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【いま、求められる人材】当社社員の学びのチャレンジ~社会人修士課程での挑戦【佐藤編】~

[2013年6月13日]

みなさん、こんにちは!
ブログを担当している大貫です。

当社では社内の人材育成の取り組みの一つとして、2007年より毎年1~2名の社員を選出し、熊本大学大学院で学ばせています。
今回のコラムでは、2010年度から2年間、熊本大学大学院(修士課程)で学んだ佐藤に、研究テーマや論文の内容、研究を通して得た気づきなどについて語ってもらいました。

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佐藤さんの熊本大学大学院での執筆論文のテーマは、「同期型遠隔教育の設計ガイドラインの開発と評価~WebEx(1)を利用した取り組みを例にして~」ですが、どのような内容か簡単に教えてください。

佐藤:イメージ図
企業や社会人向けに実施されている1対多形式の同期型の遠隔教育を取り上げ、
・遠隔教育特有の問題点の解決
・講師の実施準備の負荷軽減
・教育実施に際してのインストラクション品質の一定以上の保持
を目的に、遠隔研修を実施する講師のための、遠隔研修における「べき/べからず」的な情報を集めたガイドラインの開発・評価です。
論文はダウンロードいただけますので、ご興味がある方は、当記事の末尾をご覧ください。


なぜそのテーマを選んだのでしょうか。

佐藤:
現在当社で提供している「サテライト講習会」の前身として、当時はスタジオにいる講師の講義を、インターネットを介してライブでオフィスの自席やご自宅で受講していただく「遠隔研修」をご提供していました。

遠隔研修のサービス開始から半年~1年が経つ頃にサービスについて評価を行ったところ、遠隔地でも受講できる利便性や、授業に集中できる、質問がしやすいといった受講環境に対して、評価いただく声が多く聞かれました。
一方で、講師の実施準備の負荷が高い、実施におけるインストラクション品質が一定ではないのでは、という声もあげられました。
そこで、これらの解決を目的にしたガイドラインがあれば、さらに効率的、効果的な同期型の遠隔研修を実施するのに有効であると考えました。

そこで、ガイドラインに相当する情報を収集しましたが、非同期型に比べ、同期型の遠隔研修の情報が非常に少ないということに気がつきました。
そこで、世の中にないならば、自分たちで同期型の遠隔教育のガイドラインを作成することができれば、お客様への価値となり、他社との差別化に繋がると考え、このテーマを選びました。
しかし、私には教授法や教育設計などについて専門的に学んだ経験が無かったため、eラーニング(遠隔教育)の高度専門職業人の養成をコンセプトにしていた熊本大学大学院で学び、その上でしっかりとしたものを作りたいと考え、大学院入学を決意しました。


当社が提供しているサービス向上のために、より高度な専門知識を身につけるべく、大学院への通学を決めたのですね。
論文執筆などをとおし、遠隔研修のサービス向上のポイントが見えてきたと思いますが、それ以外に得た気づきなどもあれば教えてください。

佐藤:
大きく3点あります。
1点目は教育工学や認知心理学など、教育に関連する新旧の理論について体系的に学ぶ事ができた点です。
学んだことを、研究活動を通して実践することができ、その経験は自分にとって大きな財産になったと感じています。
実際に業務でも様々なシーンで活用できています。
例えば新しいコースカリキュラムや教材を開発する際や既存のコースの評価・改善を行う際に、なぜその様なコース(内容や構成、教授方法)にするのかを勘や経験だけでなく、理論によって説明できるようになりました。
また、実際に設計や開発作業を行う上でも、理論やそれに紐付くメソッドを活用することでスムーズに進めることができるようになったと感じています。

2点目は企業での経験、大学院での学び、そして自分の考えなどを、論文という形で明確にすることができた点です。
私がどういう経験をして、どういう考えを持って、どのような行動を取っているのかというのはなかなか周りから見えづらい部分だと思いますが、論文という明確なアウトプットを提示することで、そういった部分が見えやすくなったのではないかと思います。
その結果として、論文テーマに関連する社内業務や社外活動において、声を掛けて頂ける機会も増えたと感じています。

3点目は論文作成を通じて視点や人の輪を広げることができた点です。
論文作成を通じ、調査段階でヒアリングさせて頂いた方々、ご指導頂いた教授方、研究の中間発表や論文審査会発表にお越し頂いた方々からご意見を頂く貴重な機会を得ることができました。
また、そこで知り合った方との親交を通じて新たな発見や人との繋がりを得ることができました。本当に貴重な機会を頂いたと思います。


会社で通常業務を行いながら大学院で学ぶのは大変だったと思いますが、一番苦労した点はどのようなことでしょうか?

佐藤:イメージ図
主体性を持って、自分の意志を持ってやり抜かなくてはいけない点が一番苦労したところです。
大学院通学は業務ではないので誰も背中を押してはくれませんし、時間の確保やマイルストーンの設定、タスクの消化は自分の意志で進めていかなくてはいけません。
どうしても直近のタスクや仕事を優先してしまい、研究に手が回らずに進捗に遅れが...ということも何度か(というか最後まで)ありました。

確かに、仕事との両立は大変だったと思います。強い意思と体力がないと、やり遂げることは難しいですよね。
今後挑戦してみたい研究テーマなどはありますか?

佐藤:
やりたいこと、興味があることは沢山あります。(笑)
その中でも、「教育効果を高めるためのICT活用」や「教育評価や学習者評価などの評価情報共有・活用のための仕組みづくり」などに興味があります。
前者は、スマートデバイス活用、ゲーミフィケーション、後者はLMS(2)、SNS、eポートフォリオ(3)などがキーワードとして挙げられます。


まさに、現在話題になっているキーワードですね。このような分野に興味を持っている佐藤さんですが、現在の仕事の内容を教えてください。

佐藤:
熊本大学大学院に通っていた当時は、企画・マーケティング業務を担当していましたが、現在は講師の部隊に所属し、IT講師(主にネットワーク、Webコンテンツのコース)としてコース開発と講習会実施業務を担当しています。
日々、お客様にとって必要な教育とは何か、どうすればより良いサービスを提供できるかを考えながら業務に取り組んでいます。
当社の一番人気コース「ネットワークの基礎(コースコード:UJE39L)」の講師も担当していますので、ご受講をご検討頂ければ幸いです。

ネットワークやWebコンテンツという、非常に人気が高いカテゴリのコースを担当しているのですね。
仕事をする際、どんなときにやりがいを感じていますか?
佐藤:
つきなみですが、お客様の期待に応えるサービスが提供できた時や、新しいことにチャレンジして目標を達成できた時にやりがいを感じます。
また、普段から自分の周りの人に何か良い影響を与えることができれば良いなと思いながら仕事に取り組んでいます。


それでは最後に、みなさんにお伝えしたいことがあれば教えてください。
佐藤:
「学ぶこと」は人にとって生涯のテーマだと思っています。そんな生涯付き合っていくものですから出来る限り楽しくて面白いものにしたいですよね。
そのようなことから、(半分は趣味ですが)企業教育に限定せず、"教育"で活用できそうな(≒なんとなく面白そうな)Webサービス、アプリケーション、ITガジェットを常に探し求めています。
「ちょっと気になるものがあるのだけど調査して!利用方法を考えて!」というものがありましたら是非教えていただきたいです!
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みなさん、いかがだったでしょうか?
論文は下記サイトからダウンロードいただけますので、ご興味がある方は、ぜひご覧ください。
https://www.fujitsu.com/jp/group/flm/contact/form/paper03-dl.html

熊本大学大学院の在学中には「熊大通信」と題し、企業内の人材育成担当者様をターゲットとして、学んだ専門的な知識を当社ブログでご紹介していますので、ぜひこちらもご覧ください。
http://www.knowledgewing.com/kw/blog/column/cat38/cat43/

(1) WebEx:Cisco社のWeb会議システム
(2) LMS:Learning Management System、学習管理システム
(3) eポートフォリオ:学習者の学習経験およびその結果を身につけた能力などの証拠となる、学習者が作成した一連のデジタル形態の学習成果物
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ご愛読をいただきありがとうございました。

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