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IT資産管理の効率化を徹底解説!必要な理由・課題・メリットもあわせて紹介

IT資産管理の効率化を徹底解説!必要な理由・課題・メリットもあわせて紹介

2023/01/20

IT資産とは、企業が保有するパソコンなどの機器のことであり、パソコンやサーバ、周辺機器などのハードウェアや、OSやアプリケーションなどのソフトウェアを指します。

IT資産管理の目的は、財務計上するための在庫把握だけでなく、セキュリティの強化やライセンス使用におけるコンプライアンスの徹底、ITコストの適正化などがありますが、目的も情報技術の進化に伴って複雑化しています。さらにテレワークの普及による機器の増加などもあり、もはや管理の効率化を避けては通れない状況になりつつあります。

IT資産管理の効率化が必要となってきた背景や効率化がなかなか進まない要因、効率化の方法、効率化すると得られるメリットについて、わかりやすく解説します。

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IT資産管理の効率化が必要となった背景

IT資産管理の目的が多様化し、固定資産の資産計上や減価償却の処理の把握のために自社の管理台帳で管理する、というシンプルな管理手法だけでは目的を達成できなくなりつつあります。

その背景には、業務にITが欠かせなくなったことや、IT資産の管理対象品目の増加・多様化が挙げられます。どのような背景なのか、ご説明します。

業務にITが不可欠

2000年のIT革命以降、社会のデジタル化が進み、業務においてもITが欠かせなくなったことが背景にあります。

従業員間で共有していたパソコンが一人一台に普及し、仕事の進め方が変わりました。誰もがパソコンからデータにアクセスできるようになったことで、顧客の個人情報の保護や企業の情報漏洩防止の視点が加わり、記憶媒体などによる情報持ち出しを制限する内部統制の強化が必要となりました。

また、ソフトウェアメーカーによるライセンス監査も行われるようになり、不正なコピー利用などの違法行為が指摘されると多額の賠償金を支払うこととなるため、パソコンなどの機器だけでなくソフトの使用状況の管理も求められるようになりました。

さらに、ウィルスなどのマルウェア(悪意あるソフト)による、ネットワークへのサイバー攻撃対策も必要です。

ITの進化による恩恵を受けると同時に、IT周りの管理を徹底する必要性が出てきました。

管理対象品目の増加・多様化

業務のIT化に伴い、企業が保有するIT資産の数や種類が増加している背景があります。

スマートフォンやタブレットなどのスマートデバイスが進化し、営業や工場の現場でも扱えるようになりました。また、コロナ禍や働き方改革の推進によりテレワークが普及しつつあり、在宅勤務用の機器が一気に増加した企業もあります。ペーパーレス化を推進し、サーバや端末、複合機やスキャナなど機器の種類が増えている企業もあります。

使用する機器が増えれば、ケーブルなどの備品も増えますし、ウィルス対策ソフトなどの導入も増え、ライセンス管理作業も発生します。

IT資産管理の効率化を妨げる要因

IT資産管理の効率化を妨げる要因

そろそろIT資産の管理を効率化した方がよさそうだと感じていても、実際にはなかなか着手できない状況があります。例えば、あなたの会社では次のような状況はありませんか。

  • 端末が多い
  • 部署ごとに管理している
  • 人手不足で効率化まで手が回らない

IT資産管理の効率化を妨げる、それぞれの要因について見てみましょう。

端末が多い

IT資産管理の効率化を妨げる要因

とにかく端末や周辺機器が多くてきちんとした管理が行き届かない、機器の数の要因です。例えばこんな状況になっていませんか?

  • 業務用機械やパソコン、サーバなど大型のものは管理しているけれども、ソフトウェアまで管理しきれていない
  • 老朽化が進んだ端末の入れ替えを少しずつしているけれども、台数で把握しており個別には把握していない
  • 事業の急成長に伴い、人員を増やし、同時に機器も増やしているが、ソフトウェアのライセンス管理が追いついていない

事業の急成長や業績拡大によって、機器を増やしたり入れ替えたりすることは歓迎すべきことですが、管理が追いついていないと、ムダな機器やライセンスのコストを支払わなくてはならない事態になりかねません。

部署ごとに管理している

IT資産を部署ごとに管理しており、全社的な管理ができていない、いわば体制の要因です。

  • 機器の購入やセキュリティ対策を部署ごとに行っており、本来まとめて行える作業なのに部署それぞれの人手で行っている
  • ある部署ではきっちり管理できているのにある部署ではおおざっぱになっている

部署ごとに、状況をよく知っている担当者が管理をした方がよいという意見もあります。しかし、管理方法を統一し、きちんと運用方法を共有していないと、例えば遊休端末にウィルス対策ソフトの適用をし忘れるなど管理にムラが出てしまい、情報漏洩やサイバー攻撃を受けることにつながってしまうこともあります。

人手不足で効率化まで手が回らない

人手不足で本業が精いっぱいであり、内部的な管理の効率化まで手が回らない、人手の要因です。

  • ソフトウェアの更新を手作業で行っている
  • セキュリティ対策を見直し、自社の規模に合うウィルス対策ソフトを導入した方がよいと思われるが、見直す時間がない

IT資産管理と一言でいっても、一つの機器を導入するだけでも「購入、設定、使用中のメンテナンス、ソフトウェアのライセンス更新、廃棄」などの手間がかかります。人手が足りないのは苦しいところですが、管理方法を効率化していかないと、機器を導入し続ける限り手が回らない状況が続いてしまいます。

IT資産管理の効率化方法

IT資産管理の効率化方法

IT資産の管理は、管理ツールを導入し全社で一律的な管理を行うのが最も効率的な方法です。

思うような管理体制を整備できていなかったり、人手が足りなかったりするときにこそ、効率化に取り組むと大きなメリットを得ることができます。

そして、ツールの導入だけでなく、きちんとした管理体制を継続していくためには、運用方法をマニュアル化することが大切です。

どのようなツールがあるのか、またどんなマニュアルを作ればよいのか、ご説明します。

ツール導入

第一に、IT資産管理のツールを導入し、社内のIT資産を一元管理します。

管理ツールは、そのツールを使用する場所により、クラウド型とオンプレミス型の2種類に分かれます。クラウド型は、ツール提供会社のサーバにアクセスしてツールを使用するものであり、オンプレミス型は自社のサーバでツールを使用します。

さまざまな管理ツールがありますが、一般的な機能としては、機器やソフトの資産情報の管理、ライセンスの期日管理、操作ログの取得、セキュリティパッチ適用の管理などがあります。

マルウェア対策に強いもの、インターフェースやレポートがわかりやすいものなど、それぞれに特徴があります。これらの特徴の中で、自社が強化したいポイントに合うものや利用人数によって選ぶといいでしょう。無料トライアルや料金シミュレーションを利用し、どれだけコストがかかるか、従業員にとって使い勝手がよいかをよく見極めましょう。

運用マニュアル作成

第二に、運用マニュアルを作成します。

管理ツールを導入するだけでは、その後管理ツールの担当者が入れ替わっていくにつれて、機能の使い方のブレなど、運営が安定しない可能性があります。ツールを最大限に活用し、IT資産を効率的に管理し続けていくためには、ツールの使い方やルールなど、運用方法を導入する際に定めておくのがコツです。

ツールの導入時にまず、ツールの使い方を担当者が理解し、どこまでの機能を使うか、どう使うかなどを決めます。そして、ツールの使い方を含めた自社の運用マニュアルを作り、それに沿って管理業務を運用すると、統一した管理を行うことができます。運用方法を変更する際は、マニュアルも更新し、マニュアルで管理業務の共有や引継ぎを行うと確実です。

IT資産管理で効率化を図るメリット

IT資産管理で効率化を図るメリット

IT資産管理を効率化すると、次のようなメリットがあります。

  • 資産の一元管理
  • 管理者の負担軽減
  • セキュリティ対策強化
  • コストの最適化

効率化に取り組む最初のうちは、新しい管理ツールの導入や運用ルールの策定などで慣れないこともあるかもしれませんが、軌道に乗ると以下のようなメリットを実感できます。どんなメリットか見てみましょう。

資産の一元管理

IT資産をすべてツールに登録することで、管理情報を一元管理することが可能になります。

同じ作業はまとめて行う方が正確で効率的になりますので、部署ごとにIT資産管理担当者を置くよりも、担当者を一部署に集約し、ツールで一元管理する方が効率的です。

また、機器情報をレポートなどで一覧化できると、まとめて購入して機器導入コストを下げるなどの検討材料にもなりますから、単なる「IT資産の管理台帳」から「システム予算検討データ」へと活用の場を広げることができます。

管理者の負担削減

IT資産の管理者の負担削減になります。

これまで手作業で行っていた、対象機器の情報入力やセキュリティパッチの適用を自動化できます。また、ライセンス更新の期日にアラートを表示させることで、期日管理漏れを防ぐことが可能になります。

ソフトウェアのインストールも、端末への配布を一括して行うことができ、稼働していない端末のチェックも手元のツールからすぐできますので、管理者の負担軽減だけでなくスピードアップにもつながります。

セキュリティ対策強化

セキュリティ対策強化

IT資産管理ツールを導入することで、セキュリティ対策の強化を図ることができます。

新しいマルウェアなどの脅威が高まったとき、その脅威に対応したセキュリティパッチを全機器にスピーディに漏れなく適用することができます。また、従業員の操作ログを取得しており、どんな操作がなされたか見えることを社内に伝達することで、不正アクセスや情報流出を行うとユーザーを特定できることを示し、セキュリティポリシーを周知徹底する効果もあります。

コストの最適化

IT資産管理ツールはコストもかかりますが、それ以上にシステムに係るコストの最適化を図ることができます。

ツールで一元管理できると、IT資産に対する予算をつかみやすくなります。老朽化に伴う買い替えを、財務の余裕があるときに計画的に行うこともでき、経営の見通しが立ちます。

また、部署間で同じ機器を一時的に融通し合うなど、IT資産をフル活用することや、稼働していない機器や、導入したけれども使っていない遊休ライセンスを洗い出すことができるようになります。

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まとめ

この記事では、IT資産管理の効率化について解説しました。

2000年以降のITの進化により、企業のIT資産が多様化してきました。ただ、多様化したIT資産の管理を効率化したくとも、端末の増加や管理体制上の課題、人手不足などによりなかなか着手できない企業も多くあります。

近年はIT資産管理ツールも数多く提供されていますから、こういったツールを導入し、効率化に取り組んでみましょう。ツールの導入とともに社内の運用ルールもしっかりとマニュアル化すると、効率的な運用を継続していくことができます。

ツールを導入するにはコストがかかりますが、IT資産を一元管理でき、管理者の負担軽減やセキュリティ対策強化、IT資産コストの最適化などのメリットを得ることができます。トライアルやシミュレーションを活用し、自社に合うツールを検討してみてください。

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