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2012年12月記事一覧

みなさん、こんにちは!富士通ラーニングメディア・中部ソリューション部の太田です。
中部地区の研修全般(集合およびeラーニング)の企画から運営までを担当しています。

私は、2012年9月に韓国を訪問しました。目的は以下の2つです。
1.ソウルで開催されたe-Learning Korea 2012:Expoへの参加
2.韓国の企業や学校現場におけるeラーニング活用事例の視察

今回の訪問を通して、韓国におけるeラーニングへの取り組みやデジタル教材の使われ方などを、実際に目で見て肌で感じてきました。

今月は、この視察の報告として、韓国のeラーニングの最新動向、活用事例など4回にわたりお届けしてきました(毎週木曜日掲載)。
最終回となる今回は、社会人向けの教育コンテンツを開発している企業Tekvilleの事例と、今回の韓国視察を通してのまとめについてお話しします。

<会員数30万人。最大手の教育企業Tekville>

Tekvilleは企業のビジネスパーソンや、学校教育に携わる教師を対象としたeラーニングを開発・提供している教育系の企業です。

韓国の教師は約42万人で、そのうち約30万人がTekvilleの会員です。
教師を対象としたコンテンツは、約140。
各教科に関するものや、授業設計、クラス運営、生徒指導、校内暴力やゲーム中毒といった子どもをとりまく社会問題への対処法など、幅広い内容が提供されています。

<コミュニティでの"学び"を重視>

Tekvilleの特徴は、「コミュニティを活用した学び」です。
本特集の第2回でご紹介した「韓国の地理を学習できる教師向けのコンテンツ」に付随するコミュニティでは、受講者が自分の住む地域の名所の写真や解説などを投稿し、コミュニティの参加者同士で投稿したコンテンツに対して追加情報や意見、感想などを書き込めるようになっていました。20121206_3

このコミュニティの存在は、以下のような効果を生んでいます。
・あらかじめ用意されているコンテンツ(韓国各地の名所)について、さらなる情報が得られる
・あらかじめ用意されているコンテンツでは扱っていない新たな名所についての情報が得られる

つまり、受講者がコミュニティに参加することで、コンテンツが充実していくだけでなく新たな学びをもたらす仕組みになっているのです。

また、チューターは学習者に対して「自己紹介をお願いします」「感想を書いてください」などと声をかけ、コミュニティが盛り上がるように、積極的に呼び掛ける工夫をしています。
そのために、コミュニケーションを活性化させたチューター役の社員を表彰する制度があり、受講者だけでなくスタッフのモチベーションアップを促進していたことも印象的でした。

<韓国視察のまとめ~身近な取り組みへのヒントに>

以下に、今回の韓国視察を通しての、当社での気づきをまとめます。

1.韓国の学習コンテンツは、子どもはもちろん、社会人向けにもアニメーションやゲームなどを積極的に取り入れていました。korea43.jpg

また、3Dや拡張現実などの技術の活用も進んでいます。
当社としては、日本と韓国の文化的な違いや、アニメーションやゲーミフィケーションと日本企業や日本のビジネスパーソンとの親和性に配慮しながら、最適な形で取り入れることを検討したいと考えています。

2.韓国では、学びにおけるコミュニティの活用を重視していました。
時間、場所の制約がなく活用できるSNSなどのコミュニティは、学習者がお互いに刺激し合うことで、新たな気づきをもたらします。
当社もコミュニティのメリットは以前から注目し、いくつかの研修コースで取り入れ始めています。
同様の視点をもった企業が韓国にあることに心強さを感じました。

3.上記の1、2の活用を効果的に取り入れ、楽しみながら継続して学ぶためのデザインの重要性に気づかされました。

当社では、学びのスタイルとして、「フロネシスラーニング」という考え方を提唱しています。
これは、個人が学んだことを互いに教え合い、ともに成長することが、組織の成長につながっていく、という考え方です。
韓国でも同じような考え方のもと、eラーニングと、それに付随するコミュニティを展開していました。

4回にわたり、韓国の企業や教育の現場の最新動向を通じ、当社の気づきをお伝えしました。
充実したコンテンツ内容や楽しく継続して学ぶための運営におけるポイントなど、みなさんが
・教育ベンダーへeラーニングなどを活用した人材育成を委託するとき
・自社で研修や人材育成プログラムを開発するとき

の参考になれば幸いです。

※本シリーズは、今回で最終回です。
ご愛読ありがとうございました。
1月の【いま、求められる人材】もどうぞお楽しみに。
更新は、当社のメールマガジン『KnowledgeWing通信』
でお知らせしています。
お見逃しのないように、ぜひ、メールマガジンへご登録ください。
http://www.knowledgewing.com/kw/nurture/mailmag.html

みなさん、こんにちは!富士通ラーニングメディア・中部ソリューション部の太田です。
中部地区の研修全般(集合およびeラーニング)の企画から運営までを担当しています。

私は、2012年9月に韓国を訪問しました。
目的は以下の2つです。
1.ソウルで開催されたe-Learning Korea 2012:Expoへの参加
2.韓国の企業や学校現場におけるeラーニング活用事例の視察

今回の訪問を通して、韓国におけるeラーニングへの取り組みやデジタル教材の使われ方などを、実際に目で見て肌で感じてきました。

今月は、この視察の報告として、韓国のeラーニングの最新動向、活用事例などを4回にわたりお届けしています(毎週木曜日掲載)。
3回目となる今回は、デジタル教科書の研究校に指定されている中学校と韓国最大手の英語塾における「楽しく継続して学ぶための運営面での取り組み」についてお伝えします。

<デジタル教科書研究校での授業風景>

韓国では、2014年からは小・中学校で、2015年からは高校で、デジタル教科書が全面的に導入される予定です。
今回、デジタル教科書の研究校に指定されている、仁川市ソクジョン中学校を訪問し、1年生の英語の授業を参観させていただきました。

授業は、20代~30代の女性教師が担当していました(もう1名50代の男性教員も生物でデジタル教科書を使って授業をしているそうです)。
教室は、電子教卓と電子黒板が設置され、生徒には、1人1台、デジタル教科書が入ったノートパソコンが用意されています。
教師は電子教卓のパソコン、電子黒板、タブレットを使い分けながら以下のように授業を進めていました。
 20121213_1.png
1.デジタル教科書を使った授業
デジタル教科書を見ながら、構文の説明や発音の練習をします。
デジタル教科書はテキストとイラスト・写真で構成されていました。
確認問題は穴埋め式で、下線部分にキーボードから入力した単語が入るようになっています。
授業では、生徒それぞれにPCに向かって入力をさせた後、指名した生徒に電子教卓のPCで入力させ、内容を電子黒板に写して答えあわせをしたり、電子黒板に表示された英文を発音させたりしていました。

2.教師による課題提示
グループ(4~5名)でホームページを作る、という課題に取り組んでいました。
教科書で習った文章を入力し、それに関連する画像をインターネットから探してきて、ホームページに貼り付け完成させていきます。
その日の授業で扱った文章が、地球温暖化にまつわる内容だったため、グループで相談し合いながら、ゴミの山や木が伐採されている写真などを検索して作成していました。

3.各グループのページを電子黒板に表示して、発表
生徒たちが作ったページを電子黒板に表示し、文章を音読させたり、写真を選んだ理由などを発表させたりします(発表が終わると拍手)。
 20121213_2.png
4.その他
講師は、適宜、三択クイズなどを電子黒板に表示します。
学生は自分のPCで解答を選択すると、講師のタブレットで結果が確認できます。
また、電子黒板で各生徒のPC画面を一覧で表示できるため、違う画面を開いている生徒に注意を促したり、早くできた生徒に声かけをしたりしていました。

この授業で当社が注目したのは、ホームページ上で展開される生徒同士のコミュニケーションです。
生徒がアップした画像は電子黒板や各自のパソコンで見ることがきます。
そして、他の生徒が発表したものに対して「たくさん見つけたね」「この写真、いいね」など、互いにコメントを出し合っていました。
 20121213_3.png
デジタル教科書を使い、オンラインでのコミュニケーションも取り入れたことで、以下のメリットがあったそうです。
・他の生徒の発表を見ることで新たな気づきを得られる
・今まであまり会話をする機会がなかった生徒から良いコメントをもらったことで仲良くなれる
・多くの生徒からコメントをもらうことで、自分の新たな長所の発見につながる
・教師が教える時間が減り、子ども同士で学び合う時間を増やすことができる
・パソコン操作が得意な生徒が積極的に授業に参加し、他の生徒のサポートを買って出るようになる

ここで特に印象的だったのは、「英語を修得させる」という目標のために最適な機材や学習スタイルを、教師自らが考え、デザインして授業をしていることです。
視察したのは英語の授業でしたが、教師の工夫により、単に英文法を学ぶだけでなく、環境問題など提示された課題について考え、ITリテラシーも身に付けることができる、総合的な授業になっていました。

<オンラインとオフラインを組み合わせた韓国最大手の学習法とは?>

次にご紹介するJLSは韓国最大手の英語塾です。

塾の授業はオフラインで実施されます(これは日本で行われているような一般的な英語の授業と同じでした)。
授業が終わると、生徒たちはラウンジに集まり、講師や事務スタッフ、他の生徒の前で、その日に習った英語をスピーチしていました。
これは、人前で話す場を設けて、英語で話すことに自信をもたせたい、というJLSの教育方針だそうです。
 20121213_4.png
家に帰った生徒は、オンラインを活用した学習に取り組みます
JLSが開発した英語学習用のコンテンツは生徒が飽きないような工夫がたくさんありました。
学習効果が得られるようなゲームの種類を分析した上で選定しているそうです。(前回お話しした「ロケットのアニメを駆使した発音を身に付けるためのコンテンツ」もその1つです)

生徒用のホームページやSNSもあり、生徒が英語でスピーチした動画をアップしたり、それに対して教師や他の生徒がコメントをつけたりできるようになっていました
英語学習の成果を発表し、周囲から「すごいね」「上手だね」といったコメントを入れてもらうことで、英語力に自信をつけていく場として活用されていました。

<オンラインとオフライン、特徴にあわせた組み合わせが重要>

今回ご紹介した2つの事例では、どちらもIT技術を活用した学びを取り入れていますが、すべてをIT化しようとしているわけではありません。

ソクジョン中学校の教師によると、『書けるようになることや、書いて覚えることも重要な学びです。デジタル教科書が全面導入されても、プリントと鉛筆を使って穴埋め問題を解くといった、手を動かす授業も実施することになるでしょう』と話していました。
JLSでも、本やテレビなどさまざまなメディアから最適な方法を選定し、オンラインとオフラインを組み合わせて学びをデザインしていました。
また、どちらの事例もコミュニティの活用を重視していることが印象的でした。
今回の事例は子どもを対象としていましたが、社会人向け研修でもあてはまると感じています。

次回は最終回です。
コミュニティの活用など、運営面での取り組みの続きと、今回の韓国視察を通してのまとめをお届けします。

※次回は12月20日にお届け予定です。
更新は、当社のメールマガジン『KnowledgeWing通信』でお知らせしています。
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みなさん、こんにちは!富士通ラーニングメディア・中部ソリューション部の太田です。
中部地区の研修全般(集合およびeラーニング)の企画から運営までを担当しています。

私は、2012年9月に韓国を訪問しました。
目的は以下の2つです。
1.ソウルで開催されたe-Learning Korea 2012:Expoへの参加
2.韓国の企業や学校現場におけるeラーニング活用事例の視察

今回の訪問を通して、韓国におけるeラーニングへの取り組みやデジタル教材の使われ方などを、実際に目で見て肌で感じてきました。

今月は、この視察の報告として、韓国のeラーニングの最新動向、活用事例などを4回にわたりお届けしています(毎週木曜日掲載)。
3回目となる今回は、デジタル教科書の研究校に指定されている中学校と韓国最大手の英語塾における「楽しく継続して学ぶための運営面での取り組み」についてお伝えします。

<デジタル教科書研究校での授業風景>

韓国では、2014年からは小・中学校で、2015年からは高校で、デジタル教科書が全面的に導入される予定です。
今回、デジタル教科書の研究校に指定されている、仁川市ソクジョン中学校を訪問し、1年生の英語の授業を参観させていただきました。

授業は、20代~30代の女性教師が担当していました(もう1名50代の男性教員も生物でデジタル教科書を使って授業をしているそうです)。
教室は、電子教卓と電子黒板が設置され、生徒には、1人1台、デジタル教科書が入ったノートパソコンが用意されています。
教師は電子教卓のパソコン、電子黒板、タブレットを使い分けながら以下のように授業を進めていました。
20121213_1
1.デジタル教科書を使った授業
デジタル教科書を見ながら、構文の説明や発音の練習をします。
デジタル教科書はテキストとイラスト・写真で構成されていました。
確認問題は穴埋め式で、下線部分にキーボードから入力した単語が入るようになっています。
授業では、生徒それぞれにPCに向かって入力をさせた後、指名した生徒に電子教卓のPCで入力させ、内容を電子黒板に写して答えあわせをしたり、電子黒板に表示された英文を発音させたりしていました。

2.教師による課題提示
グループ(4~5名)でホームページを作る、という課題に取り組んでいました。
教科書で習った文章を入力し、それに関連する画像をインターネットから探してきて、ホームページに貼り付け完成させていきます。
その日の授業で扱った文章が、地球温暖化にまつわる内容だったため、グループで相談し合いながら、ゴミの山や木が伐採されている写真などを検索して作成していました。

3.各グループのページを電子黒板に表示して、発表
生徒たちが作ったページを電子黒板に表示し、文章を音読させたり、写真を選んだ理由などを発表させたりします(発表が終わると拍手)。
20121213_2
4.その他
講師は、適宜、三択クイズなどを電子黒板に表示します。
学生は自分のPCで解答を選択すると、講師のタブレットで結果が確認できます。
また、電子黒板で各生徒のPC画面を一覧で表示できるため、違う画面を開いている生徒に注意を促したり、早くできた生徒に声かけをしたりしていました。

この授業で当社が注目したのは、ホームページ上で展開される生徒同士のコミュニケーションです。
生徒がアップした画像は電子黒板や各自のパソコンで見ることがきます。
そして、他の生徒が発表したものに対して「たくさん見つけたね」「この写真、いいね」など、互いにコメントを出し合っていました。
20121213_3
デジタル教科書を使い、オンラインでのコミュニケーションも取り入れたことで、以下のメリットがあったそうです。
・他の生徒の発表を見ることで新たな気づきを得られる
・今まであまり会話をする機会がなかった生徒から良いコメントをもらったことで仲良くなれる
・多くの生徒からコメントをもらうことで、自分の新たな長所の発見につながる
・教師が教える時間が減り、子ども同士で学び合う時間を増やすことができる
・パソコン操作が得意な生徒が積極的に授業に参加し、他の生徒のサポートを買って出るようになる

ここで特に印象的だったのは、「英語を修得させる」という目標のために最適な機材や学習スタイルを、教師自らが考え、デザインして授業をしていることです。
視察したのは英語の授業でしたが、教師の工夫により、単に英文法を学ぶだけでなく、環境問題など提示された課題について考え、ITリテラシーも身に付けることができる、総合的な授業になっていました。

<オンラインとオフラインを組み合わせた韓国最大手の学習法とは?>

次にご紹介するJLSは韓国最大手の英語塾です。

塾の授業はオフラインで実施されます(これは日本で行われているような一般的な英語の授業と同じでした)。
授業が終わると、生徒たちはラウンジに集まり、講師や事務スタッフ、他の生徒の前で、その日に習った英語をスピーチしていました。
これは、人前で話す場を設けて、英語で話すことに自信をもたせたい、というJLSの教育方針だそうです。
20121213_4
家に帰った生徒は、オンラインを活用した学習に取り組みます
JLSが開発した英語学習用のコンテンツは生徒が飽きないような工夫がたくさんありました。
学習効果が得られるようなゲームの種類を分析した上で選定しているそうです。(前回お話しした「ロケットのアニメを駆使した発音を身に付けるためのコンテンツ」もその1つです)

生徒用のホームページやSNSもあり、生徒が英語でスピーチした動画をアップしたり、それに対して教師や他の生徒がコメントをつけたりできるようになっていました
英語学習の成果を発表し、周囲から「すごいね」「上手だね」といったコメントを入れてもらうことで、英語力に自信をつけていく場として活用されていました。

<オンラインとオフライン、特徴にあわせた組み合わせが重要>

今回ご紹介した2つの事例では、どちらもIT技術を活用した学びを取り入れていますが、すべてをIT化しようとしているわけではありません。

ソクジョン中学校の教師によると、『書けるようになることや、書いて覚えることも重要な学びです。デジタル教科書が全面導入されても、プリントと鉛筆を使って穴埋め問題を解くといった、手を動かす授業も実施することになるでしょう』と話していました。
JLSでも、本やテレビなどさまざまなメディアから最適な方法を選定し、オンラインとオフラインを組み合わせて学びをデザインしていました。
また、どちらの事例もコミュニティの活用を重視していることが印象的でした。
今回の事例は子どもを対象としていましたが、社会人向け研修でもあてはまると感じています。

次回は最終回です。
コミュニティの活用など、運営面での取り組みの続きと、今回の韓国視察を通してのまとめをお届けします。

※次回は12月20日にお届け予定です。
更新は、当社のメールマガジン『KnowledgeWing通信』でお知らせしています。
お見逃しのないように、ぜひ、メールマガジンへご登録ください。
http://www.knowledgewing.com/kw/nurture/mailmag.html

みなさん、こんにちは!富士通ラーニングメディア・中部ソリューション部の太田です。
中部地区の研修全般(集合およびeラーニング)の企画から運営までを担当しています。

私は、2012年9月に韓国を訪問しました。
目的は以下の2つです。
1.ソウルで開催されたe-Learning Korea 2012:Expoへの参加
2.韓国の企業や学校現場におけるeラーニング活用事例の視察

今回の訪問を通して、韓国におけるeラーニングへの取り組みやデジタル教材の使われ方などを、実際に目で見て肌で感じてきました。

この視察の報告として、韓国のeラーニングの最新動向、活用事例などを4回にわたりお届けしています(毎週木曜日掲載)。
2回目となる今回は、アジアの中でも先行しているといわれるeラーニングのコンテンツについてお話しします。

<五感を使って楽しめる、3D図鑑>

e-Learning Korea 2012:Expoで特に印象に残ったコンテンツは3Dを使用したものでした。

五感で学ぶ「3D図鑑」
テーブルの上に置いてあったのは、蛙やカワウソなどの生物の写真が載った図鑑(書籍)。
普通の図鑑と違うのは、図鑑の前にモニターとカメラが置かれ、コントロールカードがついていたことです

20121206_1
コントロールカードを図鑑に近づけると、そのページに載っている動物がモニター上に3Dで映し出されます。
そしてコントローラーカードを動かすと、いろいろな角度から観察できます。
手元のコントローラーカードが、カワウソのページのモニター上では、魚として映り、口の前に魚(カード)を持っていくと食べさせることができました。
また、蛙のページでは、マイクから蛙の鳴き声が聞こえてきました。
このように、五感で生物の生態を知ることができる仕組みになっていました。

まだ実験段階ということでしたが、車のエンジンを3Dで画面に表示、モニターを手で(タブレット端末のように)触ることで、エンジンが回転し、さまざまな角度から見ることができるコンテンツの展示もありました。
このコンテンツはさらに、パーツを分解、組み立てができるようにもなっていました。
今後、企業や工業高校において、実物を使う前の練習教材としての利用が期待されるのではと感じました。

<ゲーミフィケーションで楽しく学習>

次に、視察した企業(子ども向け英会話学校)で印象に残った英語学習用コンテンツをご紹介します。
この会社のコンテンツは、韓国キャリア3社から最優秀賞に選出されました。
特徴はゲームの要素を取り入れた「ゲーミフィケーション」に着目していることです。

子ども向け英語学習コンテンツ
この会社のコンテンツは、子どもが楽しみながら英語を学べるように、ゲームの要素を多く取り入れていました。
たとえば、発音を身に付けるコンテンツは、ロケットを飛ばすゲームです。
ディスプレイに出てくる英文を、マイクに向かい発音すると、上手な発音であればロケットがスピードを増し、遠くへ飛んで行きます。
発音がおかしいと失速して落ちていきます。(発音のチェックは音声認識ソフトを使用していました)

20121206_2
このほかにも、さまざまなゲーム形式のコンテンツがありました。
どのような種類のゲームだと学習効果が得られるのかを分析した上で設計しているそうです。

<大人向けのコンテンツでも、アニメーションが一般的>

韓国では、大人向けのコンテンツにも娯楽性が取り入れられています。
学校の先生向けのコンテンツを作成・提供している企業で、いくつか視聴させていただきましたが、アニメーションを多用したつくりとなっていました。

韓国の地理を学習できる教師向けのコンテンツ
受講者が作った自分専用のキャラクターが、オンライン上にある韓国の名所を歩きまわるゲーム感覚のコンテンツがありました。

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キャラクターは、まるでバーチャルアイドルのようで、3D映像を多用して表示される名所をめぐりながら、韓国の地理を学習できる仕組みです。
このコンテンツでは、数名のキャラクターが登場し、「今から○○に出かけましょう」というようなストーリー仕立てで学習が進みます。
途中、確認のためのクイズがあったり、コメントを書き込むとコンテンツに反映されたりします。
また、学習者が新たな名所情報をアップすることで、中身がより充実し、情報共有が進むつくりになっていました。

このような各教科に関するコンテンツに加え、校内暴力やゲーム中毒といった子どもをとりまく社会問題についてのコンテンツも充実しています。
いずれも、アニメーションを使ったり、有識者の話を撮影して流したりすることで、大人でも楽しみながら(飽きずに)学習できる教材になっていたのが印象的でした。

<"楽しく継続"を重視している韓国のeラーニングコンテンツ>

今回の韓国視察で当社が注目したのは、コンテンツ作りにおける日本との違いです。

韓国のeラーニングコンテンツは、アニメーション仕立て、クイズの活用、みんなで学ぶスタイル、ゲーミフィケーションなど、「みんなで楽しく、継続して学習する」という部分に焦点を当てたものが(日本より)多く感じられました。

また、単にコンテンツを提供するだけでなく、受講者がコメントを書き込んだり、他の受講者と交流を図ったりができるコミュニティの機能を積極的に取り入れていました
コミュニティには、他の受講者が書き込んだコメントを読むことで、新たな気づきを得られるというメリットがあります。
継続して学ぶための仕掛けについては、次回以降、具体的な事例をご紹介していきますのでお楽しみに!

※次回は12月13日にお届け予定です。
更新は、当社のメールマガジン『KnowledgeWing通信』でお知らせしています。
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