当社は地域ソフト法に基づき、平成2年に設立されました。地域社会の情報化と産業発展に貢献すべく、人材育成をはじめ、ソフトウェア開発の受注・情報提供、実践指導ブース賃貸※1といったIT関連事業を展開しています。
サテライト講習会導入の背景をお聞かせください。
私はリーマンショック直後に石川ITに来ました。当時と比較すると現在は人材育成をはじめとするサービスもお客様に継続利用いただいております。
IT研修に関しては、ここ数年のニーズ変化にともない、従来提供していたJava言語やウェブアプリケーション開発といった集合研修は減少傾向でした。集客が少ないとグループ演習などが出来ず、中止にせざるを得ないケースも出てきます。せっかくお申込いただいたにも関わらずお断りをすることは心苦しい、何とか開催できないかと悩んでいた頃に富士通ラーニングメディアからサテライト講習会の提案があり、導入するに至っています。
導入されたことでお客様に変化はありましたか。
導入前は東京まで最新技術を学びに出張するお客様も多かったです。現在は北陸新幹線が開通しましたが、数日間の研修となると交通費に加え、宿泊費の面でも負担が大きいです。
お客様の声としては、やはり金沢でも東京と同様に最新技術を学びたいという要望がありました。また、例えば女性エンジニアを多く採用されているお客様からは、学ばせたくても育児や家事をされている方も中にはおり、出張は難しいといった声も聞きます。
時間の観点からもサテライト講習会は良いと思います。今では定員オーバーとなることもあります。
本日もLAN/WANのサテライト講習会が開催されていますね。
はい。実は昨年の新人研修受講者がまた石川ITに学びに来てくれています。現場でのOJTの合間にこうしてサテライト講習会を活用いただいております。
注目を浴びている最新技術やテーマはありますか。
ビッグデータ、クラウド、業務、資格に対する関心度合いは高いです。それらに加え、最近ではセキュリティ、IoTがキーワードとして出てきています。
IoTに関しては活用事例に対するニーズが高いです。金沢では印刷、医療、工作機械、繊維といったさまざまな業種のお客様がおり、業種毎の具体的な事例が学べるようになると教育受講にもつながってくると思います。
セキュリティは、特にサイバー攻撃に対する教育ニーズが高まっており、県庁からもリクエストを受けております。集客も大幅に増加しています。とはいえ、東京や大阪とはサイバー攻撃のようなトレンドがニーズとして現れるまでは時間差、温度差はあると思います。今後は現場の教育に加え、経営向け啓蒙セミナーもより一層重要になってくると思います。
経営層向け、ということでマネジメント関連の研修もメニューにありますね。
十数年提供を続けており、地場にも根付きつつある研修です。将来の経営層を育てていくためにどのような知識スキルといった要素が求められるのか、ヒアリングしながらカリキュラムを決めています。
最近はイノベーション人材の発掘と育成に対する強い想いをお持ちのお客様も多く、異業種交流の場としてもご利用いただいております。議論が途切れることのないよう、備品類にも工夫をしています。サテライト講習会での技術習得とマネジメント関連の集合研修と状況に応じてお客様に活用いただければと思います。