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組織活性化記事一覧

 ブログをご覧の皆さん、こんにちは。富士通ラーニングメディアでビジネスリーダー育成関連のコースを担当している中村です。今回は、不定期ながら全4回にわたり、「人材面から見た経営課題は?」、「企業が求める"ビジネスリーダー"ってどんな人材?」、そして、「今、各階層の人材にはどんな特徴があるの?」などについて、お客様からの生の声や私がリアルに接した受講者の傾向を交えて語っていきます。

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中村 和人

2014年現在、四捨五入すると五十路という事実から目をそむけ続けている。若く見られたい一心で、40歳から 年甲斐もなくインラインスケートのトリックスラロームという X-SPORTに取り組み、今なお現役選手。2013年、 まさかのこのトシで東京国体出場を果たし、第4位にランクイン。 しかし、スケートを滑っているとき以外は体を動かすたびに 「あいたたたた・・・」と口走る、年相応のおっさんである。

 

 私は講師という仕事柄、多くの企業の経営層、人材育成担当、人事担当、そして現場でOJTを担当されているリーダークラスの方々に、「人材面から見る経営課題」の生の声についてお話を伺う機会が多くあります。そこでみなさまからいただいた貴重なお言葉を一言でまとめると、

「新しいビジネスを、自らが主体となって創り出していく社員がいなくなった。」

でした。その具体的なお話の中には、生々しい現場の病巣がいっぱい。例えば、

「上から言われた仕事だけをそつなくこなす、優等生はたくさんいるんですよね。でも、仕事じゃなくて作業でしょ、それ。

これは多くの企業から共通的に言われた言葉。さらに「あるある感」満載だったのが、食品関係N社のA氏の言葉。

「新しいビジネスの仮説が立てられない。仮説を立てるのが悪いことだと思っている社員もいる。」

仮説を立てるのが悪いこと? と思った筆者。そのあと、A氏はこう続けました。 「上司からの指示を忠実に守るのが自分の仕事だと思っている"作業屋さん"社員のことですよ。自分が持っている"プロとしての提言"を、"余計な口出し"なのではと思ってしまう。」

なるほど、そういう意味でしたか。さらにA氏は、個人の能力や資質の問題だけではなく、このような指摘もされていました。

「有効な仮説を立てられる社員がいても、言いだしっぺが全てやらされ、その責任まで個人に押し付けるような風潮があると、ただでさえ忙しいのにそんなリスクを背負ってまで新しいことをやろうという気は失せますよね。だから企業風土から改善していかないと・・・

仕事の仕方の変化に関する話として印象深いのは、サービス業F社のN氏の話。

「昔は、重要度の高い仕事のアイデアって、チームで検討していました。例えば絶対に落としたくない商談の提案書は、サービス提供部門と営業とが一緒になって徹夜で検討していましたよ。かなりしんどかったけど楽しかったですね。たとえ商談が取れなくても、みんなで一体感を味わいながら仕事していました。

筆者も入社して20数年。バブル崩壊前はそのような検討の場がOJTになっていたのをよく覚えています。先輩方の議論に揉まれて、頭に汗をかきながら成長させていただきました。

「でも今は、一人で仕事をしろって風潮が強くて。そうすると、その個人の能力を超える仕事が生まれないんですよ。」(N氏)

能力の高い"一匹狼"社員がいたとしても、やはり新しいビジネスを切り開いていくには限界があります。SIベンダーR社のI氏は、

「新しいことを検討するためにチームメンバーを集めても、みんなで意見を出しながらシナジーを生み出すという経験が少ない"一匹狼"社員は、チームでのアイデア出しという場をうまく活用できないんですよ。」

チームで検討する文化が一度失われたら、それを取り戻すのは難しいと、筆者も痛感しています。

では、「新しいビジネスを、自らが主体となって創り出していく社員」とはどんな社員なのでしょうか?

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それは「有能な一匹狼」ではなく、チームでシナジーを出せる人材。そして泥臭い行動を最後まで覚悟をもって貫き、実践できる人。そんな人材を企業は求めています。私たちはそのような社員を「ビジネスリーダー」と呼ぶことにしました。

お客様の、ビジネスリーダー育成の実務に対して、研修サービスでどんな貢献ができるだろうか? それが私たちの課題だったのです。せっかく研修を受けても、現場に戻ったらその内容を実務で実践しない/できないでは、研修の効果って一体?ってなりますよね。 

私たちはその答えの一つとして、「ビジネスリーダーのための行動実践ワークショップ~お客様を理解し、仕事を動かす~」「ビジネスリーダーのための行動実践ワークショップ ~将来像を描き、成果を生み出す~の2コース、そして現場のビジネス創出実務支援をテーマとするサービスの提供を開始しました。


現場のビジネス創出実務支援サービスは、リーダークラスや課長クラスには新商品・サービス創出を、そして部長以上には自分の管轄組織の新規事業創出をテーマに、自分たちが実務で本当に やるべきことを検討していただき、それを通じてビジネスリーダーとしての覚悟と行動に責任を持っていただくのです。
特に、部長以上向けサービスのアウトプットは、もちろん経営層にコミットメントしてもらえるようなものを目指していただきます。 と、ここでこのブログが終わったら、
「なんだ、新サービスの紹介か。」と思われてしまいますね。(笑) なので、次回以降はそのサービスを通じて見られた、リーダー・サブリーダークラス、次世代リーダー・課長クラス、部長クラスの傾向をご紹介しますね。

では、最後に当ブログの名物コーナーのオススメ書籍のご紹介です。
経営戦略全史 三谷宏治(著)
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン
ISBN-10: 4799313134
ISBN-13: 978-4799313138

書籍は先達の残した知の財産です。積極的に活用しましょう!

みなさん、こんにちは!

ナレッジサービス事業部の安永です。

 今回は、新しいビジネスを創造・革新するために必要となる「ビジネス感度」向上のための勘所と、それらをスピーディに学ぶために新たに開発したコースプログラムについてお知らせします。

<ビジネス感度を高めていくために>

 最近、よく新聞やニュースなどで「ビジネスプロデューサー」という言葉が叫ばれ、またそういった人材がもてはやされているということをよく耳にします。一般的には、「お客様の新しいビジネスを創造するためにヒト・モノ・カネを動かす力のある人」であるとか、「自社ビジネスの変革のために多くの関係者を巻き込んでいく推進力のある人」などを指すことが多いのですが、何か一つに特化したスキルを持っていればよい、というわけではなく総合的なスキルの組み合わせで実現される役割として認知されています。

 「ビジネスプロデューサー」と聞くたびに、そんなウルトラパーソンがわが社にもいてくれたらなぁ、と思われる方も多いのではないでしょうか。確かに多くのビジネスプロデューサーとしてよく紹介されるビジネスパーソンは「突出したカリスマ性を持つ一握りの人」という印象がありますね。

 しかし、ビジネスプロデューサーとして活躍されている方のインタビュー記事やブログなどを紐解いてみると、当たり前ですが、一夜にしてそういうステータスを得たのではなく、多くの失敗を経て、現在の成功を手にしています。と同時に、ほとんどのビジネスプロデューサーには「パートナーが存在していますね。パートナーが一人の場合もありますが、多くは一人のプロデューサーの背後には、優秀な「チーム」の存在があります。多くの先進的なビジネスの成り立ちには、ビジネス創出・革新への感性が高く、個々に専門性を有するチームメンバーとのスクラムが大きな力となっていることが多いのです。つまり、ビジネスプロデュースという観点でいえば、多くのビジネス創出・革新は、リーダーとともに集結する「ビジネス感度の高い人たち」がいるからこそ実現されていると言えるでしょう。

 ここでいう「ビジネス感度」とは、企業の展開しているビジネスのビジネスモデルを構造的に理解し、ヒト・モノ・カネの流れや、ビジネスの現況を高いレベルで説明できうる力を指しています。こういった力を持つ人をいかに増やしていくかが、今後の組織成長のためのカギと言えるでしょう。

<ビジネスモデルの変化を肌で感じることができているか? いや、実は...>

 では、ビジネス感度をチームとして高めていくにはどのようにしたらよいでしょうか。

 それを考える前に、少しだけ現状の多くの企業のビジネスを簡単に振り返ってみたいと思います。確かに新しいビジネスモデルによって、利益を上げている企業は多くあり、成功モデルとして取り上げられることも多いですが、ほとんどの企業が多少の修正はありつつも、現状のビジネスモデルを10年、20年と続けて業績を維持しています。

 そのため、多くの企業で働く人材は、入社以降、改めて自社のビジネスモデル自体の変化を感じることがないというのが実情のようです。何を提供して、どのくらいの対価をいただいて、というレベルではなく、企業の活動そのものを包括的に見るという意味で、「ビジネス構造を見る力そのものが養われる機会」があまりないため、まずはそういった機会を改めて作る必要があると痛感しました。そうでないと、「ビジネス感度」を醸成することはできないと考えたのです。

<これまでの取り組みから得たエッセンス>

 弊社では2012年より、個別開催のプログラムとして、既存の枠を抜け出し、新たなビジネス創出を他社(他者)との関係性の中で築いていく「Business Co-Creating Workshop(BCCワークショップ)」を開催しています。

 このプログラム自体は、既存のビジネスモデルなどを理解し、さらに自社にとって新しいビジネスを創出する人材、言うなれば新事業のプロデュースができる人材の成長を目論むことを主眼にしています。その際、ビジネスモデルを考える上で、他者とディスカッションしたり、他者に状況を説明するためのツールをいくつか使っています。代表的なものとして、思考ツールである「ビジネスモデル・キャンバス」(Business Model Canvas)や、表現ツールである「ピクト図解(R)」があります。

 今回、チームとしてビジネス感度を高めることを目的に、多くのビジネスパーソンの基本中の基本のスキルとして、多くのビジネスモデルを俯瞰し、ビジネス構造を紐解くという部分を、これらのツールや実例を利用し、「BCCワークショップ」から切り出して、1日でご受講いただけるコースを開発しました。いくつかの特徴的なビジネスを題材に、集中的に思考し、モノやカネの流れを整理して的確に表現することをテーマに、演習を積み重ねます。

 また最後には受講後にもビジネス感度を継続的に維持できるよう、もっとも身近な自社のビジネスモデルを題材にして、演習を行います。自社のビジネスモデルについては、他の参加者からの質問や意見をもとに、自分が見えていなかった部分も紐解いていくことを目標にしています。多くのビジネスの構造を紐解くことで、ビジネスを作り出す組織としてのベーシックスキルが身に着けられるのではないかと考えています。

図:プログラムコンセプト

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 ぜひ、コースをご受講いただき、改めてビジネス構造の基本を見つめなおしていただければと思います!そしてそれがみなさんの事業発展に必ずお役立ちできると確信しています。

 さて、一方で、プロデューサーの側から見れば、これらの優秀なチームメンバーを率いるリーダシップはもちろんですが、メンバーとのコミュニケーションスキルや、自由に意見を言い合える場を作るスキル、親身になって話を聴くスキルなども重要になってきます。これらは先ほど申し上げた通り、多くのビジネスプロデューサーのインタビュー記事やブログなどで、「コミュニケーションのなさから最初は失敗した」とか、「チームワーク無しに現在のビジネス展開はあり得ない」などと語られており、多くのビジネスプロデューサーが最低限必要とするスキルだと認識されているようです。

 富士通ラーニングメディアでは、「ビジネスモデルの基本」などのコースとともに、今後、ビジネスプロデュースを支えるベーススキル群を網羅したコースの体系をご提示していきます。随時情報のご提供ができるかと思いますので、ぜひ今後もブログやWebなどをチェックいただければと思います。ご期待ください!

▼ 1月24日開催「ビジネスモデルの基本」コース詳細はこちらから
http://www.knowledgewing.com/kw/recommend/course/biz-model.html

みなさん、こんにちは!
富士通ラーニングメディア 経営戦略室の小原です。

みなさんの職場では、社内のコミュニケーション活性化、お客様起点や品質向上に対する意識・感性の豊かさ作りのために、どんな取り組みをされていますか?

当社では、取り組みの一つとして「サンクスカード」を活用しています。イメージ図

このサンクスカード活動は、以前、概要やメッセージの一例を当ブログでもご紹介しましたが、今回は、サンクスカードを浸透・定着させるためのこれまでの取り組みを中心にご紹介いたします。


<サンクスカードの導入目的>

当社がサンクスカードを導入したのは2006年11月。今年で7年目になります。
サンクスカードを導入した主な目的は次の3つです。

  • お客様起点で発想、行動し、品質向上を推進するマインドの醸成
  • 日頃の感謝の気持ちを伝え合うことで、相手の立場に立って考える力、お客様への気付きや感謝心の向上
  • 社内コミュニケーションの活性化

名刺大のカードに、感謝の気持ち、讃える気持ちを手書きで書いて、相手に渡します。イメージ図

導入後に社内アンケートを実施したところ、「導入効果あり」という声が数多く集まりました。イメージ図
アンケートには、肯定的な意見が多かったものの、否定的な意見もありました。

[肯定的な意見の例]

  • ありがとうの瞬間を捉える意識が高まり、相手の仕事を知ろうとする雰囲気が出てきた。
  • 他部門の方との交流がしやすくなり、仕事も進めやすくなった、チームの一体感や親密度がアップした。

[否定的な意見の例]

  • 部署別の発行枚数が公開されるので、部のノルマのようになっていて、本来の意図とは違ってきている。
  • 手書きのため業務の負荷がかかる、まずは業務優先ではないでしょうか。

これらの否定的な声は、活動の浸透・定着に向けた今後の取組み課題と受け止め、改善に向けた活動を推進することにしました。


<サンクスカード活動の浸透・定着を目指して ~みんなのサンクスカード~>

サンクスカード活動を浸透・定着させるためには、どうすればよいか。
それには、一部の者だけが参画する仕組みにしない、つまり、「みんなのサンクスカード」に育てることが重要と考え、次のような取組みを行ってきました。

◆経営からの定期的なメッセージ発信と職場での対話活動

経営からは、社内ホームページなど通じて、サンクスカード活動の主旨や目的を中心としたメッセージを定期的に発信してもらいました。また、事務局が、各部門の所属長と対話する場を設け、活動の主旨や思いを直接伝える活動も並行して進めてきました。

◆部署別発行枚数/発行率の公開、受領/発行枚数上位者の社内表彰

事務局が、部署別や個人単位での流通量(カード枚数)を集計。
受領・発行枚数上位者を四半期ごとに社内で表彰する仕組みを設けました。表彰式では、社長自らが、その活動を讃えるサンクスカードを書いて、受賞者に手渡す、といったことも続けて参りました。

◆電子版サンクスカードの導入

電子版サンクスカードとは、Web上で相手に送信できるグリーティングメールのようなもので、今では、約40種類の絵柄があり、好きなカードを選択しメッセージを送ることができます。

導入の背景には、

  • 発行枚数が少ない人に変化が見られず、これ以上の枚数増加を目指すとやらされ感が増す。
  • 事務所にいる時間が少なく、フェーストゥーフェースでカードの手渡しが難しい人は、活動参加への意識が薄れる。

といった課題がありました。
電子版サンクスカードを導入にすることで、在宅勤務や、各拠点での勤務など、多様なワークスタイルに対応するとともに、「書く」手間を削減するという仕掛けも整えました。もちろん、紙のサンクスカードは、そのまま継続しています。

◆カードの絵柄コンテストの実施

この電子版サンクスカード、カード裏面のイラストは社内公募により多くの絵柄を採用しています。
さらに、応募作品に対して全社員で投票する仕組みを設けることで、サンクスカード活動への参画意識、親近感の醸成を目指しました。

絵柄コンテストの上位入賞作品は、現在も多くの社員に活用されています。イメージ図

 <流通量よりも質を重視した活動へシフト>

活動当初は、参加率向上を目指して、質よりも量を重視したプロモーションを展開し、「発行枚数」(流通量)を、コミュニケーション度合いを表す評価指標として採用していました。

活動が定着した現在は、流通量よりも質を重視した活動にシフトしています。
たとえば、個人単位の受領/発行上位者の社内表彰は廃止し、全社の流通枚数は、1週間ごとに、社内ホームページを通じて、下図のようなイラストを使ってお知らせしています。イメージ図

ちなみに、このキャラクター("トラちゃん")も、当社社員の作品です。

当社では、サンクスカードを「個人と組織の成長のツール」と位置付けています。
活動の浸透・定着には時間も手間もかかりますが、コミュニケーションの活性化、お客様起点、品質向上に対する意識、感性の豊かさ作りのため、これからも「みんなのサンクスカード」に育てる活動を続けて参ります。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
当社では、組織活性化コンサルティングサービスもご用意しています。
興味のある方は、こちらもご覧ください。

 人材育成コンサルティング サービス紹介 ⇒ 組織を活性化する
  http://www.knowledgewing.com/kcc/consul/service/kasseika01.html


 

みなさんの組織では、社内風土づくりのために、何か取り組みをなさっていますか?

2011年12月15日にご紹介しました当社の「サンクスカード」活動。今日は、活動のその後について、あらためてご紹介したいと思います。

サンクスカード活動が始まった2006年当時は、名刺大のカードに手書きで書き込むスタイルでしたが、2011年には"電子版"サンクスカードが登場し、現在に至ります。

電子版サンクスカードは、Web上で相手に送信できるグリーティングメールのようなもので、38種類のイラストから好きなカードを選択し、メッセージを書き込むことができます。

当初、イラストは30種類が用意されていましたが、現場から『自分たちで作りたい』という声が上がったことを受け、2011年の年末に、社内で絵柄コンテストを行いました。

コンテストでは、応募作品に社員が投票。上位8作品を電子版サンクスカードの定型絵柄として採用し、今年1月から活用をスタートしています。

自分たちが選んだ絵柄が使えるようになったことで、いっそうサンクスカードを送る人が増えました。

                 <一番人気のあるイラストです>

20121002_tora_2

また、本活動の開始当初は、事務局が活動を促していましたが、今では「仕事のプロセスの中で自然にカードを送りあう文化」が出来上がってきているように思います。

感謝の気持ちが心と心をつなぎ、讃える気持ちがやる気を生み出す、サンクスカード。

今後もサンクスカードの活動を通じて、「1人1人が明るく、元気で、前向きに、楽しく働ける」という社内風土づくりに努め、『このような変化がありました』と、みなさんに報告できるようになりたいと思います。

みなさんの組織でも、社内風土づくりのために取り組みをなさっていることがあれば、ぜひ教えてください。

皆様の職場では、感謝の気持ちをどのように伝え合っていますか?

当社において、「一人ひとりが明るく、元気で、前向きに、楽しく働ける」風土づくりで効果をあげている、サンクスカード活動をご紹介します。

サンクスカードとは、社員同士で感謝・讃える気持ちを手書きで書いて、相手に手渡すための名刺大のカードです。

20111215_02_2 2006年から始めたこのカードは、社長、役員含め、当社で働くすべての人が書いており、活動5年目を迎える現在は、毎月約2,500枚(6.0枚/人)の交流があります。

今年から、"電子版"サンクスカードも開始しました。
Web上で、30種類のイラストから好きなカードを選択し、メッセージを書き込み、グリーティングメールのように相手に送信します。
本社以外の事業所間ともスムーズにやりとりができるため、今では用紙のカードよりも利用されています。

<サンクスカード活動がもたらすもの>

◆感謝の気持ちが心と心をつなぐ
いろいろとお話することができて、本当に良かったです。私のことをすごく考えてくれていて嬉しいです
(新人からトレーナーへ渡されたメッセージ)

当社のサンクスカード活動は、一人ひとりが、この活動に共感して取り組むことを大切にしてきました。
これは、心と心の交流を育てていきたいという思いからです。
サンクスカードの交流で、人と人のつながりが広がり、会話が増え、コミュニケーションがしやすくなりました。

◆讃える気持ちが、やる気を引き出す
弱音を言わず、いつも前向きに仕事に取り組んでくれて、本当にありがとう!
(上司から部下へ渡されたメッセージ)

サンクスカードを使うと、小さなことでもさりげなくほめることができます。
上司と部下、仲間同士で、「さすがだね!」、「素晴らしい!」と讃える気持ちをカードという形に
して伝えることで、やる気や元気を生んでいます。

◆気づきの力、感性を磨く
自分たちの行いが意味のあることに気づかせてくださり、心から感謝いたします!
(相談に乗ってくれた他部門の人へ渡されたメッセージ)

サンクスカードを書くには、相手のことを理解し、良い所を感じることのできる気づきの力、感性が必要です。
サンクスカード活動に寄せられた「社員の声」を見ると、サンクスカードが、一人ひとりの気づきの力、感性を磨くことに役立っていると実感できました。

<社員の声>
・自分から感謝を形にして伝えることで、なぜか気持ちよく働けることを発見しました!
・前工程や後工程の人へも目が向くようになり、業務プロセスへの理解が深まった
・もっと相手に気持ちの伝わるメッセージを書けるようになりたい
・力を合わせて一緒によい仕事を創っていくことへの、嬉しい気持ち、楽しい気持ちが心の中にあふれてくる

<個人と組織の成長を促す風土 ~心と心のつながり、やる気、気づき、感動~>
カードに書かれたメッセージや、社員の声を見ると、サンクスカード活動は、社員のマインドを豊かにし、「心と心をつなぎ、喜び、嬉しさ、楽しさが感じられる風土」をつくり、組織の活力を高めることに役立っていることが分かります。
また、やる気を喚起し、気づきを促し、感動を与える、本活動は、個人と組織の成長のきっかけを与えてくれています。

皆様も、身近な方に、日々の感謝の気持ちを伝えてみてください。何かが変わるかもしれません!

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皆さん、こんにちは!コンサル部の高倉です(^-^)
いよいよ最終回の事例をご紹介します!

<<世代間ギャップを埋めて、社員力アップ!>>

K部長:「お~い。Aさん、昨日の部会で決まった件、やっといてね。今月末までに頼むよ」
Aさん:「は~い。分かりました」
その後K部長は「まったく、近頃の若いもんは、言われたことしかやらないからな~」とつぶやきました。
同じくAさんは「ただ"やれ"じゃ、何のためにやるのかわかんないよ」と小声でもらしました。

これは、ある製造業のIT部門での、実際の会話です。
一見、どんな職場にでもある会話のようですが、K部長のように、"先輩の後姿を見て学んできた"世代と、ルール通りにやることが正しいと教わってきた、"指示待ち"の世代との、ギャップが表れた会話です。

問題なのは、お互いの意識の違いが、"指示待ち"から"提案型"の人材への成長を、阻害していることです。
最近、お客様からこのような人材育成上の悩みを持ちこまれることが多くなりました。
この企業のように、若手に主体的に動いてもらいたいと思っている管理職や、与えられた業務を確実にこなしていながら、評価されない不満を抱えている若手社員は、多いのではないでしょうか。
お互いが納得できるように解決するには、どうすればよいのでしょうか?

<若手の指導・育成方法が分からない>
管理職やリーダクラスでは、「若手育成の時間が取れないし、どう育成したらいいのか分からない」という課題を抱えている方が、多いように見受けられます。
また、最近の若手社員をどう指導したらよいのかについて、管理職を対象にしたワークショップも依頼されます。
管理職世代の方たちに対し、"先輩の後姿から学んできたスタイルが通用しない世代"に、どう立ち向かったらよいのか、具体的な手立てが施されていないのが現状ではないでしょうか。

<その影響は?>
若手社員のマネジメント方法が分からない、ということから、いろいろな問題が発生しています。
具体的には「一人で仕事をまかせられない」、「言われたことしかやらない」、「挑戦や提案がない」などです。
若手に、早くリーダとして独り立ちしてほしい、との想いや、将来の管理職として本当に育つのだろうか、との心配もあるようです。
また、若手社員側からは、管理職や経営層への不満や、不信感が生まれているようです。

<実際にどう解決したのか>
それではどのように解決したらよいのでしょうか。
管理職の言う、後姿を見て育つ方法に従ってもらうのでしょうか?または、「やってほしいことをマニュアルに全て書き出す」ことにするのでしょうか?

まずは、言わなくても分かるだろう、という思い込みを捨て、お互いに、認識の違いがあることを認め合うことが、一番の解決策ではないでしょうか。

私は、K部長に「このままだと、育つ人しか育たない。この"指示待ち"体質を改善しませんか?」と問いかけました。
K部長が、具体的な意見を求めてきたので、私は改善すべき状況を指摘し、具体的な改善策として、「若手との対話の場」を設けてはどうか、と提案しました。

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         ※図をクリックしていただくと拡大します

後日、K部長は「管理職と若手社員の対話会」を行うことにしました。対話のテーマは「若手に求められていること、自分達でできること」にし、まずは、管理職としてK部長が対話に参加することにしました。
対話では、若手社員自ら、自主性の大切さを実感してもらったり、具体的な行動を引き出したかったため、管理職の役割は、アドバイザーに留めてありました。
しかし、実際の対話の内容は・・・。

<実際の対話>
K部長:「俺たちは先輩の後姿を見てやってきたんだ」、「君たちはどうして、自分から仕事に挑戦しないのか」
Aさん:「え~そうなんですか、言ってくれればそうしたのに」
K部長:「仕事は自分から取りにいくものだよ。それは社会人として常識じゃないか」、「自分から仕事を取りに来た人には、新しい仕事を任せているし、評価もしている」
Bさん:「そんな見方で部下を評価するなんて思っても見なかったですよ」、「私たちは言われたことはちゃんとやっていますよ」、「そうして仕事をもらった人はいいが、知らなかった人は損するんでしょう、そんなやり方は公平じゃないですよ」

会話は、平行線をたどったままでした。お互いの育ってきた世代や環境の違いが大きいように思えました。そこで、私はもっと解決への道について具体的な討議を進めるように方向転換しました。

Bさん:「仕事の目的ぐらいは伝えてほしいんですが」
K部長:「そうだな。やはり目的はちゃんと伝えるべきだな。しかし、君たちも考えてから仕事に向かってほしいんだけどね」
Aさん:「考えてやっても、これじゃだめだと言われ、最初からやり直しがいつもありますよね」

そこで私は、「職場での、仕事の"受け渡し"を工夫しませんか」と提案しました。具体的には、仕事の"受け渡し"に、以下のプロセスを埋め込んで行くことです。

(1)管理職が仕事を渡すときに「目的」を伝え、半日後など、比較的短い時間で、若手社員の考えを出してもらう。
(2)若手社員は、自分なりの考えややり方を工夫して、案をぶつけてみる。案は簡素でよく、会話の種になればよい。
(3)管理職は若手の考えを聴き、経験を基にしたアドバイスを行い、お互いに納得してから作業にとりかかる。

一見手間がかかるようですが、従来のようにデータを準備し、フォーマットや体裁を整えた資料を作成した後に、やり直しを行うことに比べれば、工数の削減効果は大きくなります。

さらに管理職が、お客様の課題やお客様への提供価値などについて質問することにより、より深く考える習慣をつけ、強い組織の基礎が作れます。
また、若手社員は、自分で考えながら仕事を進めることができ、当事者としてやる気を出せます。

ぜひ皆さんの職場でも、気なっていることや違和感を持つことがあったなら、テーマを決めて「対話の場」を開いて見てはいかがでしょうか。そして職場の仕事の受け渡しをちょっとだけ工夫してみてはどうでしょうか。職場のメンバーと一歩を踏み出してみてください。

4回に渡り、組織活性化をテーマに、コンサルティングの現場をご紹介してまいりました。
皆様の職場改善の、ご参考にしていただければ幸いです。

<<第3弾 会社を変えるきっかけを掴む!>>

皆さん、こんにちは!今回担当する、コンサル部の宮川です(*^-^*)

今週は、前回の<<第2弾 会社は、自分の考えや行動で変えられる>>でご紹介しました事例の続編をご紹介します。

前回は、大手SI会社の子会社同士が合併した、中堅SE会社のY社における、「合併の"溝"問題」WGリーダー・Aさんのお話でした。

今回は、同じWGのメンバーとして奮闘した、Mさんについて紹介します。

<WGにおけるMさん>
Mさんは、Aさんと同様、合併を受けた側の社員のため、「合併の"溝"」を強く感じていました。しかし、今後について漠然とした不安を抱えながらも、現状の業務を継続する上では支障が無いことから改善の必要を感じていませんでした。

そんなMさんがAさんに引っ張られ、渋々WGメンバーになりました。
当初はメンバーからの検討案に対し、「くだらねぇ。そんなことやって何になんの?」、「俺だったら絶対参加しねぇ」との発言が目立ちました。

4私やWGメンバーは、検討を続けていくうちに"彼の基準こそ、合併を受けた側の社員の基準(気持ち)だ"と気付き、何かの判断をするときは、必ずMさんに尋ねるようにしました。
「Mさん、どう思う?」と尋ね、「くだらねぇ」が出たときは再検討。「まぁいいんじゃない」が出るまで、アイディアを出し尽くしました。

自分の意見がWG活動に取り入れられていくことを実感したMさんは、次第に積極的に参加するようになりました。

更に、合併両社の社員による本音のインタビューを聞くことで、両社の社員間に「思い込み」や「誤解」が多くあったことに気づき、自分達がやるべき「"溝"を埋める」ことに、一層重みを感じ、活動に力が入りました。

そして「合併両社の経営・幹部社員対話の場を設定する」という、WGとして経営層への提案を初めて行いましたが、受け入れられず、メンバーは落胆しました。

経営層の反応を、ある程度予想していたMさんは、「結局、上はそんなもんだよ」と重く受け止めすぎないように努めましたが、今までWGを引っ張ってきたリーダーのAさんの落胆振りが著しいことに、心を痛めました。

<Mさんの踏ん張り>
「自分の後輩であるAさんがここまで頑張ってきた」ことや、Mさん自身が希望を持ち始めていたことが後押しし、Mさんは再度奮起しました。

WGとして次の提案が、直接社員を結ぶ「新人歓迎ボーリング大会」開催に決定し、Mさんは「この場でどうすれば"溝"を埋められるか」「みんなが喜んでくれるか」を真剣に考えました。

・ グループ内には、必ず合併両社を混在させ、明るい盛り上げ役を一人置く
・ チームワークを発揮しなくてはならないような、オリジナルルールを設定する

など、詳細なしくみやルールを作りました。

そして、新人歓迎ボーリング大会は爆発的に盛り上がり、大成功!

今までは懇親会でもイベントでも、合併前の会社同士だけで固まって参加していましたが、初めて両社社員が交じり合って、全社規模でのイベントとなりました。

イベント終了後、達成感に満ち溢れたMさんが、こんなことを語っていました。
「全然知らない人から沢山、『ありがとう』『またやってくれ』って声をかけられた。やってよかったよ」

更に2週間後には、WG活動を通して知り合った、多くの社員に仕事で助けられた経験を通して、「コミュニケーションって大事だな。社内に知り合いが増えると仕事が早く進むって本当だった」とも話してくれました。
また経営層の判断を仰ぐ会議でも、「おっ、Mのところのプロジェクトか」と好反応を示してもらえるようになり、要望が通りやすくなった、とのことでした。

<Mさんが得たもの>
Pc01Mさんは、当初、「合併の"溝"」を感じていたものの、自己都合だけを考えれば、すぐに職場環境を改善する必要性はありませんでした。また、「自分に解決できる」とも思っていませんでした。

しかし、WGメンバーとともに、問題に主体的に関わることによって、コミュニケーションの範囲を広げ、当初目指していた「"溝"を埋める」以外にも、次の様な、多くのことを得ることができました。

・社内に知り合いが増え、相談することで様々な視点で考えるようになった
・経営層と話す機会が増え、人と"なり"を知ってもらった
・全社的なイベントを運営することで、人と組織を動かすことを学んだ
・上の3つが叶うことで、
仕事上のやりたいことが実現しやすくなった

あなたが、もし、「職場をもっと良くしたい」「今の会社を変えたい」と思っているとしたら、勇気を出して一歩踏み出してみませんか?きっと同じように「変えたい」と思っている人が周囲にいます。あなたの一歩は、確実に「会社を変える」きっかけになるはずです!

皆さん、こんにちは!今回担当する、コンサル部の宮川です(*^-^*)

社員の過半数が、タイトルのように考えられるようになった会社があります。
今回は、昨年私がコンサルティングに入ったY社と、その変革に携わったあるWGリーダーのエピソードをご紹介します。

<背景>
Y社は3年前に、大手SI会社の子会社同士が合併した中堅SE会社です。合併までの経緯が複雑であったため、合併から2年経った当時も、両社の間に深い"溝"が残ったままでした。

従業員満足度調査の結果も低い状態が続いてたY社は、社員の満足度を上げるために様々な手を打ちましたが、どれも結果は芳しくなく、手詰まりの状態でした。
そこで、思い切って組織活性化のためのプロジェクトを発足することにしたのです。

当初私たちが行った社員へのヒアリングでも、「合併した相手側は、我々を同じ会社の社員とは思っていないのではないか」や、「今まで何度も話し合ってきたが変わらない」など、不満と諦めの声が聞こえており、どのように手を打つべきかも分からない状態でした。

<WGの発足>
そんな中で、「合併の"溝"問題」の解決に大きく貢献したのが、Aさんでした。
Aさんは入社10年目の社員で、優秀で仕事はできるのですが、目の前の物事に集中しすぎてしてしまうタイプでした。

2_3 かつては体調を崩して1年間休職していましたが、復帰後2年目を迎えた時、今回の組織活性化プロジェクト最大の難関である「合併の"溝"問題」WGのリーダーに立候補したのです。

私たちが推進する組織活性化コンサルティングでは、活動の主体となるWGメンバーを、社内で募集してもらうスタイルをとりますが、今回は、ようやく集まった数人が、各々の人脈を頼りに他のメンバーを掻き集めました。最終的に、WGメンバーは、管理職も含め合併両社から構成されました。

<第1回目の検討会>
Aさんは、WG発足の背景などをまとめ、良く練られた資料を準備し、会議に臨みました。
また、レコーダーを用意し、会議内容を録音することで、確実な議事録を作成しました。
録音について、最初は戸惑いを見せたメンバーも、Aさんの気迫に押され、了承しました。

WGでは、第三者の私がファシリテーションをしたこともあり、普段言えないことが言えるムードとなり、両者の認識の違いが露呈するなど、話し合いは白熱しました
議事録も、あたかも自分が会議に参加しているかのような臨場感を伺わせる、迫力満点なものとなりました。

<高まる社内の関心>
しばらくして、Y社内で公開された「合併の"溝"問題」WGの議事録が社内Web上でアクセスNo.1となり、社員の間で話題になっているとの報告を受けました。
私は、このWGは成功する、と確信が持てました。
忙しい社員が、わざわざWG議事録を継続して見続けると言うことは、WGの検討内容が形式ばったものでなく、社員の想いを代弁し、真に意味のあるものになっていることを示しているからです。
 
その後WGでは、合併両社から、WGメンバー以外の主要社員にヒアリングなどを実施し、問題の構造を明らかにする活動を行いました。
その結果をもとに、合併両社の経営・幹部社員対話の場を設定することを経営層に上申しましたが、経営側は、問題の構造について「自分たち経営側が非難されている」と捉えてしまい、メンバーの申し入れは、受け入れてもらえませんでした。

「仕事が忙しい中、こんなに真剣にやっているのに、もうやるもんか!」「本来だったら経営がやらなきゃならないことなのに!」と、メンバーは落胆し、また、Aさんの落胆振りが著しいことに心を痛めました。

<諦めなかったWGメンバー>
経営層に同じやり方で働きかけても難しいと判断したメンバーは、直接、合併両社の社員をつなぐことを検討し始めました。

3_2 手始めに、社員交流の場として新人歓迎ボーリング大会を企画したところ、経営層からもすんなりOKがでました。喜んだWGメンバーは、一丸となって取り組み、開催に向けて、次々にアイデアを出し合っていきました。

「どうやったら皆が喜ぶか」、「社員同士の繋がりをつくれるか」「会社としての一体感を感じられるか」などの視点で、様々なアイディアを練り上げて検討していきました。

参加者の名簿と、意気込みメッセージを社内に公開したところ、社長も参加することが全員に知れ渡り、普段イベントにあまり参加しないような管理職からも手が挙がり、平日にも関わらず社員の1/3にあたる100名を越す応募がありました。
もちろん、議事録で今までの経緯を社員が知っていたことも大きな要因でした。

イベントは爆発的な盛り上がりを見せ、大成功!
二次会に参加する社員が増えすぎて、座席がギュウギュウ詰めになってしまいましたが、かえってお互いに声を掛け合ったり、近くで話せてよかったとの声につながりました。

通常だったら苦情になるようなヒヤリとした場面も、無事にやり過ごすことができ、成功に結び付けることができました。

<そして1年後>
┌─────────────────────────────┐
 「自分達の考えや行動で会社を変えることができると思う」 55%
 「1年前よりいい会社になった」 72%
 「会社の方針が伝わりやすくなった」 66%
 「コミュニケーションがよくなってきた」 67%
└─────────────────────────────┘
これは、Y社が1年間組織活性化の活動に取り組んだ後の、アンケート結果です。

誰もが「人の役に立ちたい」「喜んでもらいたい」という根本的な想いを持っています。それが「やりがい」になり、「達成感」につながります。

当初Aさんは、分断された会社の空気が苦しく、悲しいと感じていました。
何とかその空気を払拭して、皆で共に進みたかったのです。
そして、自分でできることを見つけ出し、あきらめずに取り組みました
その結果、会社という組織にも大きな影響を与え、活性化につながったのです。

あなたが、もし、「職場をもっと良くしたい」「今の会社を変えたい」と思っているとしたら、勇気を出して一歩踏み出してみませんか?
もしかしたら、あなたの行動で会社が変わるかもしれません!

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みなさんこんにちは!今回担当する、コンサル部、高倉です(^-^)
今月は、「組織活性化」をテーマに、"ワークライフバランスの推進"などの事例を、4回に渡ってご紹介します。

「我々SEは現場を離れたら仕事になりませんよ!」
在宅勤務を前提とした仕事の見直しの検討会で出された現場を支えている課長さんの言葉でした。

今回紹介する事例は、SEの働き方は変えられないし、在宅勤務など絶対無理だと言われ続けていた中で、「現場SEの働き方は変えられる」という考えをもって、ロールモデル作成のために当社が「働き方の見直し」をご支援した、ある会社の実録です。

S社は、金融系のシステム運用を主業務とするSI会社(*1)です。
S社では、震災時の通勤問題や業務継続、SE部門の女性社員からの要望を発端に、ワークライフバランス推進の一環として、在宅勤務の推進を開始しました。

ワークライフバランスへの取り組みは、少子高齢化による人材不足や大介護時代の到来を見すえてのことですが、働き方の見直しを行わない限り不可能であるとの認識から、現場のSEを含めた検討会を続けていました。

しかし、SEの現場では仕事が属人化し、他の人に引き継げない、残業が多く休暇が取れない、ローテーションが進まないなどの課題を抱えていました。

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<S社の現状と在宅勤務ロールモデル作成の提言>
S社の在宅勤務は、コーポレート部門は進んでいるが、常駐SE部門では、適用者数0の状態が続いていました。

その背景には、希望者がいるにも関わらず、SE部門の作業では在宅勤務は不可能であるとの認識や、育児休業後の復職先に、元のSE部門ではなく、本人希望とは別の、コーポレート部門を推奨していたこともありました。

私は、この状況を打破するために、まず「具体的なSE部門のロールモデル(*2)を作成しませんか」と提言しました。

早々にS社の総務部長が、以前から意識の高かった、SE部門のA部長へ相談したところ、現在時短勤務を行っているTさんの在宅勤務を是非実現させたいとの返答がありました。

私はロールモデル作成のため、総務部長と共に、A部長とTさんを訪問することにしました。

<実現の切り札を模索>
Tさんは現在、リーダー役としてシステムのテスト工程の中にあり、不具合の発見と対処が業務の大半を占めていました。

このままではTさんが現場にいないと仕事が進まないため、Tさんの在宅勤務を実現するには何をどう変えれば良いのか、TさんとA部長、総務部長と私で検討を重ねました。

最初は、Tさんの在宅作業として「eラーニング受講などの個人作業」、「改善活動などの社内共通業務」、「プロジェクト管理や手配などのプロジェクト共通業務」などの切り出しについて意見が出されましたが、今後対象者が増えた場合の解決策にはならないことから、別の方法を探しました。

また、「Tさんの作業内容をドキュメント化」する案も出ましたが、手間がかかりすぎる点や、時間と共に仕事内容が変わって行くことなどから、採用されませんでした。

<輪番制の提言>
そこで私は、「仕事を交替(輪番)しながら進め、若手の育成にもつなげる」方向での検討を提言しました。
この「仕事の輪番担当」は、初期段階では共同作業による非効率な面が出ることもありますが、輪番実施の過程で作業内容の伝達が必須となり、仕事の見える化が進むと考えました。

見える化は、作業の属人化を脱する一歩であり、在宅勤務の実現性が高まるだけでなく、若手も参加させることによって一段階上の仕事に挑戦してもらう、良い機会でもあると考えました。

検討の結果、以下の内容を実施することにより、在宅勤務ができる環境を職場に作ることにしました。
 ・作業の輪番担当を実現するため、グループの中から担当者の育成を含めて輪番対象者を選出する。
 ・在宅業務として、提案書やシステム企画書作成などの含めた先行作業を分担して進める。
 ・業務の引き継ぎ相手を明確にしておき、年次休暇などの場合にも、業務を任せられる人材を育てる。

<関係者の対応>
この輪番作業を実現するには社内調整だけではなく、S社のお客様窓口を2名体制にするなど、お客様との調整が必要でした。

A部長はこの会議を終え、早速輪番の調整を行うと共に、お客様であるX銀行へのレターを作成しました。

レターは、お客様が気にすると思われる交替要員、情報セキュリティ対策、トラブル発生時の対応などを明記した上で、是非実現したい旨を記載し、お客様担当の営業本部長に相談しました。

営業本部長は、X銀行は既に在宅勤務やローテーションが進んでおり、こちらの状況を理解してもらえるとは思っていましたが、レターを渡す際、今後のことも含めて次のとおり伝えました。
・少子高齢化を背景とした会社の経営課題として取り組んでいること。
・担当者のスキルを維持しつつお客様業務を支える上でも、働き方の改善が必要であること。

お客様からは、業務に支障をきたさない様に情報を共有しておいて欲しいとのことで、快く理解していただきました。

<職場の働き方は変えられる!>
この事例のTさんは、当初「ワークライフバランスは、希望するものの、制度の制限やお客様との関係から、うちの会社じゃ無理じゃないの?」と思っていたそうです。

この事例のように職場メンバーの方々とアイデアを出し合い、協力することによって、業務の効率化やワークバランスの実現へ向けた努力が実を結ぶのではないでしょうか。

以下に、ワークライフバランスを推進するための参考を記載します。
・仕事の意識を「期限ぎりぎりまで時間をかけて完成する」から「一定時間内で成果を出す」へ変化させる。
・時短勤務など、社員それぞれの働き方を認める風土を醸成する。
・ワークライフバランスに関する知識を修得し、検討会を実施する。

ぜひこれらを実践し、職場のメンバーと一歩を踏み出して、ワークライフバランスの推進を図ってください!

◇用語解説◇
*1 SI会社:SIはSystem Integratorの略。複数ベンダーのソフトウェアやハードウェアを組み合わせて、効果的なシステム構築を行う企業。また、顧客の業務を分析し、課題を把握した上で、解決するための情報システムを企画・提案・構築・運用を行う企業。
*2 ロールモデル:規範となる存在。

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