CASE

【導入事例】i-PRO株式会社様

-すべてのナレッジを価値に変える-

「直感的なツール」の導入で取扱説明書の内製力強化を実現!

~トリセツ作成リードタイムの大幅短縮で、最新情報の提供が可能に!~
【導入事例】i-PRO株式会社様

【導入事例】i-PRO株式会社様

i-PRO株式会社 グローバルセキュリティ UX&AI商品 ディレクター 森 雄一郎氏(右)
i-PRO株式会社 グローバルセキュリティ UX&AI商品 マネージャー 小方 剛氏(左)
i-PRO株式会社 グローバルセキュリティ UX&AI商品 野口 広海氏(中央)

2019年にパナソニック株式会社から事業分離する形で設立されたi-PRO株式会社(以下、i-PRO)は、監視カメラや医療用イメージング機器をはじめとするセンシング分野のリーディングカンパニーです。
同社では2022年8月から富士通ラーニングメディアのマニュアル作成ツール「KnowledgeSh@re(ナレッジシェア)」を活用し、顧客に提供する製品取扱説明書(以下、取説)を作成しています。数あるマニュアル作成ツールの中から、なぜKnowledgeSh@reを採用したのでしょうか。そこには、高度なセンシング技術を提供するグローバル イノベーションカンパニーならではの課題がありました。(本文敬称略)

増加する製品取扱説明書作成の負担、高コスト&外部に依存する体制から脱却したい

最初にi-PROの事業内容を教えてください。

【導入事例】i-PRO株式会社小方様

小方氏

小方:i-PROはセキュリティ監視やパブリックセーフティ、医療用イメージングの各分野に欠かせない画像センシング技術を開発しています。監視カメラや映像の録画装置などの製品、周辺サポート・サービスを、日本をはじめ、南北アメリカ、欧州、アジア太平洋地域へ提供しています。

最新技術を備えた製品やサービスの取扱説明書作成は、情報の更新頻度が高いですよね。取説作成にあたり、どのような課題を抱えていましたか。

小方:監視カメラをはじめとしたセンシング・ソリューションに対するニーズは、グローバルで高まっています。現在i-PROが提供しているカメラは約250種類あり、そのほとんどをグローバルで販売しています。ですから取扱説明書は多言語展開も含めると機種ごとに3~4種類あり、トータルで約1000種類以上を作る必要があります。

野口:製品ラインナップや販売地域が拡大する一方で効率化を求められており、取説を作成する担当者の縮小を検討する必要性がありました。

これまでは取説作成のほとんどは、社外に委託していました。しかし、このフローでは作業効率が悪く、コストも時間もかかっていました。たとえば、軽微な変更や数字の更新にも委託先から修正見積もりを出してもらって発注し、納期まで待つといった具合です。このフローでは完了するまでに数週間の期間を要していました。

さらに、社外に委託をしていたことで「内製力」も失われていました。取説作成のノウハウが社内に定着せず、編集スキルを持つ人材も育成できていなかったのです。

このようなことから、既存の取説作成フローを抜本的に見直し、高コストで社外に依存する体制から脱却する必要がありました。そのうえで、取説作成にかかる時間の短縮を目指したのです。

マニュアル制作ツールはどのように選定しましたか。重視したポイントや、KnowledgeSh@reを選定した経緯を教えてください。

野口:まずは検索サイトで、どのようなマニュアル制作ツールがあるのかをキーワード検索しました。「取説作成ツール」や「マニュアル制作」といったキーワードのほか、「クラウド」「オンライン」といったキーワードも盛り込んだと記憶しています。その中で富士通ラーニングメディアのKnowledgeSh@reと出会いました。

複数のマニュアル制作ツールを比較する際、重要視したポイントは「直感的に操作できるか」でした。取説の制作ツールにはリッチなデザインができる製品や大規模な構造化文書に特化したDTPソフト、XML編集ツールなどがありますが、どれも使いこなすために専門的なスキルが必要です。

今後、内製力を強化するためには、編集作業の経験がない現場の技術者でも簡単にドキュメントを編集したり成形できたりするツールが不可欠です。KnowledgeSh@reがそのニーズにいちばんマッチしていました。また、われわれが求めていた機能もほぼ網羅していました。

小方:もう1つ、KnowledgeSh@reに決めた大きなポイントは、富士通ラーニングメディアのきめ細かなサポート体制でした。クラウド型のマニュアル作成ツールを提供しているベンダーは他に複数ありましたが、問い合わせの手段がメールだけだったり、問い合わせの対応時間が限定的だったりといったところがほとんどでした。

その点、富士通ラーニングメディアの担当さんはWeb会議システムなどを利用し、画面共有をしながら基本的な質問にも丁寧に対応してくれました。おかげでツールの疑問や変更ポイントは、その場で解決・修正できたので、そのスピード感はとてもありがたかったですね。

取説作成のリードタイムは半分以下に短縮、リリース直前まで情報更新が可能に

実際にKnowledgeSh@reを利用した感想を聞かせてください。

【導入事例】i-PRO株式会社野口様

野口氏

野口:直感的で使いやすい操作性は期待以上でした。現在、新バージョンのカメラとAI(人工知能)アプリに関する取説を作成しているのですが、この作業に携わっているのはAIアプリの設計やUI設計を行う技術者です。彼らは取説の作成が主業務ではなく文書の編集に携わった経験もありませんが、既存のデータを活用しながら順調に作業を進められています。

KnowledgeSh@reの導入から約5カ月が経過しましたが、導入前と比較してどのような効果がありましたか。

野口:取説作成のリードタイムを大幅に短縮できました。同じ案件を比較していないので正確な定量化は難しいのですが、これまでは1カ月半を費やしていた初稿(最初の原稿)作成の時間が、KnowledgeSh@re導入後は1週間~2週間に短縮できました。

i-PROはグローバルでサービスを展開していますから、取説も多言語展開が必要です。これまでは日本語版が完成してから翻訳業者に各国語の翻訳の依頼をしていましたが、この期間も大幅に短縮されました。

小方:もう一つの大きなメリットは、取説をリリースする直前まで情報のアップデートができるようになったことです。前述したとおり、外部の製作会社に委託していた時には原稿入稿からリリースまでには1カ月半のタイムラグがありました。つまり、最新の取説であってもそこに書かれている内容は1カ月半前のものだったのです。

しかし、KnowledgeSh@reはインターネット環境さえあればすぐに情報が更新できます。ですから情報のアップデートがリリースの直前まで可能ですし、関係者がリアルタイムで確認して追加修正するといったことも可能です。

機能面ではいかがでしょうか。

野口:「Microsoft Word」のファイルを取り込める機能は非常にありがたいですね。技術資料はWord文書で作成されていることが多かったため、この機能のおかげでこれまでの技術資料のデータを有効に活用できました。

さらに作業の効率化に大きく貢献している機能が、「フィルタ」と「部品管理」です。同一の製品であっても国内向けと海外向けでは機能が異なる部分はありますから、取説に記載する内容は少しずつ異なります。そうした場合、「フィルタ」で特定の機能を搭載している製品が抽出できれば、説明文章の変更を効率よくできるのです。

製品機能の多様化に伴い、取説のドキュメント構造も複雑化しています。ですから必要に応じて参照したい項目を効率よく検索できる機能は必須でした。「フィルタ」と「部品管理」は、今後さまざまな場面で活用できると考えています。

たとえば、複数の文書に同じ内容記事を掲載する場合にはその記事を「部品」として管理します。こうすると、複数の文書で使われている同じ内容の記事を一度に修正したり、翻訳したりすることも可能です。すでに作成した記事が部品化されていればそれを流用すればよいのですから、効率化やコスト削減にもつながると期待しています。

「情報資産」を蓄積してAIチャットボットにも対応、“その先”を見据えた機能が充実

最後に今後の展望を聞かせてください。KnowledgeSh@reをどのように活用していきたいとお考えでしょうか。

野口:2点あります。1つはさらなる内製化の強化を目指し、社内でKnowledgeSh@reの普及を進めること。もう1つはお客様相談センターなどで情報共有ツールとして利用できるようにすることです。

内製化の強化では、取説作成に携わる“裾野”を広げていきたいです。KnowledgeSh@reは一度使い方を覚えてしまえばあとは簡単に操作できます。作業の効率化で空いた時間を有効活用し、ドキュメントをブラッシュアップして、よりよい取説を提供していきたいです。

また、KnowledgeSh@reはクラウドサービスなので、お客様相談センターのスタッフとお客様がWeb上で取説を共有しながら会話ができれば、製品説明もスムーズでしょう。さらに、お客様対応で気付いた点はKnowledgeSh@reのコメント機能で編集担当者にすぐにフィードバックできるので、取説の継続的な改善にもつながります。

小方:KnowledgeSh@reを活用することで、さまざまな文章が「情報資産」として蓄積できるようになります。こうした情報を軸に、新たな情報伝達のあり方も模索していきたいですね。

たとえば、今後はAIチャットボットが製品説明の主流になるかもしれません。今は構想段階ですが、富士通グループが提供するAIソリューションと連携すれば、取説を自動で読み込み、その内容をAIで分析・整備・検索して回答するといったことも可能になるでしょう。そうした将来を見越して説明文章を「情報資産」として蓄積しておけば、AIチャットボットの回答原稿として活用できますよね。

富士通グループはさまざまな技術・ソリューションを提供しています。それらを積極的に活用し、どのようなアプローチでお客様に情報を届けていくのが最善なのかを探究し続けたいと考えています。その際にも富士通ラーニングメディアのきめ細かなサポートに期待しています。

―― ありがとうございます。 富士通ラーニングメディアもKnowledgeSh@reの機能をさらにブラッシュアップし、お客様に寄り添いながらビジネスを支援できるよう努めます。本日はありがとうございました。

CORPORATE PROFILE

i-PRO株式会社ロゴ

  • 会社名:i-PRO株式会社
  • URL:https://i-pro.com/corp/jp/
  • 所在地(日本)
    ・i-PRO 本社:〒108-6014 東京都港区港南二丁目15番1号 品川インターシティA棟14F
    ・i-PRO 福岡事業所:〒812-0053 福岡県福岡市東区箱崎七丁目9番66号 i-PROビルディング
    ・i-PRO 福岡工場:〒838-0824 福岡県朝倉郡筑前町原地蔵2194-6
  • 事業内容:
    ・セキュリティ・医療・産業分野向け機器・モジュールの開発、製造、販売
    ・システムインテグレーション、施工、保守、メンテナンス及びこれらに関するサービスを含む各種ソリューションの提供

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