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業務を圧迫する主な要因とは?解消方法・改善ポイントも詳しく紹介

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2022/11/04

「その日のタスクが終わらなくて毎日残業している」
「思うように仕事が進まずイライラする」
「私の1日は何に圧迫されているんだろう?」

業務が圧迫されている状態、つまり自分のタスクが何かに押さえつけられて進まない状態はとても苦しいものです。何が原因なのか考える暇すらない…、こんな毎日を過ごしている方に向けて、業務を圧迫する主な要因や、それらの解消方法、解消方法を考える際のポイントをご紹介します。

忙しい毎日の解決になれば幸いです。

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業務を圧迫している主な要因

あなたの業務が圧迫される原因は何でしょうか。
仕事量や人間関係、体制の問題など、さまざまな原因が考えられます。
これらの原因のうち、主な要因を5つご紹介しますので、当てはまるものがあるか見てみてください。

1.分業ができていない

分業ができていない、という要因です。

仕事を分けることができれば、複数人で担当できますので、あなたばかりに負担がかかることは少なくなります。ところが分けることができていないと、その仕事に関することが全て集まってくることになり、イレギュラー案件やトラブルが発生した場合、対応に追われてしまいます。

特に、その仕事の知識や経験があって詳しい人や、在籍年数の長い人はいろいろな相談が持ち込まれがちです。

分業ができていないとどんなにボリュームが増えても周囲の人に助けてもらえず、業務が圧迫されてしまいます。

2.過剰品質

過剰品質を目指してしまう、という要因です。

周囲の求めるレベルはそれほど高くないのに、つい完璧な仕事を追求してしまう習慣によって起こります。例えば、気になることを全て解決した上で、見た目もきれいに整えた報告書を作成したところ、上司にほめられたので、次ももっときちんとした報告書を作ろうと意気込む。この繰り返しでだんだん自分の「気が済むレベル」が上がってしまい、どの仕事にも必要以上に時間を費やしてしまい、時間が足りなくなります。

特に、やる気のある人や仕事熱心な人は、一生懸命に取り組むため、過剰品質にしてしまいがちです。

求められる品質をつかみ、適切な品質で仕事を仕上げていかないと、時間が不足し業務が圧迫されます。

3.定例業務

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定例業務に時間がとられる、という要因です。

定例業務とは、ルーティン化されたしきたりや行事のような業務であり、例えば毎日の朝礼・夕礼や週1回の報告会などが挙げられます。こういった定例業務は、1日や1週間などのリズムを作り出す存在でもありますが、実は目的が薄いのに無条件に実施しており、成果を生み出さないものもあります。

特に、全員で行うものや、議事録などを記録せず形に残らないものは振り返りもなく、疑問も持たせず「会社とはこういうものだ」「この職場はこれが常識だ」といった思い込みを植え付けられがちです。

定例業務であっても、真に必要なものか、適切なやり方なのか疑問を持たないと、不要なものに時間を取られ業務が圧迫されてしまいます。

4.ムダな会議

ムダな会議に時間が奪われる、という要因です。

適切な時間、タイミング、メンバーで、目的が達成できる会議であれば、いくら長くても業務にとって必要な会議ですが、何か一つでも適切でない条件があるならば、それは不要な会議といえます。

  • 開始時間にきちんと開始されない
  • 終了時間がオーバーする
  • 頻度が多い
  • メンバーがやたらと多く、発言の機会が少ない
  • 会議の目的が不明確
  • メンバーが準備不足

こういった問題点がある会議に参加せざるを得ないと、予定している自分のタスクが終わらず、業務が圧迫されていきます。

5.PC端末のスペック

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PC端末のスペックに問題がある、という要因です。

1人一台配備されているPCやテレワーク用のPC、業務用アプリケーションが入っているPCなど、さまざまな業種でPCは毎日使う、業務に欠かせない道具となっています。これらに問題があると仕事がスムーズにいかず、業務に支障をきたしてしまいます。

端末のスペックが低く、業務に必要なメモリやCPUが不十分だったり、不要なアプリケーションやキャッシュがたまっていたりするなど、どこかのタイミングで原因を調査しないと、画面を眺めての待ち時間が積もり積もって業務が圧迫され続けることになります。

業務圧迫を解消する方法

業務を圧迫されてしまう主な要因を5つご紹介しました。次に、それぞれの要因を解消する方法をご紹介します。

分業されていない→仕事量を調整する
過剰品質→マニュアル作成
定例業務→定例業務の改善
ムダな会議→会議の最適化
PC端末のスペック→PC端末の見直し

1.仕事量を調整する

自分の仕事量を冷静に見直し、調整しましょう。

やるべきことに対する所要時間を足し上げて、勤務時間に収まらないことを可視化した上で、どれを手放すのか優先順位をつけます。

  • 他の人もできる仕事
  • 他の人にも知っておいてほしい、人とシェアした方がよい仕事
  • 目的があいまいでなくしてもよいと思える仕事
  • ボリュームが大きすぎる仕事

「他の人も大変そうなのに、自分の仕事を押し付けるようで気が引けてしまう」という気持ちがある方は、上司に仕事量を見せながら相談してみましょう。単純に他の人に仕事を振り分けるのではなく、人を増やすか、あるいはAの仕事を渡す代わりにBを引き受けるなど、関連があってやりやすい仕事に交換するなどのアイデアも出てきます。

上司にとっても、部下が実際どれほどの仕事量を持っているのかを把握することは、重要なマネジメント業務です。複数人で分業し業務繁閑の偏りをなくすなど、調整することで全体にとって生産性が上がる可能性もありますから、仕事量について声を上げていくことが大切です。

2.マニュアル作成

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業務マニュアルを作成し、仕事で活用しましょう。

業務が過剰品質になるのは、やる気があって熱心に取り組む姿勢があるのとともに、求められる水準が明文化されていない、あるいは共有されていないからでもあります。

業務マニュアルは、仕事の手順や求める水準、目的、背景、全体像、社内における仕事の位置付けなど、マニュアルがあれば誰でもその仕事ができるようにまとめるものです。使い勝手のよいマニュアルは、さらにトラブルやイレギュラーの対応、注意点、過去の事例などが記載されることもあります。

マニュアル作成に関わることで、求められる水準を冷静に見直す時間を持てます。

  • 他の業務と比べて、自分の業務は手数が多くないか?
  • 他の人にこの仕事を引き継ぐ際にもこのレベルを求めるべきか?
  • 自分がやってしまっていることは本来他の部署がやるべきことではないか?

こう考えをめぐらすことで、過剰品質へのこだわりを捨てることにつながります。

3.定例業務の改善

定例業務の改善に取り組んでみましょう。

定例となっている業務を書き出してみて、なくしたり減らしたりやり方を変えたりできるかを検討します。考える際のヒントとしては、ECRS(イクルス)という改善のための4原則を使ってみてください。

Eliminate(排除する)
Combine(結合する)
Rearrange(交換する)
Simplify(単純化する)

例えば、このように考えてみます。

  • 目的のあいまいなレポート作成は排除できないか?
  • 上司への報告会は金曜日の夕礼と結合させられないか?
  • 週1回の定例会議はチャットツール上での会議へ単純化できないか?

あなたが改善したいと考えていることは、周囲の人も考えているかもしれません。ぜひ周囲の人と意見交換しながら、良い方法を探ってみてください。

ECRS(イクルス)については、こちらの記事で紹介していますので、ご参照ください。
「作業効率の改善のために必要なポイントを徹底解説」

4.会議の最適化

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自分が参加する会議について、どんどん最適化していきましょう。

例えば、あなたが参加者なら次のような工夫ができます。

  • 会議のゴールを事前に聞いておく
  • 会議で必要な資料は提出日を宣言し、その日までに提出する
  • 事前配布される資料は読み込み、考えをまとめてから会議に参加する
  • 会議中に、資料を読み上げるだけのような発言はしない
  • 「とりあえず一緒に参加して」と言われるような会議には参加しない

あなたが開催者なら、さらに踏み込んだ工夫をします。

  • 参加者数を制限する
  • 会議のゴールを明文化し、参加者に事前に共有する
  • 会議で必要な資料は事前締め切り日を設け、その日までに提出させる
  • タイムキーパーを誰かに頼むか、自分でしっかり管理する
  • 開始時間、終了時間はできるだけ守る
  • 会議中に議事録をまとめ、終了後すぐに議事録を送信する

会議を全てオンラインにするか、資料印刷をやめ、PC持ち込みによる会議に変更するのも一法です。ただし、細かいようですが、当日のPCの起動などで会議の時間を取られないよう注意が必要です。

5.PC端末の見直し

使用しているPC端末の見直しを行いましょう。

見直す観点は2つです。

  • 不要なアプリケーションやキャッシュがたまっていないか?
  • 端末のスペックは適切か?

起動した時に動くアプリケーションを減らすだけでも、動作が変わります。スタートアップの設定がどうなっているか見直してみましょう。また、キャッシュやダウンロードデータがたまり、大きなデータだと動作に影響する場合がありますから、月に1回は不要なデータを見直す時間を作ってみてください。

端末や、仕事でやり取りするデータは、ITの進化に伴い、どんどん質が変わっていきます。上司に現状を伝え把握してもらい、折を見て端末の交換をしていきましょう。システム予算によってはすぐ対応してもらえないかもしれませんが、業務の質を維持するために必要なことですから、適切に要求していきましょう。

業務圧迫を改善する際のポイント

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ここまで、業務が圧迫されている主な要因とその解消方法をご紹介してきましたが、取り組めそうな方法はありましたか?

業務が圧迫される原因は、ご紹介したもの以外にも、業務の種類によっていろいろあるかもしれません。そこで、他の原因やその解消方法について考える際のポイントを3つご紹介します。

ムリ・ムダ・ムラの視点で見直す

ムリ・ムダ・ムラは業務改善に用いられる概念ですが、「何が自分の業務を圧迫しているのか」の原因を探る際にも使ってみましょう。

  • ムリのある納品スケジュールになっていないか?
  • やらなくても済むムダな作業ではないか?
  • 半年に1回から月1回へ作業の頻度を上げ、ムラをならすことで作業を当番化できないか?

こんな風に考えてみましょう。

また、ロジックツリーによる原因分析を行う方法もあります。ロジックツリーとは、ある事象について、そこから樹形図(ツリー)の形で連想される原因を書き出していくもので、原因と思っていたものをさらに掘り下げたら別の原因があった、という発見もできます。

例えば、「業務が圧迫されている」という事象を紙の左側に書き、そこから線を引いて連想される事柄をいくつも書いていきます。「課のミーティングが2~3時間かかる」と1つ書いたら、さらに線を引いて「上司への報告の部と全員での議論の部がある」と書きます。すると「上司への報告は各自が別に行えばよいのではないか」といった解決策が見えてきます。

ムリ・ムダ・ムラについてはこちらの記事でも解説していますので、ぜひご覧ください。
「業務改善のアイデアを考えるポイントを基礎から解説」

マニュアル化

業務については、細かなことでもマニュアル化し、水準(ゴール)と手順(プロセス)を記録するよう意識しましょう。

業務を圧迫する原因を解消する方法が見つかったら、その方法を記録します。まだマニュアル化していない業務があれば、どんどんマニュアル化します。このようにして、「自分しか知らない仕事」ではなく「みんなで取り組んでいく仕事」へ変換することで、分業していけるようになります。

マニュアル化は業務を標準化することにつながります。標準化とは、標準的な水準や手順を定め、共有することです。あなただけがやらなくてはならない状態ではなく、複数人で分業できるようになると、仕事を抱え込んでしまう属人化も防げますし、サポートし合えるため休暇なども取りやすくなります。

一人で抱え込まない

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業務が圧迫されていてつらい時は、現状を変えようとする気力がわかず、悩みを一人で抱え込みがちになります。

「仕事が遅いと思われるのはイヤ」「頼まれたらやってあげたくなる」「自分が関わったことはやり遂げたい」と考える人は、一生懸命な人なのです。でも、仕事の質や量は他人からはわかりにくいもの。「自分の能力がないからこなせないのでは」などと考えず、仕事の全容を冷静に書き出してみてください。

あまりにもつらいと、心身に影響をきたしてしまいます。一人で抱え込まず、上司や周囲の人に声がけして、話を聞いてもらいましょう。職場のメンバーが少なく、身近に相談できる相手がいないときは、仕事の前任者や他の職場の管理職や先輩がいいでしょう。くれぐれも自宅に持ち帰ったり、休日出勤で何とかしようと思ったりしないでください。

まとめ

この記事では、業務を圧迫する主な要因を5つと、それらの解消法や改善する際のポイントをご紹介しました。

業務を圧迫する主な要因としては、分業されていない状態であることやつい過剰品質になってしまうこと、定例業務やムダな会議、PC端末のスペックが低いことなどを挙げました。

これらの要因に対する解消方法として、仕事量の調整やマニュアルの作成、定例業務や会議の改善、PC端末の見直しなどをご紹介しました。

これらの要因の他にも業務圧迫の原因がありそうな場合は、ムリ・ムダ・ムラの観点やロジックツリーなどのフレームワークで原因を分析してみましょう。

業務をたくさん抱えている人は、一生懸命な人です。一人で抱え込まず、冷静に仕事がどれほどあるのか洗い出してみてください。そして、業務をどんどんマニュアル化することで標準化し、複数人で分業する方向に持っていきましょう。

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