「で」と「より」の適切な使いかた
今回のテーマは「で」と「より」の適切な使いかたです
格助詞「で」と「より」には、たくさんの意味があります。
注意して使用しないと、読者に本当の意味が伝わりません。
- 七夕パーティのご案内をもらったんだけど、なんだか読みにくい……。
7月7日 夜7時より なかよし公園で 七夕パーティをします。
昨年よりも大きな笹を準備しました!
みんなで 折紙で 短冊を作りましょう。
笹に短冊を飾ったあとは、
公園より お食事処に移動して 七夕御膳で歓談します。
雨で中止の場合は、電話でお知らせします。
- 「で」がくりかえし出てきてるね。
- 本当だ!
「で」がいっぱい……。
- 「で」にはいろんな意味があるから、あいまいな使いかたをすると、読者に正しい意味が伝わらなくなってしまうんだ。
誤解なく伝わる表現で言い換えると、わかりやすくなるよ。
たとえば、「~のため(原因)」、「~を使って(原材料)」、「~において(場所)」などで言い換えられるよ。
- 「より」もくりかえされているね。
- よく気がついたね。「より」にも複数の意味があるよ。
比較を表す場合は「より」で良いけど、場所や時間の始点を表す場合は「から」と言い換えた方がわかりやすいね。
- なるほど! そうしたら……
7月7日 夜7時から なかよし公園において 七夕パーティをします。
昨年よりも大きな笹を準備しました!
みんなで 折紙を使って 短冊を作りましょう。
笹に短冊を飾ったあとは、
公園から お食事処に移動して 七夕御膳を食べながら歓談します。
雨のため中止の場合は、電話でお知らせします。
これでどうかな?
- うん。これで誤解なく伝わる文章になったね。
言い換えられないものもあるけど、もっとほかにわかりやすい表現がないかな、って考えながら書くと良いよ。
- 日本語って奥が深い!
ありがとう、ミケさん。
予告
次回は、「文語調の表現を避ける」についてお伝えします。