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紙媒体の電子化を成功させる方法とは?メリット・デメリットも徹底解説

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2022/09/27

あなたの職場では、紙の書類の電子化に取り組んでいますか?

あるメーカーの経理部では、テレワーク導入に伴い、テレワーク先での業務のためにシステム環境を整備するとともに、紙の書類の電子化に取り組み始めたそうです。

このように、テレワーク導入などをきっかけに、これまでなかなか推進できなかった紙媒体の電子化に取り組もうとしている企業の皆さんに向けて、紙媒体の電子化について詳しくご紹介します。

紙媒体の電子化とは何か、デジタル化とどう違うのかといったことや、メリットやデメリット、成功する方法やポイントについて徹底解説します。ぜひご覧ください。

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紙媒体の電子化とは

まずは、紙媒体の電子化とはどのようなことかを見ていきましょう。
紙媒体とは何を指すのか、電子化はデジタル化とどう違うのか、などについてご説明します。

概要

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紙媒体の電子化とは、紙の資料や文書をPDFファイルなどに変換し、パソコンなどで扱えるファイルにすることです。

PDFファイルは「Portable Document Format」の略で、どんなOSやアプリケーションを採用している端末でもデータを保存・閲覧できる、国際標準化されたファイル形式です。紙に印刷された状態の内容を見たままの姿で保存し、パソコンなどの端末で閲覧することができます。

紙をPDFファイルへ変換する方法は、主に2つあります。
もし紙がもともとWordやExcelのアプリケーションで作成されたものであれば、パソコン上で「名前を付けて保存」を選びPDFファイル形式にて保存することで変換できます。
手書きの文書など、パソコンで作成されたファイルではないものであれば、スキャナーや複合機、プリンターなどで読み取り、PDFファイル形式に変換します。

PDFファイル形式にすれば、WordやExcelといったアプリケーションが入っていない端末でも、レイアウトが崩れずに紙と同じ姿で閲覧できますし、顧客の署名・捺印がある契約書や請求書などの書類や、手書きの稟議書や図面なども劣化せず保存できます。

デジタル化との違い

電子化と似た言葉にデジタル化がありますが、その違いについてご説明します。

電子化とは前述したように、紙媒体を端末で閲覧できるデータに変換することです。いわば、紙媒体を変換することで紙を削減する「ペーパーレス化」です。

デジタル化とは、アナログ形式の情報をデジタル形式に変換することを指します。アナログ形式とは、例えば水銀式体温計やアナログ時計のように、情報を連続的に変化する方法で表示することです。デジタル形式とは、例えばデジタル体温計やデジタル時計のように、情報を段階的な区切りのある方法で表示することです。「連続的な情報」を「段階的な区切りのある情報」に置き換えることがデジタル化です。

デジタル形式ではない紙を端末で閲覧できるようデジタル化することが電子化です。つまり、デジタル化がより大きな概念であり、電子化はその中に含まれるもの、といえます。

紙媒体は電子化が必要

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現在、まだまだ紙媒体がたくさんある職場は多いのではないでしょうか。

今はパソコンが当たり前のように資料作成に使用されていますが、平成に入ってからもしばらくは商取引において手書きの書類が主流であり、令和になった現在でも残っています。そういった書類の保管や、WordやExcelなどで作成した書類であっても顧客の捺印があるため紙で保管するなどの状況があります。

しかし、紙はいずれ劣化していきますし、保管のための手間やスペースなどのコストがかかり続けます。紙の状態では検索にも時間がかかりますし、検索に時間がかかるということは紛失していても気づきにくい恐れがあります。紙媒体は、今後はできる限り電子化していく方が望ましいでしょう。

紙媒体の電子化がもたらすメリット

紙媒体の電子化は、次のようなメリットをもたらしてくれます。

  • コスト削減
  • 検索速度向上
  • 業務効率化
  • 保管スペース削減
  • 重要情報の紛失防止

どのようなメリットなのか、具体的にご説明します。

【メリット1】コスト削減

紙媒体を電子化し、紙による情報の保存をやめることは、コスト削減になります。

例えば、紙の業務マニュアルを使用している職場をイメージしてみましょう。書類をパソコンで作成した後、必要な部数を印刷する際、印刷する複合機のリース費用、インク・トナー費用、用紙費用がかかります。マニュアルのボリュームが多く、外注による印刷を行っている場合には、その費用もあります。マニュアルのファイリングに係る費用や、廃棄の場合はシュレッダー費用も必要となります。

業務マニュアルを電子化すれば、これらのコストを削減することができます。

【メリット2】検索速度向上

紙媒体を電子化して、手元のパソコンから必要な情報を探せるようになれば、検索速度が向上します。

例えば、プロジェクトの資料を紙で保管している職場で、次のプロジェクトに取り掛かるため、過去のプロジェクトの情報を見る必要が発生したとします。きちんとナンバーをつけて目次もつけてファイリングがなされていれば、書棚からサッと取り出すだけですが、何冊もファイルがあり、どのファイルに見たい書類がファイリングされているかわからなかったり、同じプロジェクトで何箱も外部倉庫に保存されており全ての箱を取り寄せて探す必要があったりすると、見たい情報を探すのに数日かかるような状況になってしまいます。

プロジェクトの資料を電子化し、PDFファイル名やフォルダ名をわかりやすいものにしておけば、すぐに探し出すことができます。もしPDFファイル名や日付だけでは探し出せなかったとしても、キーワード検索をすれば該当のファイルを選び出すことができ、紙媒体よりも検索の速度が早くなります。

【メリット3】業務効率化

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紙媒体を電子化することで、情報の共有が早くなり、業務効率化につながっていきます。

例えば稟議書や報告書など、担当者が作成して上司や関係部署に回付する資料について考えてみます。
紙で回付するとなると、書類を作成して印刷したあと上司や関係部署へ持参する手間や、相手が出張やテレワークだと決裁が進まないことによる待ち時間があり、業務進行のスピードが落ちます。

稟議書や報告書を電子化すれば、関係者が全員テレワークを行っていたとしても手間なく回付することができ、スピーディに業務を進行させることができます。

【メリット4】保管スペース削減

紙媒体を電子化すれば、紙の保管スペースの削減になります。

書類は、企業の活動が長くなればなるほど増えていきます。オフィスが書類でいっぱいになり会議室や休憩スペースを浸食してしまったり、オフィスにおさまらない書類を外部の倉庫に保管しなければならなかったりします。オフィス外の倉庫に紙を保管する場合は保管費用がかかり、保管中に閲覧する場合書類を取り寄せる費用も発生します。

電子化すれば、データのストレージ(保存場所)を増やすだけの対応となり、物理的に場所を大きくとることがなくなります。オフィスや外部倉庫の賃料削減やオフィススペースの有効活用が実現できます。

【メリット5】重要情報の紛失防止

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紙媒体を電子化することで、顧客の個人情報や社外秘情報などの紛失防止になります。

例えば、顧客の契約書や個人情報が記載された申込書、社外秘のプロジェクト情報などを紙でやりとりしていると、担当者が移動中に紛失するリスクがあります。きちんと保管しているつもりでも、長期間保管している間に紛失したのか10ページのうち2ページだけ見つからない、といったケースもあります。

紙は劣化するので、バックアップをとる意味でも電子化していく必要があります。

紙媒体を電子化するときに注意すべきデメリット

紙媒体の電子化に取り組む上で、注意すべきデメリットがあります。
どんな注意点なのか、またどう対応すればよいのかをご紹介しますので、電子化に取り組む前にぜひご一読ください。

【デメリット1】電子化完了までの時間を要する

紙媒体の電子化が全て完了するまでに時間がかかる場合があります。

書類の量にもよりますが、例えば1枚の書類を電子化するのに、以下の作業が必要となります。

  • スキャナーや複合機で書類を読み取る
  • パソコン上でPDFファイルの名前をわかりやすい名前に変更する
  • 保存場所に移し、整理していく

業務に支障をきたさないよう、計画的に取り組むとよいでしょう。電子化する書類の優先順位を決めた上で、全体量から半年程度など期間を算出し、その資料を使う時期や業務繁忙期を避けて1日1時間ずつ作業するなど、無理のない計画を立てるのがおすすめです。

【デメリット2】ファイル整理が大変

事前にファイル名のルールを決めるなど準備をしないと、電子化したPDFファイルを端末上で整理するのが大変になる場合があります。

どの単位で電子化するのか、例えば10ページの書類を1つのPDFファイルにするか1ページずつに分けるのか、といった方針を決めないと、作業する人によってバラつきが出ます。この状態のままスキャン作業を続けていくと、どんどんPDFファイルが増えて、後から整理するのが大変になります。

このような事態を防ぐためには、作業前の準備が必要です。電子化作業の前に、どの単位で1つのPDFファイルにするのか、ファイル名のルールはどうするのかを決めて担当者間で周知しましょう。また、保存場所を予めデザインし、フォルダを階層に分けてから作業を開始するとよいでしょう。

【デメリット3】新たなセキュリティ対策が必要

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紙媒体を電子化することで、紙に対するセキュリティ対策は不要になりますが、データに対するセキュリティ対策が必要になります。

保管場所に対するウィルス対策や、データのバックアップなど、新たなセキュリティ対策を講じる必要があります。紙の紛失による情報漏洩はなくなりますが、USBメモリやメールなどによる流出の可能性はありますから、データ持ち出しのルールも策定しなくてはいけません。

また、データ量が増大するので、追加のストレージ対策が必要です。例えば、A4の紙1枚をスキャンすると、文字数にもよりますが約500KBのボリュームになります。

作業前の準備として、保管場所のセキュリティ対策や、ストレージの追加なども行いましょう。

【デメリット4】人によっては適さない

紙媒体ではなく端末で書類を閲覧することが、人によっては適さない場合があります。

書類を閲覧するときは、パソコンやタブレットなどの端末で閲覧することになります。紙であれば、複数の書類をテーブルに並べて一覧することもできますが、そういったことは端末では難しくなりますから、全体を一目でつかみたい、一覧性を重視したい人にはやりにくい場合があります。

また、紙なら内容が頭に入るけれども、端末の画面での閲覧は頭に入りにくい人もいるかもしれません。

これらの場合のために、PDFファイルを必要に応じて一時的に印刷してよいとするなど、柔軟な運営にしておくとよいでしょう。

紙媒体の電子化を成功させる方法

ここからは、紙媒体の電子化を成功させる方法についてご紹介します。
成功させるためには、自社に合う電子化の方法を選び、おさえるべきポイントを守ることが重要です。
まずは、電子化の方法を見ていきましょう。

  • 自社の複合機やスキャナーでのスキャン
  • スキャンサービス利用
  • アウトソーシング
  • 写真撮影

この4つの方法について、ご紹介します。

自社の複合機やスキャナーでのスキャン

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1つ目の方法は、自社の複合機やスキャナーでのスキャンです。

オフィスで使用している複合機やスキャン機能のあるプリンター、スキャナーなどで紙を読み込んで、PDFファイル化する方法です。

使い慣れた機器でスキャンを行えますし、読み込んだらすぐ手元のパソコンでPDFファイル名の変更や保存ができるので安心・確実です。

ただし、膨大な量の紙がある場合は電子化に時間を要しますので、長期間じっくりと取り組むことになります。

スキャンサービス利用

2つ目の方法は、スキャンサービスを展開している企業のサービスを利用することです。

これは、店頭にある機器を借りて、スキャンを行うセルフスキャンサービスです。オフィスにスキャンできる機器がない場合に利用するとよいでしょう。

アウトソーシングサービスと比べると、外部の企業に書類を預けるわけではないため、セキュリティ面で安心です。また、分厚い本のスキャンなど、操作で迷うときは店頭スタッフがやり方を教えてくれるのもメリットです。

ただ、紙を持ち込んでスキャンを行うため、大量の紙を電子化する場合は何度も行ったり来たりする必要があり、時間がかかります。自社でスキャンする場合と同様に長期間かけてじっくりと取り組む必要があるでしょう。

アウトソーシング

3つ目の方法は、アウトソーシングです。

紙媒体の電子化を外部企業に委託する方法です。例えば、分厚い本や折りたたまれた書類、ホチキス止めの書類、自社のスキャナーでは対応できないサイズの書類など、スキャンしにくい状態の書類であっても、プロが丁寧に電子化してくれます。

アウトソーシングのメリットは、自社の社員の手間をかけずに、短期間で電子化が完了することです。また、スキャン作業だけでなく、その後の紙書類やデータの管理まで行ってくれる外部企業もありますから、一気に業務効率化を進めることも可能です。

ただし、費用はかかりますし、書類やデータを扱ってもらうということはセキュリティ面での心配がありますので、よくサービス内容を見極める必要があります。オフィスにスキャン機器がない場合であれば、スキャン機器導入費用とアウトソーシング費用を見積もって比較するとよいでしょう。

写真撮影

4つ目の方法は、写真撮影です。

スマホやデジカメなどで書類を撮影し、画像として保存する方法です。

いくつかの書類をまとめて1枚の画像で保存したい場合や、スキャン機器に収まらない大きなサイズや少量だけのスキャンをしたい場合には、手軽でスピーディです。

ただ、画像はPDFファイルと違って1枚あたりのデータ量が重くなりますので、カメラの設定で画像サイズを調整したり、対象書類を絞り込んだりするなどの工夫が必要です。

紙媒体の電子化でしっかりおさえるべきポイント

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次に、紙媒体の電子化を成功させるために、しっかりおさえるべきポイントをご紹介します。

  • 優先順位を決める
  • 保管形式を決める
  • 電子化のマニュアル作成
  • ソフトやサービス導入

これらの4つのポイントがあります。それぞれについて具体的にご説明します。

1.優先順位を決める

1つ目のポイントは、電子化する紙媒体の優先順位を決めることです。

紙をスキャンして読み込んでPDFファイルの名前を整える作業は、時間がかかります。ですから、電子化したい書類で優先順位を決めてから取り組むのがおすすめです。

優先順位を決めないで電子化に取り組んでしまうと、すぐPDFファイルにした方がよい書類が後回しになったり、廃棄できる書類を先にPDFファイルにしてしまったり、といったムダが発生します。

電子化の対象範囲を決め、その中で優先順位を決めてから、いつ頃までにどこまでを完了させるといった計画を立てましょう。

2.保管形式を決める

2つ目のポイントは、保管形式を決め、保管場所を用意することです。

紙媒体の電子化で新たに追加されるPDFファイルや画像ファイルのほか、既存のWordやExcelのファイルや独自の業務システムから排出するCSVファイルなど、業務で取り扱うファイルがどの形式なのか、ファイル名はどんなルールで付けるのか、といったことを整理しましょう。

そして、電子化したらどこに保管するのかを決めて、保管場所のフォルダ分けをします。これらの準備を行った上で電子化の作業に取り組むことがポイントです。

3.電子化のマニュアル作成

3つ目のポイントは、紙媒体の電子化についてマニュアルを作成することです。

過去の紙の書類を一通り電子化すると、今後発生する書類についてはどう処理していくとよいかが見えてきます。例えば、保存期間を年単位で定めている場合は、年ごとにフォルダを分ければそのままPDFファイルを破棄することができますし、一度スキャンした書類であっても、念のため一定期間は書類とPDFファイルを並存させておく方が使い勝手がよいなど、より円滑に効率的に業務を進めるための取り扱い方法が明らかになる場合があります。

そのため、具体的な電子化方法や保管形式、保管場所に加えて、処理方法のルールをまとめたマニュアルを作成しておくことがポイントです。

4.ソフトやサービス導入

4つ目のポイントは、ソフトやサービスの導入です。
便利なツールを使えば、データ化した資料の保管・管理が楽になり、これまで以上にデータを活用することも可能になります。

現在は、ICT技術の進化により、さまざまなサービスがあります。
国税庁では、仕訳帳や売上台帳などの税務書類の電子保存方法について、電子帳簿保存法で定めていますが、こういった税務に係る帳簿や、顧客との契約書に係る電子契約書、スキャン書類などを一元管理できる電子帳票管理ソフトウェアのサービスもあります。

また、マニュアル作成ツールを利用し、業務手順とそれに係る関連資料をツールに集約することで、業務マニュアルと過去の事例・データを一元管理したり、e-ラーニングのように社員研修に活用したりする方法もあります。

紙媒体の電子化をきっかけとして、自社の電子ファイル管理体制を見直して新たな体制を構築すると、業務効率化や健全経営につながります。

まとめ

この記事では、紙媒体の電子化について、メリットやデメリット、電子化を成功させる方法とポイントについてご紹介しました。

電子化のメリットは紙と比べるとコスト削減や保管スペース削減につながること、検索や社員間の共有がしやすく業務効率化につながること、重要情報の紛失が防止できることなどがあります。

デメリットとしては、電子化に時間がかかることやファイル整理が大変になること、セキュリティやストレージ対策が必要なこと、人によっては電子化を好まないことがあります。

これらのデメリットを踏まえ、電子化を成功させる方法とポイントをご紹介しました。電子化の方法は、自社で行う場合とアウトソーシングする場合があります。そして、一度電子化すると今後も電子化していくことになりますから、電子化の方法についてマニュアルを作成することや、新たなソフトやサービスを導入することも考えるとよいでしょう。

政府もペーパーレス化を推奨しており、社会全体としてペーパーレス化の方向にあります。顧客や取引先に歓迎される可能性もありますから、自社に合う紙媒体電子化のやり方を検討してみてください。

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