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【いま求められる人材】なぜ要件を定義する必要があるのですか?しないとどうなりますか?~要件定義未経験者の研修体験ルポ~

[2018年2月22日]

みなさんこんにちは。富士通ラーニングメディアの講師部門で主にシステム運用管理分野を担当しているタナカです。

今回は、"要件定義の「超」入門"コースが新しく開講されるということで、要件定義未経験者の私が講習会に潜入してレポートします!

現在の部署に異動する前は、開発現場と運用現場の業務を担当していましたが、要件定義は未経験です。
システム開発や運用の現場では様々な問題が発生します、原因を分析すると要件定義にたどり着く、ということが多々ありました。要件定義が大事だということは分かっていましたが、具体的に何をどう定義するのか漠然としていて、また、お客様から挙がってくる要望は膨大なので全ての要件を実現するなんて、そんな膨大なお金がかかりそうなことって本当に実現できるの?などなど・・・、積年の疑問を解消しようと今回潜入してきました。

はたして、本当に「超」入門なのか、要件定義未経験の私がしっかり見極めてまいります。

 

<入室!いつものテキスト以外に一般書籍が!>

研修は9時半スタート。

デスクの上には"テキスト"のほかに、あっ、IPA(※)の書籍「ユーザのための要件定義ガイド」もある! なんだか得した気分です(笑)

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※IPA(独立行政法人 情報処理推進機構):利用者視点に立った複雑、膨大化する情報社会システムの安全性・信頼性の確保を理念としてさまざまな活動に取り組んでいる団体

今回の研修は海老原講師。
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海老原講師は長年プロジェクトマネジメント分野、特に上流(要件定義)を中心としたコースの開発・講義を担当している方。にこやかに、かつ快活な説明でどんどん引き込まれます。

研修は、要件定義未経験者向けの初歩的な説明から始まりました。
講師は、家を建てることに例えながら、要件定義の目的を分かりやすく説明しています。
 
本コースの受講対象者は「要件定義未経験、または携わって間もない方。要件定義の基本的な事柄を知りたい方」です。今回の受講者は、様々な業種や年齢の方々で、システムプロジェクト経験は、未経験から3年程度の方が多数でした。

そして、いよいよ本題スタートです。


<いよいよ本題スタート!初めて会うのに白熱する会話!>

あれっ? ページを進めると、受講者に対するいくつもの問いかけが・・・
例えば・・・
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なんて初歩的な疑問!
しかし、いざ説明しようとすると言葉が出てこない(汗)

講師は数問をピックアップし、「グループのみなさんで意見を出し、ホワイトボードに書き出してください」と説明しています。

おお、さっそく討議が始まりました!受講者のみなさんは熱心にグループ内で意見を交換しています。発注側(ユーザ側)の立場の方や開発者側の方もいらっしゃったので、様々な視点の意見が出ていました。
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講師も状況を見て、グループに刺激を与えるような言葉をかけたり、ヒントを与えたり。みなさん熱心にご自身の意見を話したり、周りの意見を聞いたりして討議しています。
 
討議した後、グループ毎に見解を発表し、クラス全体で様々な視点を共有します。
あるグループから出た意見は、

要件を定義しないと、

  • ゴールを見失って仕上がりがあいまいになる。
  • やるべきことがわからなくなる。
  • 手戻りが発生して納期が遅れる。

「開発者と顧客の認識のすり合わせ」を通じて、要望からやるべきことを明確にするから要件定義は重要である。

みなさん熱心に聞き入っています。

発表が終わると、テキストやIPAの書籍を用いながら講師が解説していきます。

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今回の疑問に対する解説のポイントは

要件を定義しないと、以下の問題が発生することが考えられます。

  • 低品質、予算オーバー、スケジュール遅延などを引き起こす(スケジュール遅延理由の50%以上は要件定義に起因した調査結果あり)
  • 仕様変更が多発する(あいまいさを残して設計工程にはいる)
  • 最終的にビジネス目的を達成できなくなる(目的を理解せずにプロジェクトを進めることとなる)

発表内容と概ね一致していたので少しホッとしました。そして解説の中で根拠となる調査結果や講師の体験談などを聞くことで、深く納得できるように感じます。

みなさん、テキストや書籍に付箋を貼ったり、マーキングしたり、熱心に解説に聞き入っていました。
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<受講者直撃>

講習会も終盤になったころ、受講者二人にお話を伺いました。

■受講者Hさん(20代・システム開発業務に従事)
Hさんは若いながらもグループディスカッションで熱心にご自身の考えを説明したり、グループのみなさんに意見を聞いたり、非常に熱意をもって参加している姿が印象的でした。普段は開発者・ベンダー側の立ち位置で業務をされており、お客様と要件を詰める対応も若干経験されているそうです。

 Q    -どうしてこのコースを受講しようと考えたのですか?
 Hさん -会社で推奨コースの一覧が配られて、その中にこのコースがありました。普段要件定義については「こんなものかな?」と経験的にわかっているつもりでしたが、現場で知ったことと一般的な定義や考え方を結び付け、足りない知識を身につけたいと考えていたので、このコースを受講しようと自分で決めました。

 Q    -受講してみてどうでしたか?
 Hさん -一番印象的なことは、グループ討議を通じて普段聞けないユーザ側の視点を知れたことが、非常に新鮮でした。自分では考えつかなかったことが多く、とても参考になりました。そして感覚的だった知識は、論理的・体系的な知識となりました。講習会で身につけた知識を活かして、これからは無駄な要件を見極めていけそうです。また、より効率的な要件定義ができそうだと思ったので、会社に戻ったら周りに働きかけていきたいと思います。
今まで受講した研修は前を向いて講師の説明を聞く形式ばかりで、グループディスカッションのあるコースは初めてでした。少人数でディスカッションしやすく(今回は5人グループでした。)、一方的ではない受講スタイルがよかったです。グループの中央に飴が置いてあるのも驚き、和みました笑。

■受講者Fさん(40代・システムを利用した業務に従事)
Fさんは、グループディスカッションでは率直な考えを話し、グループ全体に声をかけ意見を引き出していらっしゃった姿が印象的でした。Fさんは普段ユーザ側の立ち位置で、システムを使って業務をすすめているそうです。システムプロジェクト経験は全くないとのこと。

 Q       -どうしてこのコースを受講しようと考えたのですか?
 Fさん -社内に点在しているシステムやExcel管理台帳などを一本化する「新業務システム」の開発に携わるように指示があり、なにから手をつけたらよいかわからず、慌てて要件定義とはなんぞや?ということを勉強するため、このコースに申し込みました。

 Q       -受講してみてどうでしたか?
 Fさん -グループ内に開発者がいたので、知らなかった視点を知れたことが非常に興味深かったです。そして全くの初心者の私でもとっかかりやすい素朴な疑問、特に一問目なんて「なぜ要件定義が必要なのか?しないとどうなるのか?」というのは、いきなり本質に迫っていると思いました。また、IPA書籍は正直ゼロから読むにはハードルが高いと感じますが、自分やグループで検討した疑問と結びつけた解説により、書籍のポイントを浮き彫りにしてもらえました。中途半端に「こうかなぁ」と思っていた知識について、裏づけのある正しい知識を身につけられました。

<まとめ>

多様な価値観や経験、企業文化を持った人たちとのグループディスカッションを体験した受講者からは、「刺激を受けた」「新しい視点が得られた」「視野が広がった」という感想が聞かれました。
この要件定義「超」入門は、一方的な講義を受けて教科書的な知識を頭に詰め込むようなスタイルではなく、受講者が互いの意見を口に出し、ボードに整理しながら様々な考え方に触れ、その後講師による解説を聞くことができるコースでした。そのため深く納得しながら知識を習得することができました。これは、まさに脳に汗をかいて身につけた知識です。

要件定義は「なんとなくこういうもの」と思っていたけれど、それを裏付ける情報や考え方を補完できたし、抱いていた疑問にも明確な回答を得られて大満足でした。
要件定義なんて自分が対応できるのか・・としり込みしていたけど、得た知識を糧に地に足をつけて挑戦していきたいと思います!
みなさんもぜひ要件定義に関する知識の土台をしっかりつくっていきましょう!

タナカ的オススメ度:★★★★★

要件定義「超」入門(UZS20L)

<ご参考>

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