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2013年10月記事一覧

みなさん、こんにちは!富士通ラーニングメディア ブログ担当です。 10月に入ると、各企業で来年度に向けた新入社員研修を検討し始めます。一方で、秋採用の新入社員や、中途採用者の育成について課題を抱えている教育ご担当者の方も多いのではないでしょうか。

今回は、採用形態が多様化している中、効率的に学習効果を高める育成方法について、新人研修サービス部の栗山に話を聞きました。

 

企業における新人の採用時期は、4月に入社する春採用だけでなく、秋採用など、時期に捉われなくなってきました。春採用の新人と秋採用の新人とでは、何か特徴に違いがあるのでしょうか?

(参考)新入社員の受け入れ態勢は万端ですか★最近の新入社員の傾向は?

 

栗山:

特に採用時期によって新入社員の傾向が違う、ということは感じません。ですが、新入社員が置かれる環境は大きく異なっているように思えます。春採用の新人は、人事部門が計画的に実施する新入社員研修をしっかりと受講した後に本配属されるのに対し、秋採用の方はすぐに本配属され、教育も配属先任せ、という場合が少なくないようです。

秋に採用された新人はどのような研修を受講されているのでしょうか。

栗山:

秋には、新人社員専用の研修が開催されていないことが多く、春採用と同じ研修カリキュラムを組めない、同等のカリキュラムを秋にも開催するとなると1社様専用の個別開催となり、非常に大きなコストがかかります。 そのため、新入社員向けではない、入門、基礎などのオープンコース(決められた日程・カリキュラムを公開しお客様を募集する研修)を組み合わせて受講される、というケースもあります。

オープンコースの受講で、ある程度の知識は身に付きますが、新入社員のために作られたカリキュラムではないため、不足部分があったり、業務を経験していない新人には難しい内容だったりなど、新入社員に必要なスキルやマインドを十分に身に付けさせることができません。日程が合わない、順番通りに受講できない、ということもあります。 そのため、次の年に開催される春の新入社員研修を受講させる、という企業もあります。

このような状況は、秋採用の新入社員研修だけでなく、中途採用者の研修、配転者教育などでも言えることで、課題に感じている教育ご担当者の方が多くいらっしゃいます。そこで、今回「トレーニングジム」というサービスをご提供することにしました。

トレーニングジムとはどのようなサービスなのでしょうか

栗山:

あるお客様から、「業務は配属先で教えるので、定期的に技術的なフォローをしてもらえないか?」とご相談いただきました。社員に業務をさせながら、一人ひとりに合ったスキル・実践力を身に付けさせるには、どのようなフォローが必要か?を考えました。そのことが今回のトレーニングジムを企画したきっかけになっています。

好きなタイミングで好きな部分を鍛える、スポーツジムをイメージしました。スポーツジムに毎日、1日中いる方はいない・・・少ないですよね。ダイエットをしたいとか、筋力をつけたい、とかさまざまな目的を持った方が、週に2回2時間、など定期的に通っています。

また、ジムにはトレーナーの方がいて、目的が達成できるように、トレーニングプログラムを作ってくれます。それを研修に置き換えられないか、と考えたのです。 トレーニングジムは、知識ではなくスキルを鍛えることを重点に置いていることが特徴です。 また、スポーツジムと同じく自身の目的は何か?目的を達成するために何をすればよいのか?を考えて行動に移すこと、つまり主体性が重要になってきます。

主体性と言っても、受講者任せで大丈夫なのでしょうか。スポーツジムでも3日坊主になってしまったり、途中で行かなくなってしまったりしますよね。

栗山:

もちろん当社で受講者の状況を確認し、ゴールに向けてしっかりとフォローをしていきます。  

トレーニングジムは自分のペースで自己学習を進めると同時に定期的に当社の教室に集まって自己学習の内容が本当に理解できているかどうかテストを実施し、今後の課題を洗い出します。また、電話やe-mailを使って必要に応じてフォローしていきます。

先ほどお話したように、秋採用の新人は早めに現場に出てOJTを行う企業が多いので、新人はじっくりと研修を受講する時間がありません。効率的に学べる仕組みが、このトレーニングジムだと考えています。 やはり、「何を、何のために学ぶのか。」という動機付けが大事です。これは講師が直接顔を合せて伝えるのが最も効果的ですので、定期的に教室に集っていただくことがこのプログラムの重要なポイントになっています。 トレーニングジムのような形式を自社に取り入れていただくこともできます。

例えば、新人一人ひとりにトレーナーを付け、研修を受講させる前に、「いつまでにどんな知識を身に付ける必要があるのか。」を育成計画シートにまとめ、「なぜこの研修を受ける必要があるのか。」をトレーナーから新人にしっかり説明することです。研修から戻った後も、育成計画シートともとに、しっかり理解できたのかを確認してあげてください。 新人任せにせず、職場全体で育成に取り組む、という雰囲気が新人の動機づけ、さらには主体的な行動に繋がります。

(参考)★新入社員の特性にあわせた研修で、チカラを伸ばす!
<新入社員を受け入れるにあたっての2つのアドバイス>
1)「職場全体で新入社員を育てる」という意識を持つ

春採用、秋採用に限らず、「新入社員育成について会社全体で取り組む」、という姿勢が重要なのですね。現場の方は、通常業務も抱えていらっしゃるので、大変そうですね。

栗山:

そうですね。そのような場合はぜひ当社にご相談いただきたいですね(笑)。

「トレーニングジム」は、新人のみを対象としたコースなのでしょうか

栗山:

「秋採用の新人研修に対応している。」とお話ししましたが、そんなことはありません。 春採用の新人の配属後のフォロー研修や、中途採用、IT部門に異動された方の基礎スキル習得の場としても活用できますよ。

ご要望を伺いながらカリキュラムを作っていきますので、みなさん是非ご相談ください!

秋採用者向け研修-トレーニングジム

新入社員研修サービス

2014年度新入社員の育成を考える無料セミナー

みなさん、こんにちは!

富士通ラーニングメディア ブログ担当です。

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当社では社内の人材育成の取り組みの一つとして、2007年より毎年1~2名の社員を選出し、熊本大学大学院で学ばせています。今回のコラムでは、2011年度から2年間、熊本大学大学院でシナリオ型教材作成支援手法について研究をしていた嶋田に、研究テーマや論文の内容、研究を通して得た気づきなどについて語ってもらいました。

「まずは、嶋田さんの現在の仕事内容について教えてください。」      

嶋田:

eラーニングサービス事業部でeラーニングコンテンツの制作を担当しています。
お客様のニーズを伺いながら制作する受託コンテンツ制作から、当社オリジナルコンテンツの制作まで行っています。

 「嶋田さんの熊本大学大学院での執筆論文のテーマは、「ゴールベースシナリオ(GBS)理論の適応度チェックリストを活用したシナリオ型教材作成支援手法の提案」ですが、どのような内容か簡単に教えてください。」

 嶋田:

eラーニングなどの自己学習教材の学習効果を高めるためには、学習者主体で、かつ能動的な学習を促す教材設計が必要です。これを実現するために有効な教材としてシナリオ型教材というものがあります。

シナリオ型教材とは、ストーリーに沿って学習する形式の教材の1つですが、ストーリーを読むだけで学習する形式の教材とは異なり、学習者はストーリーの中で与えられた使命を果たすために、各シーンで状況判断を迫られます。そしてその判断結果によって後続のストーリーが変化するという特徴があります。学習者は、自分の状況判断によって展開される現実に起こりそうなストーリーを教材の中で疑似体験することで、ストーリーを読むだけの教材よりも高い学習効果を得ることができます。しかしながら、状況判断によって後続のストーリーが変わる形式のシナリオの作成は難しいため、シナリオ型教材の作成は容易ではありません。

GBS理論はシナリオ型教材のシナリオを作成するために有効な理論であり、作成したシナリオ型教材がこの理論に適合しているかどうかを確認するためのチェックリストが先行研究「ゴールベースシナリオ(GBS)理論の適応度チェックリストの開発」(根本・鈴木 2005 日本教育工学会論文誌 29(3), 309-318, 2005)で開発されていましたが、シナリオ型教材の作成そのものを容易にする手法は確立されていないのが現状でした。

そこで本研究では、先行研究で開発されたチェックリストを普段私たちが作成することが多い、いわゆる紙芝居的な教材(非シナリオ型教材)に適用することで、非シナリオ型教材からシナリオ型教材を作成できないかを検討しました。普段作成している教材からであれば、作成の負荷が軽減されるのではないかと考えたからです。本研究では、非シナリオ型教材の素材からシナリオを作成する際に必要になる情報や問題点を明らかにし、シナリオ型教材の作成を容易にする手法を提案しています。

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「なぜそのテーマを選んだのでしょうか。」

嶋田:

先ほどお話ししたように、学習効果が高いと言われるシナリオ型教材の制作は難しく、その制作には毎回、多大な時間を要するにもかかわらず、学習効果が担保された効率的な手法が十分に確立されていないという思いがありました。この課題を根本的に解決することは容易ではありませんが、論文のテーマとして取り組むことで、課題の一部でも解決できる手法が提案できればと考えました。

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「なぜ熊本大学大学院で専門的に学ぶことを志したのでしょうか」

嶋田:

常日頃から、学習効果の高いコンテンツを制作するためには、個々の画面をきれいに制作するだけでは不十分であり、コンテンツ全体の構成や内容の設計をしっかり行わなければならないという思いがありました。しかし、そのために必要なインストラクショナル・デザインの理論やその実践方法について深く学んだことがなかったため、これらの基本をしっかり学び、お客様を説得できるだけの十分な知識と理論的な裏付けを身に着けたいという思いが次第に強くなりました。

毎年、当社から熊本大学大学院で学ぶ人を見ていて、自分もいつか機会があれば入学してみたいと思っていましたが、なかなかふんぎりがつきませんでした。ですが、当時在学中だった部長が、私の上司になったきっかけで、いろいろお話を伺っていたら、いつの間にか入学していました。(笑)

 「働きながら研究し、論文を書いていくというのは本当に大変だと思います。これが一番苦労したという点があれば教えてください。」

嶋田:

一番苦労したのは、テーマを何にするかということです。

自分のやりたいと思っている漠然としたアイデアを具体的にどのように進めて、どこをゴールにするかを決めるまでに苦労しました。テーマは与えられるものではありませんので、自分が関心がある領域の中から選べばよいのですが、一方で修士論文には時間的な制約もありますので、選んだテーマをどこまで掘り下げて論文としてまとめるかを決める必要があります。テーマは1年次の最後に決めてはみたものの、その時点ではどこまでできるかまったく見当がつかなかったので、研究を進めていく中で、最終的なゴール(落としどころ)を探りました。

「テーマを決めるまでは生みの苦しみだったのですね。そんな苦労を乗り越えて研究をしてきて得たもの、これは良かったと思えたことなどを教えてください。」

 嶋田:

熊本大学大学院で履修したインストラクショナル・デザインをはじめとする科目で学んだ知識をフルに活用して、自分で選んだ研究テーマを掘り下げ、自分なりの考えを論文としてまとめることができたことです。

論文執筆で得られた経験は、お客様にインストラクショナル・デザインについて説明する際の大きな自信になると思います。

また、論文でまとめた内容は、今後の当社のeラーニング制作に活用できればと思っています。

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「仕事に研究にと非常に充実された期間を過ごされたようですね。最後にお伺いします。仕事をする際、どのような時にやりがいを感じますか?」

嶋田:

お客様に喜んでいただけたときです。

お客様から依頼されたeラーニングコンテンツが完成したときに、お客様から「期待したとおり(またはそれ以上の)コンテンツができた」とおっしゃっていただけることがありますが、そのときは本当によかったと思います。

研究の成果で、お客様に喜んでもらえる仕事をどんどん達成してほしいものですね。

みなさん、いかがだったでしょうか?

論文は下記サイトからダウンロードいただけますので、ご興味がある方は、ぜひご覧ください。

https://www.fujitsu.com/jp/group/flm/contact/form/paper04-dl.html

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