連載コラム「わかりやすく書く」

範囲・基準点

今回のテーマは「範囲・基準点」です

範囲や基準点を示す表現には、いろいろな種類があります。
基準点を含むか含まないかなど、意味を理解して使い分ける必要があります。
どんなポイントがあるか、見てみましょう。

トラ
ミケさん!
今度の休みに遊園地に行かない?
ミケ
いいね!
ジェットコースターに乗りたいね。
身長制限ってあるのかな?
トラ
遊園地のパンフレットがあるから、調べてみるね。
トラ
「身長120センチ未満は乗れません。」って書いてある…。
ってことは、ボクはちょうど120センチだから乗れないんだ…。
ミケ
大丈夫だよ。
「120センチ以下」って書いてあったら乗れないけど、
「120センチ未満」だったら乗れるんだよ。
トラ
えっ!そうなの?
似たような表現なのに、意味が違うんだね。
ミケ
範囲や基準点を示す表現は、用語によって意味が違うから注意が必要だよ。
その他の範囲や基準点を示す用語の使い分けについては、
こんなふうになっているよ。
用語 使い分けのポイント
以上、以下 基準点を含む。 120センチ以下は乗れない。
(120センチの人は乗れない。)
超える、未満 基準点を含まない。 120センチ未満は乗れない
(120センチの人は乗れる)
以前、以後、以降 基準点を含む。 午後5時以降は使えない。
(午後5時は使えない。)
前、後 基準点を含まない。 締切日の前3日までに連絡する。
(締切日は含まない。)
以内 基準点を含む。 10日以内に返却する。
(10日目も含む。)
トラ
まとめてくれてありがとう!
とっても参考になったよ。
ありがとう、ミケさん。

予告

次回は「語句の併記」についてお伝えします。