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プログラミングのオリンピック 「WRO ハンガリー国際大会2019」 Part 1Column

コラム2019/12/20

WRO 世界大会について解説!

こんにちは!F@It Kids Club 品川校の運営をしています、前島です!

11月8~10日、ヨーロッパ中央部の近くにあるハンガリーという国で小・中・高校生のためのロボットプログラミングの世界大会「WRO ハンガリー国際大会2019」が開催されました。なんでロボットプログラミングがいいのか?世界のプログラミングキッズのスキルは?など実際に現地へ行って分かったことをまとめました!

WROとは?

特長は大きく3つ。

  1. ① 小・中・高校生が参加できる!
  2. ② ロボットの機構やプログラミング知識だけでなく、即興プログラミング技術やプレゼンテーションスキルなども問われる!
  3. ③ 世界中の人と競技・交流できる!

もう少し具体的に見ていきましょう。

① 小・中・高校生が参加できる!

WRO(World Robot Olympiad) は「教育版レゴ R マインドストーム REV3 (以下EV3 )」という、レゴ社が開発したロボットを使った大会です。小・中・高生が自分たちでオリジナルのロボットを組み立て、プログラミングをしてロボットを動かすことでプログラミング技術などを競います。

世界大会出場までの道のりは都道府県毎の地区予選会、全国大会とあり、そこから世界大会へ出場できるチームが選出されます。日本大会だけでも全国41地区から約2,000チームが参加するほど、ロボットプログラミング大会では日本国内でも人気な大会です。1チームあたり最大3名まで出場できるので、単純計算すると日本大会には6,000人参加しているということに?!(2018年度)

ちなみに、世界大会出場国は毎年増加しており、今年は約70か国、6万人以上が参加していました!

② ロボットの機構やプログラミング知識だけでなく、即興プログラミング技術やプレゼンテーションスキルなども問われる!

一般的なプログラミング技術"だけ"を競う大会とは異なるのは、WRO(World Robot Olympiad) という名にある通り、オリンピックらしい複数のカテゴリーや評価指標があることです。

代表的なカテゴリーに「レギュラーカテゴリー」と「ロボットカテゴリー」があります。

「レギュラーカテゴリー」では、事前に提示されたルール(課題)と+αのサプライズルールに合わせてプログラミングをします。事前に提示されたルールについては事前にプログラミングをしますが、サプライズルールは当日の朝などに共有されるため、制限時間内に即興でプログラミングをする、応用力が問われます。

「オープンカテゴリー」では、スマートシティ、フードロスなど事前に与えられたお題に沿って社会課題の解決策を考え、ロボットでプロトタイプを作ります。そして、審査員に対してプレゼンテーションをします。プレゼンテーションスキルやアイデアが問われるカテゴリーです。

プログラミングのオリンピック「WRO ハンガリー国際大会2019」 写真01
「レギュラーカテゴリー」の様子です。
エレメンタリー(小学生)部門、ジュニア(中学生)部門、シニア(高校生)部門という3つの部門に分かれ、複数チームが同時に競技します。
プログラミングのオリンピック「WRO ハンガリー国際大会2019」 写真02
日本チームの競技中の様子です。
レギュラーカテゴリーではエレメンタリー(小学生)部門に出場したチームが6位に入賞しました!
プログラミングのオリンピック「WRO ハンガリー国際大会2019」 写真03
「オープンカテゴリー」の様子です。
オープンカテゴリーではジュニア(中学生)部門に出場したチームが7位に入賞しました!
プログラミングのオリンピック「WRO ハンガリー国際大会2019」 写真04
ギリシャチームの競技中の様子です。
今年から、オープンカテゴリーはmicro:bitなどEV3以外の電子機器も使用できるようになりました。
③ 世界中の人と競技・交流できる!

世界大会に参加している国は70カ国以上に渡り、多くの国が出場しています。WROの魅力は世界中の人と競技するだけでなく、交流する時間もあること。開会式含め3日間あるうち、2日目の夜にこどもたちだけの交流会が行われます。今年は世界のゲームを体験しながら、交流を深めていました。

プログラミングのオリンピック「WRO ハンガリー国際大会2019」 写真05

交流会が行われた会場。
あいにく、交流している様子は撮ることができませんでした、、

EV3は世界中で大人気!

プログラミングのオリンピック「WRO ハンガリー国際大会2019」 写真06
EV3はレゴ社から複数パターンの組み立て方が提供されています。
写真はプログラミングスクールなどでよく使われている、車型のモデルです。

今年は約70か国、6万人以上がEV3を使うWRO大会に参加しました。なぜEV3がそこまで人気なのでしょうか?大きな特長は、2つあります。

まず何と言ってもレゴならではのブロックで自由に組み立てができること。ロボットと聞くとプラモデルのように形が決まっているものを組み立てるだけ、といったイメージがあるかもしれません。しかし、EV3の場合はみなさんが一度は触れたことがあるだろうレゴのブロックに加え、高度な超音波センサー、タッチセンサー、モーターなどのパーツで成り立っています。(センサーの性能が高いことも魅力的、、!)

プログラミングのオリンピック「WRO ハンガリー国際大会2019」 写真07
ルーマニアチームの作品です。
複数のEV3をつなぎ合わせて自動演奏ロボットを作っていました!

2つ目の特長はプログラミングのしやすさです。プログラミングと聞くとPythonRやjavaといったアルファベットのテキストで命令を書くイメージがありますが、初学者向けにビジュアルで操作できるよう、画面上でブロックを繋げてプログラムを書く仕様になっています。また、書いたプログラムは専用のコード(携帯の充電コードのような)を使ってロボットに転送すればプログラムの通りにロボットが動きます。(もちろんPythonRやJavaで動かすこともできます)

なんでロボットプログラミング?

EV3の人気はもちろんですが、そもそもなぜロボットプログラミングは人気があるのでしょうか?

WRO国内大会に協力している吉田氏、香港でWROの運営等に関わっている任氏、世界で活躍する数少ないWRO日本審査員でありF@IT Kids Club(ファイトキッズクラブ)の事業責任者である大木氏に話を聞きました。

写真:前島

前島:
なぜロボットプログラミングは人気があるのでしょうか?

写真:吉田氏

吉田氏:
パソコンの画面上だけでなく、実際に手に取って動かせることや、プログラミング以外のロボットの組み立てなど自身で創意工夫ができることが子どもに人気があるようです。おもちゃのような感覚で作ったもので遊びながら学べるのが魅力だと思います。

写真:任氏

任氏:

二つポイントがあります。

一つ目は、ロボットの扱い方やプログラミングのやりかただけでなく、問題解決力が身につくことがポイントだと思います。問題解決力とはすなわち、どう問題解決をするのか?の過程を知り、解決のメカニズムを自分で考えられるようになることです。
二つ目に、ロボットをつくるということ自体がクリエイティブな発想を鍛えてくれるという事です。
すべての子供たちはすばらしい創造力がありますが、これまでの古い教育モデルでは、多くの香港の学生は「創造的」な機会に恵まれていません。だからよりロボットプログラミングを通して鍛えていきたいです。

写真:大木氏

大木氏:

通っているスクール生の保護者様から、プログラミングを学んだ結果、算数など論理的な思考が求められる学校のテストの結果が秀でるようになったという声をいただくことがあります。恐らく、設計図を紐解きながら組み立てたり、論理的にプログラムを作成することで空間を意識した構造把握能力が高くなるのだと思います。

写真:前島

前島:

大前提として、プログラミングを通して何を身に付けるのかということがポイントなんですね。

単にプログラミング言語を学ぶのではなく、論理的思考や問題解決力が身につくという。

そして論理的思考や問題解決力を「楽しく」「触って」学べるのがロボットプログラミングの特長なんですね!なるほど?。

EV3を使った
ロボットプログラミングスクール

EV3を学べるスクールは日本国内にもたくさんあります。その1つに前島やインタビューをしたWRO日本審査員の大木氏が運営するF@IT Kids Clubは、全国約40校あるスクールです。「将来のICTリーダーを育成する」をモットーにEV3を使ったロボットプログラミングコースやビジュアルプログラミングコース(Scratch)やテキストプログラミングコース(PythonR)を展開しています。

ロボットプログラミングコースは、初学者向けにプログラミングや、ロボットの設計を体験するコースや、WROなどのロボットプログラミング大会にチャレンジする専用のコースなどが用意されています。

体験会情報

ロボットプログラミングを体験してみませんか?
どなたでも無料でご参加できます。

場所 品川駅徒歩8分
お申込詳細

https://www.knowledgewing.com/oc/fkids/shinagawa/

※その他全国で体験会を実施しています。

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