社のコンサルティング事例を4回にわたりご紹介してまいりました。

最終回となる今回は、前回に引き続き、コミュニティを円滑に運営するためのノウハウからお話をしていきます。

コミュニティを円滑に運営するためのノウハウの3つ目として、今回は「コミュニティでの発言回数を増やす」ことについて、お話をしていきます。
1つ目の「参加の目的、コミュニティのルールを明確にし、周知する」と、2つ目の「コミュニティの訪問回数(アクセス)を増やす」については、前回の記事をご覧ください。

<ノウハウその3  コミュニティでの発言回数を増やす>

コミュニティでの発言回数を増やすために、運営者側に実践していただいたことは以下の通りです。

・情報提供者、フォーラム運営者がコンテンツに関連した質問を投げかける
「このコンテンツに対して、みなさんはどう思いますか?」、「コンテンツにまつわるみなさんの経験を教えてください!」など、情報提供者やフォーラム運営者がコンテンツに関連した質問を投げかけたり、回答を促す呼びかけをしたりしています。
このようにすると、問いかけに対する反応が出てくるなど、今まで発言のなかったフォーラムが活性化していきます。
よく発言する参加者がいるフォーラムの場合は、その人に、他の参加者の発言を促す書き込みを依頼することもあります。

・運営者が参加者の立場になって書き込むことで、発言の見本を示す
反応が極端に少ない場合、参加者が、どのような内容をどのくらいの文章量で発言すればよいかがわからず、不安に感じている場合もあります。
そのような場合は、運営者が発言の見本となる書き込みをするケースもあります。
その際、長い書き込みやあまりに整った文章で書いてしまうと、参加者に同じレベルのボリュームや文章の質で書かないといけないのではないか、というプレッシャーを与えることになり、かえって発言が進まなくなることもあります。
適度なボリュームで、適度にくだけた印象を与える文章で書くことも重要です。

また、何も書かれていないコミュニティに投稿するのは、多くの参加者にとって勇気がいる行為です。
コミュニティが活発になるまでの一定期間は、情報提供者や運営者などが参加者に投稿を促したり、参加者の立場になって投稿したりすることも大切です。
このような施策により、参加者が投稿しやすい雰囲気ができあがり、コミュニティ全体が活性化していくのです。

<LMSを学びの場として活用するメリットは?>

今回ご紹介した「富士通 技術者コミュニティ」の運営を通して、以下のメリットを見出しました。

参加者側のメリット
・相互学習・協調学習で、個人での学びでは得られなかった気づきが得られる
・他の参加者とのコミュニケーションを通して、人脈の形成ができる
・個人では得られないような最新の情報が得られる

運営者側のメリット
・参加者のニーズがわかるので、人材育成に活かすことができる
・学習意欲が高い、技術レベルが高い、積極的に発言する、リーダーシップがあるなど個人のスキルがわかるので、適材適所に人材を配置する手がかりがつかめる

<当社の考える学びの未来像>

従来の学びは、eラーニングも含め、講師から教えられるものを受け取る1対1のインプット型が主流でした。
しかし、これからの学びは、コミュニティ学習を通してインプットした気づきをきっかけに、自ら考え、自ら提案し、自ら行動するアウトプット型になっていくと考えています。
ICTツールの発達により、アウトプット型の学びの場を容易に構築できる環境も整ってきています。

イメージ図

アウトプット型の学びの場を構成するICTツールとして、当社はLMSの可能性に注目し、今回ご紹介した「富士通 技術者コミュニティ」の設計と、その運営をご支援しました。
本事例から、eラーニングの学習支援システムとして開発されたLMSは、人と人をつなげるコミュニティ学習の場として活用できることが示されました。

「富士通 技術者コミュニティ」は、当社が提供している、LMS「KnowledgeC@fe in SaaS V3.0」を活用していますが、他のLMSや、Facebookのようなコミュニティ機能を持つ既存のICTツールを活用することでも、社内コミュニティの活性化や、コミュニティ学習の場の形成は可能です。

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4回にわたってLMSを利用したコミュニティの設計と運営ノウハウについて、お届けしましたが、いかがでしたか。
社内コミュニティを立ち上げ、運営しようとされている方や社内ICTツールの利用範囲を拡大しようとしている方の参考になれば幸いです。

当社では、今後も、自ら気づき、対話し、行動する人材を育てるためにさまざまな企業のサポートをしてまいります。

※本シリーズは、今回で最終回です。ご愛読ありがとうございました。
2月の【いま、求められる人材】もどうぞお楽しみに。
更新は、当社のメールマガジン『KnowledgeWing通信』でお知らせしています。
お見逃しのないように、ぜひ、メールマガジンへご登録ください。
http://www.knowledgewing.com/kw/nurture/mailmag.html

みなさん、こんにちは!
富士通ラーニングメディア・コンサル部の鈴木です。
人材育成制度の企画・運用設計・定着支援や、学びのデザインなどを担当しています。

LMS(Learning Management System)は、eラーニングの実施や研修管理に必要な学習管理システムです。
今月は、LMSを学習管理システムとしてだけではなく、新しい学びの場として活用し、社内コミュニケーションの活性化につなげた当社のコンサルティング事例を、4回にわたりご紹介しています。

3回目となる今回はコミュニティを円滑に運営するためのノウハウについてお話しします。

<コミュニティを活性化させるための3つのノウハウ>

コミュニティは、場を提供して、参加者に登録してもらうだけでは活性化しません。
「富士通 技術者コミュニティ」の運営では、以下の3点を工夫しました。

 1.参加の目的、コミュニティのルールを明確にし、周知する
 2.コミュニティの訪問回数(アクセス)を増やす
 3.コミュニティでの発言回数を増やす

それぞれについて、説明をしていきましょう。

<ノウハウその1:参加の目的、コミュニティのルールを明確にし、周知する>

コミュニティ開設にあたり、「コミュニティ利用規約」と「コミュニティの歩き方」という2つの指針を提供しました。
「コミュニティ利用規約」には、コミュニティの目的と目標、参加者の定義や役割、規範、活動内容などを、「コミュニティの歩き方」には、コミュニティの使い方をまとめました。

「利用規約」においては、参加者に以下の2点を伝えるようにしました。
 1.本コミュニティは、教えてもらう場ではなく、相互に学び合う場であること
 2.本コミュニティで学んだことは、業務の中で活かしてほしいこと

従来のeラーニングに慣れている参加者は、情報に対して受け身になりがちです。
しかし、本コミュニティの目的は、参加者同士のコミュニケーションと「相互学習」や「協調学習」です。
「1対1」型の、教えてもらう従来のeラーニングとは異なることを認識してもらう必要がある、という観点から、「教えてもらう場ではなく、コミュニケーションを介して相互に学び合う場である」ということを強調しました。

コミュニティを有益な学びの場にするために、「利用規約」に書かれた内容はすべての参加者に十分理解していただく必要がありました。
そこで、コミュニティのトップページに掲載するだけでなく、事前に配布しました。

「コミュニティの歩き方」については、「SNSなどを使い慣れていない人もいる」という前提で、以下の項目をまとめました。
 ・コミュニティに入ったら、まず行うこと
 ・コミュニティ全般の使い方
 ・コミュニティの各機能の説明
 ・フォーラムの使い方
 ・「いいね!」「なるほど!」のボタンの使い方

また、コミュニティの活性化には、参加者が一定レベルのネットリテラシーを持っていることも重要です。
「過去に同じような質疑応答がないことを確認してから質問をする」、「他人の誹謗・中傷は書かない」といった具体的なルールを「コミュニティの歩き方」に明記しました。

<ノウハウその2:コミュニティの訪問回数(アクセス)を増やす>
イメージ図

コミュニティの訪問回数を増やすために重視したことは以下の2点です。

・コンテンツの内容の充実と、掲載のタイミングについて


もっとも重視しているのはコンテンツの充実ですが、加えて、新しい情報を定期的に発信できるよう、掲載のタイミングにも配慮しています。
また、マイクロソフト社のエバンジェリストや、富士通の社員でマイクロソフトのMVP認定を受けた技術者にご参加いただくイベントも定期的に企画しています。

イベントを告知すると、そのイベントの詳細情報を得るために来訪者が増えます。
終了後に開催報告を掲載すると、イベントの内容を知りたい欠席者や、感想を書き込む出席者が来訪します。
イベント開催は、開催前も後も、コミュニティのにぎわいにつながっています。

・新たなコンテンツ掲載の告知について


新しいコンテンツがアップされたときは、その内容をまとめたメールマガジンを発行しています。イメージ図
コミュニティサイトへアクセスするきっかけになるように、メールマガジンでは新しいコンテンツの紹介にとどめ、詳細はコミュニティにログインをして確認してもらう運用にしました。

コミュニティの魅力の基本は、コンテンツですから、コンテンツを充実させることは必須です。
そのため、運営者は「コンテンツの充実」だけに注力しがちです。
しかし、いくらコンテンツが充実していても、参加者に周知しなければ、コミュニティへの来訪者は増えません。
ですから、「新たなコンテンツ掲載の告知」は、「コンテンツの内容の充実」と同等に注力する必要があるのです。

「富士通 技術者コミュニティ」では、現在、週に1~2回ほどメールマガジンを発行しています。
メールマガジンは、受信をきっかけにコミュニティへのログインにつながる有効な手段となっています。

次回は最終回です。
「ノウハウその3:コミュニティでの発言回数を増やす」と今回の報告のまとめをお届けします。

※最終回は1月31日にお届け予定です。
更新は、当社のメールマガジン『KnowledgeWing通信』でお知らせしています。
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みなさん、こんにちは! 富士通ラーニングメディア・コンサル部の鈴木です。
人材育成制度の企画・運用設計・定着支援や、学びのデザインなどを担当しています。

LMS(Learning Management System)は、eラーニングの実施や研修管理に必要な学習管理システムです。
今月は、LMSを学習管理システムとしてだけではなく、新しい学びの場として活用し、社内コミュニケーションの活性化につなげた当社のコンサルティング事例を、4回にわたりご紹介しています。

2回目の今回は、「富士通 技術者コミュニティ」の特徴についてお話ししていきます。

「富士通 技術者コミュニティ」は2011年秋に、数十人の規模でプレオープンしました。
2012年春には本格的にオープンし、現在は数百人規模のコミュニティになっています。
主に学びを目的とした5つのコンテンツと、コミュニケーションを目的とした2つのコンテンツを選定しました。
まずは、それぞれの特徴をご説明していきましょう。

<学びのコンテンツのテーマは5つ>

20130117_1.png学びを目的としたコンテンツのテーマは、以下の5つです。

●トレンド技術情報
技術に関する最新情報を提供するコンテンツです。当社のネットワークを駆使して入手した情報提供しています。

●資格取得情報
技術者として必要な各種資格について、試験日程や取得のための対策、合格体験記などを提供しています。

●テクニカル情報
技術者として必須となる情報や、高度なスキルを保有している技術者から得た情報、海外で先行して公開されている情報など、現場で必要とされる生きたノウハウを提供しています。

●お知らせ
技術者にとって役立つ書籍や、WEB記事などの情報を提供しています。

●イベント情報
定期的に、全国の技術者が集まる場や、コミュニティの参加者限定のオフ会を行っています。
各イベントについての情報発信や、終了したイベントのレポート、アンケートの結果などをまとめて提供しています。

コンテンツにはそれぞれ、「フォーラム」と呼ばれるコミュニティがついています。
「フォーラム」は、コンテンツの内容について質問やディスカッションをする場です。
コンテンツに対する評価や要望などの調査ができるアンケート機能も付加されています。

アンケート調査によって参加者のニーズがわかり、参加者が必要としている情報をピンポイントで届けることができました
コミュニティ活性化には、参加者のニーズを正確につかむことが必須といってもよいかもしれません。
2012年はWindows8の発売、マイクロソフトの資格の変更などがあり、マイクロソフト系の技術者が多くの情報を必要とする年でした。
「自分で探さずとも最新情報が得られる」、「参加者が知りたい情報をタイムリーに得られる」と好評でした。


<コミュニケーションのコンテンツのテーマは2つ>

コミュニケーションを目的としたコンテンツのテーマは、以下の2つです。

●みんなのアンケート
1ヵ月に1回程度の頻度で、参加者の意識調査やニーズ調査などのアンケートを実施しています。
アンケート結果は、その後のコンテンツ作りに活かします。

●なんでも相談室20130117_2.png
こちらは、参加者が自由に発言できるコミュニティです。
学びのコンテンツで紹介した「フォーラム」が各コンテンツに関連した話題を話し合うための場であるのに対し、「なんでも相談室」は、話題に制限はありません。
参加者が自分の困っていることについて質問をしたり、自分が得た情報や商談事例を他の参加者に共有したりするためなどに活用されています。

「なんでも相談室」で特に活発に意見が交わされたのが、ソフトのバージョンアップに伴う情報交換でした。
「どのような環境なら、インストールしたソフトが正常に動くのか」、「過去のバージョンとの互換性はどの程度あるのか」といったことで、大いに盛り上がっていました。

<参加者は匿名か? 実名か?>

コミュニティを円滑に運営する際、問題になるのは参加者の匿名性です。
一般的には、実名のコミュニティは、各自が自分の発言に責任を持つ、という効果があるため、荒れにくいといわれています。

今回ご紹介している「富士通 技術者コミュニティ」は、一企業での取り組みであり、また、目的の1つに、「社内ネットワーク(人脈)の構築」がありましたので、あえて実名での参加としました。

参加者を匿名とするか、実名とするか、については、コミュニティの目的にあわせて検討するとよいでしょう。

コンテンツを選定し掲載しただけでは、コミュニティは活性化しません。
次回は、コミュニティを円滑に運営するためのノウハウについてご紹介しますのでお楽しみに!

※次回は1月24日にお届け予定です。
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みなさん、こんにちは! 富士通ラーニングメディア・コンサル部の鈴木です。
人材育成制度の企画・運用設計・定着支援や、学びのデザインなどを担当しています。

LMS(Learning Management System)は、eラーニングの実施や研修管理に必要な学習管理システムです。
今月は、LMSを学習管理システムとしてだけではなく、新しい学びの場として活用し、社内コミュニケーションの活性化につなげた当社のコンサルティング事例を、4回にわたりご紹介していきます。

1回目は、新しい学びのスタイルについてお話ししていきます。

<LMSは、こう変わる!>

LMSとは、eラーニングの実施に必要な学習管理システムのことで、一般的には以下のような機能を備えています。
 ・eラーニングの学習・管理
 ・コンテンツの簡易作成(テストや課題、アンケートなどの作成も可能)
 ・eラーニングや集合研修、ブレンド研修(さまざまな形態を組み合わせた研修)の管理
 ・フォローアップメール送信

さらに最近のトレンドとして、以下のような機能も備えているLMSが増えてきています。
 ・SNSなどのコミュニティ機能
 ・動画配信
 ・モバイル対応

モバイルに対応することで、今まで以上に場所や時間にとらわれることなく、いつでも、どこにいても学べるので、学習者の利便性が高まります。
また、実際に開催したセミナーを録画し、動画で配信、共有することで、運営者の利便性も高まります。
このようなトレンドは、学習者、運営者双方にとってメリットが大きく、今後さらに浸透していくものと考えています。

<eラーニングは、どう変わる?>

次に、「eラーニングのこれから」について考えてみましょう。
従来のeラーニングの多くは、表示されたコンテンツを見て学んでいく形式で進みます。
場合によっては、メンターやチューターによる学習者のサポートや、学習の理解度を確認するための小テストの実施など、さまざまな付加運用を行うケースもあります。
ですが、基本は学習者が単独で学習を進めるスタイルです。

当社では、従来のeラーニングのスタイルを発展させ、学習者同士がお互いに考え、協調して学習することにより、コンテンツ(教材)の範囲を超えた学習効果が得られることを期待しました。201301110_1.png
そして、学びのスタイルを大きく変化させ、参加者の交流を促進するために注目したのは、SNSやLMSに付加されているコミュニティ機能を活用することです。
学習を進めていく中で出てきた課題について、課題を抱えている当事者だけでなく、コミュニティに参加する複数の人たちで考えることができれば、よりよい解決策の発見につながる、と考えたのです。

<事例紹介:LMSを活用した学びの場の提供>

参加者のコミュニケーションの活性化や、「相互学習」、「協調学習」を実践する場にLMSを活用し、成果を上げた事例として、当社が運営をご支援した「富士通 技術者コミュニティ」をご紹介します。

「富士通 技術者コミュニティ」は、富士通とそのグループ会社に所属する技術者のためのコミュニティで、以下の目的で開設されました。
 ・技術者の相互交流を通じて高い価値を創造する
 ・現場技術者のスキルアップをはかる
 ・社内ネットワークの形成による相互研鑚の場を作る

201301110_2.png

全国各地でさまざまな業務に取り組んでいる技術者に対して、最新情報を提供したり、集合研修を企画、実施したりするのは難しい場合が多くあります。
また、システムトラブルなどの問題が発生した際に、そのトラブルに初めて直面した技術者の場合、自分1人で調べ解決策を探さざるを得なくなります。
しかし、集合研修に頼らない情報提供や、技術者同士の情報共有が進んでいれば、暗中模索をすることなく、効率的に解決策が見つかるのです。

このような課題を解決するために、身近にあったLMSを活用して、スキルアップや相互研鑚を通して、ビジネス拡大や提案力向上など業務での成果へとつなげることができる★強調文字のタグ 「学びの場」となるコミュニティを構築することになったのです。

次回は、「富士通 技術者コミュニティ」に提供した、さまざまなコンテンツについてご紹介します。
どんなテーマを選定したのでしょうか?次回をお楽しみに!

※次回は1月17日にお届け予定です。
更新は、当社のメールマガジン『KnowledgeWing通信』でお知らせしています。
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こんにちは!富士通ラーニングメディアの宮田です。
6月の木曜日は、自ら考え、気づいて学ぶ『新ラーニングモデル』をテーマに4週連続でお届けしています。

第1回では、eラーニングの課題を提示しました。
第2回と第3回では、課題に対する当社の取り組みとして、新しいeラーニング教材を取り上げ、カリキュラムの特徴についてお話ししました。
最終回となる今回は、具体的事例として、eラーニング教材「クラウド時代の仕事の捉え方 あなたにできることは」を使用して、富士通コーポレート部門および当社社員に実施した研修から得られた知見についてご紹介します。

<7割が、早急なアクションの必要性を実感 ・・・自ら考え、自分ごとに落とし込む学びの成果>

昨年度、富士通コーポレート部門および当社社員、約1500名に本eラーニングを実施しました。
研修終了時のアンケートで、「自身の業務への影響度」と、「早急なアクションの必要性」を感じたかを聞いてみたところ、業務への影響度の大小はあるものの7割の受講者が、今後の取り組みにおいて早急なアクションが必要であると回答しています。

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また、「今後、自身が心がけたい、実行していきたいこと」としては、以下のような回答がありました。

(主なコメントを抜粋)
継続した最新情報の収集を行い、自社サービス、業務の改善に活かす。
・新しい、柔軟な発想を日々意識する。感性を養う。
・ビジネスそのものにスピード感が必要な場合、クラウド活用も最善の方法の1つとして考えていきたい。
・クラウド、グローバル、コンシューマライゼーションなどの流れを意識し、常に変化を考える。
・状況によってはビジネスを見直す必要がでてくる。社会の変化に応じて変革できる意識を常に持ちたい
・クラウド時代はお客様の業務のさらなる理解が重要。理解を深めていきたい。
・サービスの付加価値を高めるためのビジネスを創造していきたい。
・事例Movieにあったように、「お客様の業務に合わせて有用なサービスを組み合わせて提案する」「モデル事例を横展開していく」という視点を常に持ちたい。
・クラウドの利用者として、自社のサービス改善に活かす提言をしていきたい
・自社が今お客様に何を提供できるかも大切だが、お客様が何を必要としているか、お客様の価値を追求していきたい。
・業務へのクラウド活用を積極的に考え、効率化をはかりたい。

担当している業務の違いにより、気づく内容やレベル、今後への活かし方は異なりますが、知識修得にとどまらず、自分ごとに落とし込んで考えている様子がうかがえました。

<一人では得られない「視野の広がり」「一体感」「共感する学び」 ・・・Webコミュニティの効果>

Webコミュニティは、受講者同士の気づきの共有や、みんなで学びあう学習ができる場として設定しています。
今回の取り組みでは、約500名の受講者に、Webコミュニティを活用し、特定のテーマについて意見交換をしてもらいました。
その結果、従来の知識修得型のeラーニングと比較して、どのような効果があると感じたのでしょうか。

●「効果がある!」派の意見
 ・他者の考え方や意見を知ることで視野が広くなる。新しい発見につながる。刺激になる。
 ・リアル性が高い。スピーディーなアクションにつなげられる。
 ・一方的な「洗脳」教育にならず、「共感」する学習ができる。
 ・学習の動機付け効果がWebコミュニティによってアップされる。自分の理解の支援になる。
 ・普段会話する機会のない人の考えがわかり、今後の会話のネタになる。会話が広がる
 ・テーマについての理解が深まり、新しいアイデアが生まれやすくなる
 ・一体感を強く感じる。

一方、学習の進め方、評価や運用における課題についてもコメントが寄せられました。
今後も私たち自らが実践し実績を積み上げ、みんなでアイデアを出しあいながら、工夫・改善につなげたいと思います。

●「もう一工夫必要!」派の意見
 ・テーマの与え方、絞り込みでディスカッション効果をあげる。
 ・いろいろな要素が関係すると思うが客観的な指標で効果を測定できるとよい。
 ・eラーニングの世界だけではなく、業務と連動、継続したフォローアップが必要。
 ・ディスカッションを活性化させるファシリテーターが必要。
 ・開始時にはコメント数が少ないため、学習のタイミングを考える必要がある。
 ・発言者の意識、知識レベルに個人差がある。

<「モヤモヤ」から、「なるほど!」へ学習が進むごとにアップ ・・・Module別理解度より>

本eラーニングでは、Moduleごとにアンケートを実施し理解度を確認しました。
プロローグのアニメーションからはじまりModuleが進むにつれて「モヤモヤ」感が徐々に解消されていく結果となっています。
またModule4では、新人営業の取り組みを追った動画の効果により、「なるほど!」感が他に比べ高く出ています。
今回の新しい学びに対する工夫の成果が出せたのではないかと考えています。

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<まとめ:「個人の成長」を「組織の成長」につなげるeラーニングへ>

当社は、これからのeラーニングは、 知識修得にとどまるものではいけないと考えています。
1人1人が学ぶだけでなく、互いに教えあい学びあうコミュニケーション型の教育システムが求められているのです。

今月ご紹介した当社の取り組みでは、動機付けや危機感を醸成するための「プロローグ」や、一方通行を解消するための「掛け合い型」、自分ごととして考えるための「クイズとアンケート」、新たなスタイルの業務を疑似体験できるリアルな画像を用いた「事例Movie」など、従来のeラーニングにはない工夫をしました。

また、「ひとりで学ぶ」スタイルを改善し、みんなで考えるために「Webコミュニティ」を取り入れ、「協調学習」という新しい学習スタイルを生み出しました。

「全員が同じ教材」で学ぶスタイルを改善し、受講者のレベルに応じて教材を進化させる「進化型教材」にも挑戦しました。

個人が「知」を身に付け、成長していくだけでなく、その「知」を、互いに教え、刺激しあいながら、組織の「知」にしていくことで、組織も成長していく・・・このような学びにつながる、ラーニングモデルの確立に向けて、当社はこれからも挑戦を続けてまいります。

■「自ら考え、気づいて学ぶ『新ラーニングモデル』」は今回で終了です。
お読みいただきどうもありがとうございました。

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本シリーズでご紹介したeラーニング教材(「クラウド時代の仕事の捉え方 あなたにできることは」)を、ぜひ、ご活用ください。
貴社の状況に最適な学びのスタイルをご提案させていただきます。お問い合わせをお待ちしております。
http://www.knowledgewing.com/kw/e_l/?banner_id=kw_54

「新しい学びのスタイル」を実現するLMS(学習管理システム)「KnowledgeC@fe」については、こちらもご覧ください。
http://www.knowledgewing.com/kcc/cafe/index.html?banner_id=kw_54
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こんにちは!富士通ラーニングメディアの宮田です。
6月の木曜日は、自ら考え、気づいて学ぶ『新ラーニングモデル』をテーマに4週連続でお届けしています。

前回は、新しいスタイルのeラーニング教材(「クラウド時代の仕事の捉え方 あなたにできることは」)のカリキュラムにおける6つの特徴のうち、3つ(プロローグ、掛け合い型、クイズとアンケート)についてお話ししました。
今回は、残りの3つ(Webコミュニティ、進化する教材、事例Movie)についてご紹介します。

<「Webコミュニティ」が孤独を解消>

従来のeラーニングは、一人で学ぶ孤独な学習スタイルが主流です。
みんなで学ぶ協調学習に変えるために、本カリキュラムでは「Webコミュニティ」を設けました。
Webコミュニティでは、学習項目に対応したテーマのもと、受講者同士が、ディスカッションできるようにしています。
設定されたテーマの中で、受講者は、他の受講者と議論したい内容を投稿し、他の受講者も、投稿された内容に対し、意見を書くことができます。
Webコミュニティという場を設けることで、ディスカッションをしながら他者の意見から気づきを得るという、互いに教えあい、学びあう環境を整えたのです。

Webコミュニティに意見が投稿されるたびに、「お知らせメール」が届く仕組みになっています。
お知らせメールを受け取った受講者は、新たな意見を読むためにWebコミュニティを参照することになるので、ひと通りの受講を終えた後でも、受講期間中はずっと新たな気づきが得られるのです。

Webコミュニティには、共感できる投稿コメントに対し、「いいね」ボタンをクリックできる機能もあります。自分にとって有益だった情報を他の受講者にリコメンド(推薦)することが可能です。

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<受講者にあわせて、「進化する教材」で学習内容が変化する>

集合研修では、講師は受講者の知識レベルにあわせて解説をしていきます。
受講者からの質問を受けることで、理解不足を補ったり、テキストにはない解説を加えたりすることも可能です。
このような集合研修のメリットは、一方的に解説をするだけの従来のeラーニングでは実現が難しかった部分です。

本教材では、これらの集合研修のメリットを取り入れ、教材を受講者にあわせて進化させることにしました。
担当講師は、Webコミュニティへの受講者からの投稿や質問に対してコメントをします。
加えて、投稿やディスカッション、アンケートなどから、理解不足が見受けられた際は、補足教材を追加するなど、きめ細かい対応を行います。
受講者の知識レベルにあわせた教材が、順次増えていくことになります。

また、「役にたった」「よく理解できた」など、有益と思った教材や投稿を、他の受講者にリコメンド(推薦)できる「なるほど」「いいね」ボタンが用意されているので、他の受講者の反応を見ながら学習をしていくことが可能です。

<実例を疑似体験できる、リアルな「事例Movie」>

カリキュラムの後半では、事例Movieを盛り込みました。新人の営業担当者が、従来の取引先とは異なる業界にクラウド関連の商品を提案し、成功した事例です。

従来の教材では、事例紹介に出てくる登場人物は偽名で、扱う商品も架空のことがほとんどです。
また、簡単なイラストやアニメーションで表現されることも多いため、実話に基づくものであっても、教材用に作られた架空の事例のように見えてしまいがちでした。

しかし、本教材では、新人営業担当者やその上司、取引担当者など全員が、企業名や本名を明かし、実写で登場しています。
リアルな動画を採用することで、他者の経験をより身近に疑似体験できるようにしました。

「新人の営業担当者」「従来の取引先と異なる業界」「新しい使い方の提案」という、今までの営業スタイルとはまったく異なる状況下で成功した事例を見た受講者からは、
「新人でもアイデアとヒラメキ次第で会社の業績に貢献できることを実感した」(新人担当者)
「クラウド時代への突入に伴い、行動の変化を求められる理由が明確に分かった」(中堅担当者)
「既成概念から脱却したアイデアとヒラメキがクラウドビジネスには重要。ビジネスチャンスは無限にあることを認識した」(マネージャ)
というような感想が寄せられました。
事例Movieによる疑似体験は、受講者それぞれに、各自の立場での気づきをもたらすという効果を生み出したのです。

次回は、本教材を使用して、富士通コーポレート部門および当社の全社員を対象に実施した研修から得られた知見についてご紹介します。

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こんにちは!富士通ラーニングメディアの宮田です。

先週木曜日より、自ら考え、気づいて学ぶ『新ラーニングモデル』をテーマに4週連続でお届けしています。
前回は、知識修得型eラーニングの課題と、課題に対する当社の挑戦についてお話ししました。

今回は、課題に対する当社の取り組みとして、富士通のコーポレート部門など、複数の企業で取り入れられ、当社においても実施しました、新しいスタイルのeラーニング教材についてご紹介します。
本教材(「クラウド時代の仕事の捉え方 あなたにできることは」)のカリキュラムの特徴として、以下の6つが挙げられます(今回と次回の2回に分けて詳しくご紹介していきます)。
 ●プロローグ
 ●掛け合い型
 ●クイズとアンケート
 ●Webコミュニティ
 ●進化する教材
 ●事例Movie

<動機付けや危機感を醸成できる「プロローグ」とは?>

知識修得型である従来のeラーニングは、たとえばクラウドがテーマの場合、「クラウドとは何か?」といった言葉の定義から始まるものが一般的です。このスタイルは、クラウドに対する知識がほとんどない受講者に対して、難しい印象を与えがちです。
そこで、当社が力を注いだのが、「プロローグ」です。

プロローグでは、情報システム部門の若手社員と先輩社員の会話から、外資系クラウド企業の動向をご紹介しています。アマゾン・ドットコム、セールスフォース・ドットコムといった、クラウドを提供している外資系企業の取り組みを具体的に取り上げました。
さらに、クラウドの登場によって求められる、「ビジネスにおける新しい発想」のモデルケースとしてアメリカン航空の事例をご紹介しました。

本カリキュラムの狙いは、以下の3点です。
・クラウドと自分の業務の関連性に気づき、自分ごととして考える
・日常生活の身近なところにクラウドがあることに気づき、関心や興味を持つ
・クラウドの登場によって、ITビジネスが大きく変わっていく可能性があることに気づき、危機感を醸成する

<「掛け合い型」が、一方通行を解消する>

従来のeラーニングは、講師が解説する、一方通行のスタイルが主流です。
このような一方通行を解消するために、本教材は、掛け合い型を採用しました。

掛け合い型とは、受講者が疑問に感じそうなことを、聞き手が受講者に代わって質問し、講師が答えていくものです。受講者と同程度の知識レベルの聞き手が理解できる言葉で解説することで、専門用語を分かりやすく伝えるように工夫しました。

その結果、受講者からは、「テレビの解説番組を見ているような雰囲気で、分かりやすかった」という声があがりました。

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<「クイズとアンケート」に取り組むことで、"自分ごと"にできる理由>

「受講者の理解度を確認するために、随所に以下のようなクイズやアンケートを入れる」というのは、今までのeラーニングでもよく取り入れられている手法です。
・「どのくらい理解できましたか?」と、理解度を聞き、5段階で自己評価させる
・「クラウドとは、どのようなものですか?」と定義を聞き、選択肢の中から選ばせる
・「気になったことを書いてください」といった自由記載欄を設ける

このようなクイズやアンケートでは、受講者は講義の中から答えを見つけ出すことだけを目指してしまうため、単なる知識の修得になってしまうことが多いようです。

そこで、本カリキュラムでは、クイズやアンケートを以下のように変えました。
「あなたの会社でクラウド事業の売り上げは、現在どのくらいですか?」
・「5年後、あなたの会社でクラウド事業の売り上げはどのくらいだと予想しますか?」
・「クラウドの技術を、
今のあなたの業務、どう活かせると思いますか?」

受講者が所属する企業や担当業務にあわせてカスタマイズした問いかけをしたのです。

従来のeラーニングでありがちな問いかけを予想していた受講者は、このような問いかけを見て、驚いたようです。
そして、回答をする過程において、自社や自分の業務について具体的に考えたことで、クラウドを身近に感じるようになったり、自分の業務に活かす方法を模索するようになったりしました。
また、知識の修得に留まりがちなeラーニングでも、受講者の業務に踏み込んだ問いかけを行えば、より深い学習効果が期待できることが示されたのです。

次回は、本教材のカリキュラムにおける6つの特徴のうち、残りの3つの「Webコミュニティ」「進化する教材」「事例Movie」についてご紹介します。

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こんにちは!富士通ラーニングメディアの宮田です。

私は、コンサルタントとして、企業の人材育成や組織活性化に関するご相談を受けたり、ICTを活用した新しい学びの場のデザインや教材の開発指揮を行ったりしています。

本日より4回にわたり、「自ら考え、気づいて学ぶ『新ラーニングモデル』」をテーマにお届けします(毎週木曜日掲載)。
1回目となる今回は、eラーニングの課題と、課題に対する当社の挑戦についてお話しします。

<知識修得型 eラーニングは、実践で活かせない?>

インターネットを通じて学べるeラーニングは、場所や時間に縛られることなく、いつでも、どこでも学べるという特徴があります。
短期間に多くの従業員を教育したいというニーズに適しており、さまざまな企業で採用されています。

一方で、多くの方から、
「eラーニングは、達成感はあるが、身に付いた感じがしない」
「eラーニングの受講を終えた部下に、どのようなことを学んだのか質問しても、きちんとした答えが返ってこないことが多い」
などの声を、よく伺います。

eラーニングには、どのような課題があるのでしょうか。

<知識修得型 eラーニングの現状>

eラーニングの現状について、当社では以下のような課題があると考えます。

知識修得型である
eラーニングは、知識修得型が主流です。
たくさんの知識を得ても、「なぜその知識を学ぶのか?」「得た知識をどう使うのか?」「学んだことにより、自分がどう変わるのか?」「知識を活かして、具体的に何をしたらよいのか?」といった疑問が残ることが多いようです。
実践での活かし方が分からない、という課題が見えてきます。

●一方通行である
多くのeラーニングは、コンテンツや講義映像をインターネット上で閲覧するスタイルです。
受講者は、講義内容を一方的に受け取るだ、疑問がわいても、その場で講師に質問することができません。
質問を受け付けるフォローアップの仕組みを備えている場合もありますが、回答を得られるまでに「時間がかかる」ことが多いです。
双方向性がないという課題が浮かび上がってきます。

●孤独である
集合研修の場合は、他の受講者の意見や気づきが、自分の学習内容を広げたり、深めたりするきっかけになります。
ところが、一人で受講するスタイルのeラーニングでは、他の受講者の意見や気づきを得る機会がないため、学習内容の広がりや、深まりが期待できません

●学習内容が同じである
一般的なeラーニングは、すべての受講者に、同じコンテンツや講義映像が配信されます。
集合研修なら、講師は、受講者の表情から理解度を探り、講義内容の調整が可能です。
ところが、従来のeラーニングでは、講師による臨機応変な対応ができないというデメリットがあります。

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<eラーニングへの3つの挑戦>

eラーニングというひとつの学びの中に「自分ごとに落とし込んで考える場」や、「学んだ知識を使い、体験する場」を設けることによって、学びから実践までの流れを作ることが重要です。
そして、これからのeラーニングには、自分で考えるだけでなく、みんなで考える協調学習や、コミュニケーション学習の要素を取り入れた新しい学びのデザインが必要だと考えました。

このような現状を踏まえ、当社は、新しいスタイルの教材開発に挑戦することにしました。
完成したのが、今回、具体的事例としてご紹介する「クラウド時代の仕事の捉え方 あなたにできることは」というタイトルのeラーニング教材です。

本教材を開発するにあたり、留意したのは、以下の3つの要素です。

1)受講者の孤独感やコミュニケーションの一方通行を解消するために、「みんなで学ぶ場」「体験や実践をする場」「受講者同士が議論し、気づきを共有する場」を提供する。

2)修得した知識を、実践ですぐに活かせるように、カリキュラム内に、「自分ごとに落とし込んで考える場」を設定する。

3)集合研修のメリットを取り入れ、受講者の理解度に応じて疑問点を解消する「進化型教材」を提供する。

本教材は、現在までに、富士通のコーポレート部門など、複数の企業で取り入れられています。

受講者からは、
「今までと同じeラーニングだと思って、気楽に聞いていたら、全く違うスタイルだったので、あわてました」
「自分のこととして、考えざるを得ない場面が多く、頭に汗をかいた感じです。よい意味で、疲れました」
といった声が聞かれ、そのインパクトは、当社が予想をしていた以上のものとなりました。

次回からは、本教材のカリキュラムの特徴や、受講による成果などについてご紹介します。

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