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2012年11月記事一覧

みなさん、こんにちは!富士通ラーニングメディア・中部ソリューション部の太田です
中部地区の研修全般(集合およびeラーニング)の企画から運営までを担当しています。

私は、2012年9月に韓国を訪問しました。
目的は以下の2つです。
1.ソウルで開催されたe-Learning Korea 2012:Expoへの参加
2.韓国の企業や学校現場におけるeラーニング活用事例の視察

今回の訪問を通して、韓国におけるeラーニングへの取り組みやデジタル教材の使われ方などを、実際に目で見て肌で感じてきました。

この視察の報告として、韓国のeラーニングの最新動向、活用事例などを4回にわたりお届けします(毎週木曜日掲載)。
みなさんの人材育成のヒントにしていただければ幸いです。
1回目となる今回はe-Learning Korea 2012:Expoと訪問先の概要についてお話しします。Korea1

<高まるスマートラーニングへの関心>

今回で7回目となるe-Learning Korea 2012:Expo は9月12日から14日の3日間開催されました。
このExpo の主催は、教育政策を担当する教育科学技術部、コンテンツ産業政策を担当する文化体育観光部、eラーニング産業政策を担当する知識経済部の各機関です。
韓国では国を挙げて教育とICTの融合(スマートラーニング)を支援しています。

東南アジアで最大規模の展示会の1つである、このExpoには、13ヵ国から100社程度の企業が出展していました。
昨年の来場者は2万3,000人あまり、今年も昨年と同程度の人出だということです。

当社のような企業からの参観者のほかに、教育現場からも多く来場していました。
教育現場からは、管理職よりも、現場で生徒に教えている教師が多かったそうです。
韓国では、2014年から小学校・中学校で、2015年から高校で、デジタル教科書が全面的に導入される予定です。
そのため、現場教師のデジタル教材への関心が高まっていることを感じました。

<e-Learning Korea 2012:Expoのテーマは、『Smart』>

e-Learning Korea 2012:Expoのコンセプトは、「Smart Learning. Smart Future!」。
会場のブースには、さまざまなタイプのコンテンツとそれらを閲覧するためのハードウェアが数多く展示されていました。
コンテンツは、スマートフォンで学べるもの、ゲーム感覚で学習できるように設計されたもの、3Dや拡張現実(AR)※の技術を駆使したものなど、さまざまなタイプがありました。
(※拡張現実:現実に起きていることにコンピュータが作り出した情報を加え、補足的な情報を提供する技術。実装例として、現実に見えているものに関連する情報をディスプレイに表示することができる「眼鏡型のディスプレイ」などがある)

学校教育用に開発された電子黒板・電子教卓などの展示も多数あり、生徒だけでなく教師を支援するハードやコンテンツが充実しているという印象を持ちました。

面白いと感じたのは、江原道(ソウルから北へ3時間の都市)にある小学校の教室をそのまま再現した「スマート教室」と呼ばれる展示です。
そこでは、ブースに展示されている電子黒板や教卓、デジタル教科書などを駆使した模擬授業が行われていました。Korea2
授業内容は、「拡張現実」の技術を使い、化石を掘り出し、その種類などを調べる、というもの。
塾が遠かったり、他の学校との交流が困難だったりする過疎地の子どもたちに対して、スマートラーニングが平等な教育機会を与えるという事例でした。

また、家庭学習支援について紹介していた「サイバー家庭学習」という展示では、家庭でインターネットを活用して教科書の内容を復習する方法を実演していました。
この展示には、学習者1人1人の利用状況にあわせアドバイスできる仕組みや、アバターなどを使うことで学習者が楽しく学べる工夫があり、学校と家庭をつなぐトータルな学びを紹介していました。

<韓国のスマートラーニングの活用状況は?>

e-Learning Korea 2012:Expoに参加後に訪問した企業や学校を簡単にご紹介します。

●ソクジョン中学校(所在地:仁川市)
デジタル教科書の研究校に指定されている学校です。
教師が自ら、授業のための機材や教材を選定し、ITを授業にどのように取り入れるかを研究・実践していました。生徒たちも新しい教え方の授業を楽しんでいるようでした。
私たちがこの学校で見学した1年生の英語の授業は、従来の英語の授業とは趣の異なる授業でした。
教師が一方的に英語の知識を教えるのではなく、生徒同士がお互いに学びあいながら、英語の知識をどのように活かしていくか、という点に配慮された授業が展開されていました。

●JLS(所在地:ソウル江南)
小中学生向け英語塾、最大手。
オンライン学習で使う英単語アプリケーションの開発も手掛けています。
塾の教室はごく一般的でしたが、塾だけでなく、家庭でも楽しみながら学ぶことで、授業と自己学習の連携が可能となり、相乗効果を生み出していました。
家庭でオンライン学習に取り組みたくなるコンテンツが充実しており、2012年に韓国教育企業大賞を受賞。
自社開発の英語学習アプリケーションは、韓国キャリア3社から最優秀賞に選出されています。

●Tekville(所在地:ソウル江南)
企業や、教師を対象としたeラーニングを開発・提供している教育系の企業です。
教育分野では韓国の教師42万人中約30万人が登録しているeラーニングサイトを運営しています。
教師向けのコンテンツとしては、教科の内容や授業設計方法から、校内暴力やゲーム中毒など昨今の社会的な課題に対する生活指導まで幅広く提供をしています。
また、受講者(教師)からの質問や問い合わせなどに対して24時間以内に回答するなど、受講者を手厚く支援しているところも印象的でした。

今回は訪問先で見学した内容の概要をお伝えしましたが、ソクジョン中学校、JLS、Tekvilleの取り組みには、私たちが人材育成の観点からヒントになり得る要素がたくさんありました。
詳細は次回からご紹介しますので、お楽しみに!

※次回は12月6日にお届け予定です。
更新は、当社のメールマガジン『KnowledgeWing通信』でお知らせしています。
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みなさん、こんにちは!富士通ラーニングメディアの五十嵐です。
主に、研修の企画・設計を担当しています。

私は、2011年に半年間、インターンシップでイギリスのグローバル企業(Z社)に所属しました。
帰国後、私は、このインターンシップ経験で得たことを業務に活かしたいという想いから、当社の活動の1つである「プロジェクトマネージャの研修における評価とフィードバック」に取り組みました。
今月は、この取り組みから得た気づきについてお伝えしてきました(毎週木曜日掲載)。

本取り組みの成果を論文にまとめ、10月3日から5日にハワイで開催されたProMAC(プロジェクトマネジメント学会が主催するプロジェクトマネジメントに関する国際アカデミックカンファレンス)にて発表しました。
そこで、最終回の今回は、学会報告と、学会発表や参加者との交流によって得た気づきについてお届けします。

<ProMACとは?>

ProMACは、プロジェクトマネジメント学会主催の国際会議です。
本年度で6回目となる今大会は、10月3日から5日まで、米国ハワイにて開催されました。
ProMACは、地域、国境、業界、組織を越えて、オープンなプロジェクトマネジメントの知見、経験、成果を共有する国際交流の場です。
今大会では、世界各国から200名以上が参加し、5件の基調講演と約130件の発表が行われました。
IT企業および大学関係者が多く参加しており、プロジェクトマネジメントの実務と学術面の両面において、インターナショナルな動向を把握できる非常に有意義な機会となっています。20121122_promac

<国際学会の雰囲気>

開会式の後、各発表のセッションが行われました。
セッションはいくつかのカテゴリごとに分けられ、同時に進められます。
「研修と教育」「プロジェクトマネジメント知識領域」「プロジェクトへの新しい挑戦」「政府、社会、経済の変革」「ビジネス・産業への適用」「国際的なコラボレーション」といったカテゴリです。
発表時間は20分間であり、15分間はプレゼンテーション、5分間は質疑応答となっています。

私の発表は「研修と教育」カテゴリの中で行われいました。
プロジェクトマネジメント教育に関心のある方が、多数聴講していました。
質疑応答では、「なぜリスクに注目したのか?」「個人にフォーカスをあて、フォローすることに着目したきっかけは何か?」などの質問をいただき、ディスカッションをすることができました。
また、カテゴリの発表が終了した後は、他の発表者や聴講者と、あいさつや、プロジェクトマネジメントの教育に関する議論をさらに深めることができ、非常に有意義な機会となりました。

学会2日目の夜に行われた学会参加者のためのディナーでは、一堂に集まった参加者と親睦を深めることができました。
20121122_

<学会発表で得たもの>

私はこの学会発表にあたり、アカデミックな論文の書き方をはじめ、仮説を設定・検証し、研究を進めていく方法などの手法を修得することができました。

加えて、今回発表を行ったことにより、大きな収穫だと感じたのは、下記の2点です。

1.本取り組み(研究)が国際的に見ても重要な観点であることを確認できた

発表後に、他の発表者や聴講者とのディスカッションにより、プロジェクトマネジメントの評価の難しさや課題を共有し、自分の取り組みの観点に納得の声やフィードバックをいただくことができました。
その結果、本取り組みが国際的にも関心が高く、重要な観点であることに気付くことができました。
国際的な学会で発表をしたからこそ、このような気づきが得られたのだと思います。

2.真のプロジェクトマネジメントのリーダーは、「熱い想い」を持っている、ということに気づいた

本学会の参加者には、大規模プロジェクトのマネージャを実践の場で担当している人がいます。
発表後の質疑応答や学会参加者とのディナーなどで、そのような経験豊富な方々とじっくり話をすることができたことも、貴重な機会でした。

その中でも、プロジェクトマネジメントの話をしていたつもりが、「日々大事にしていること」、「人をハッピーにするために実現したいこと」といったような、パーソナル面の核となる話につながり、非常に感銘を受けました

テクニカルの要素だけではなく、そのリーダーの「熱い想い」がプロジェクトを成功に導く、ということを感じることができました。
今後も、効果的な人材育成の実践に向けて、「熱い想い」を持って取り組みを進めていきたいと思います。
20121122__2

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4回にわたって、「研修効果を向上させる個別評価とフォローアップ」をお届けしてまいりましたが、いかがでしたか。

集合研修においても、個人にフォーカスし、フォローアップを行うことによって、各個人における研修の効果を向上させることができるということがわかりました。

みなさまが、研修の効果をより高めることをお考えの際に、ご参考にしていただけますと幸いです。
また、その実現のために、当社もみなさまの人材育成のパートナーとして、お役に立ちたいと考えています。

■「研修効果を向上させる個別評価とフォローアップ」の取り組みの取り組みを行っている行った研修についてのご相談は、【無料相談会】をご活用ください。
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※本シリーズは、今回が最終回です。ご愛読どうもありがとうございました。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
来週からは新シリーズが始まります。どうぞお楽しみに。
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みなさん、こんにちは!富士通ラーニングメディアの五十嵐です。
主に、研修の企画・設計を担当しています。

私は、2011年に半年間、インターンシップでイギリスのグローバル企業(Z社)に所属しました。
帰国後、私は、このインターンシップ経験で得たことを業務に活かしたいという想いから、当社の活動の1つである「プロジェクトマネージャの研修における評価とフィードバック」に取り組みました。
今月は、この取り組みから得た気づきについてお伝えしています(毎週木曜日掲載)。

前回は、「なぜ、プロジェクトマネージャの研修にフォーカスをあてたか」をお話しし、フォローアップの手順についてご紹介しました。
3回目の今回は、実際にフォローアップを行った成果についてお話しします。

<『非常に満足した』『良い機会になった』と、満足度アップ!>

本取り組みの対象となったコースの受講者による、受講後のアンケート結果を検証したところ、コース受講に対する満足度が上がりました
また、以下のような感想が寄せられました。

●講師と個別に面談をして、考え方・理解度を意識しながら進められたのが大変よかった。
(20代・男性・システム開発経験3年、プロマネ未経験)

●受講者の主体性を重視した学習工程に対し、非常に満足した。
(40代・男性・プロマネ経験2年)

●シミュレーションを通して、プロジェクトのリスクの本質まで深堀して考える良い機会になった。
(30代・男性・プロマネ経験3年)

次に、本コースの受講者のうち、2名様の事例についてご紹介します。

<事例1:最初は「リスク計画表」に何も書くことができなかったAさんの場合>

プロジェクトの計画段階でのインタビューで、Aさんの「リスク計画表」は白紙でした。
講師が「なぜ、何も書けていないのでしょうか?」と質問をしたところ、Aさんは、「リスクマネジメントの目的や意味は理解しています。でも、仕事でリスクマネジメントを担当した経験がなく、リスク要因を挙げることができませんでした」と答えました。

そこで、講師はリスク要因について具体的な事例を挙げて説明をしたところ、2回目以降のインタビュー実施時には、計画段階のリスクを詳細に書き出せていました。
さらに、実行段階でも、リスクに注目したマネジメントができていました。
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インタビューをしたことで、Aさんのつまずきに早い段階で気が付くことができ、その後の受講効果に大きな改善が見られました。

Aさんの事例からは、次のことが分かりました。
・1回目のインタビューでアドバイスした事項を、その後の実践で活用できているかを、2回目以降のインタビューで確認することが重要である。
継続して確認することによって、受講者自身にとっても、自分の理解度の深まりを意識することができ、有効である。

<事例2:SE経験2年。発言できなかったBさんの場合>

Bさんは、SE経験が浅く、プロジェクトマネジメントのフローも十分には理解していない受講者でした。

最初のインタビューで、講師が「あまり発言をしていないようですね」と声をかけたところ、Bさんの答えは、「そうなんです。経験があまりないため、自分の考えに自信がもてないのです」というものでした。
そこで講師は、「これは研修です。失敗してもよい場です。何も発言をしないと、一緒に組んでいるチームのメンバーに、Bさんが何を考えているかが伝わりませんよ。質問でもよいから発言をしてみてください」というアドバイスをしました。
それをきっかけにBさんの発言は少しずつ増えていきました。

Bさんの最終的な気づきは、「自分のプロジェクトマネジメントのスキルを高めるにあたり、積極性が不足していることがわかった」というものでした。
さらに、「質問をしなければ、当たり前のことをこなすだけの業務にとどまっていたかもしれず、成長のチャンスを逃していたかもしれない」という気づきもありました。
そして、職場に戻ってからのアクションとしては、「マネジメントにチャレンジしたい気持ちがあることを、積極的に周囲の人にアピールして、マネジメント経験につながる役割を得られるよう、働きかけていきたい」ということでした。
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このようなBさんの気づきは、本コースの本来の目的とは異なりますが、Bさんにとっては、とても有意義な気づきになったと思われます。
積極的になったBさんが、職場で今までとは異なる役割を得て、成長していく姿が想像できるようでした。

20121114_

<効果につながる研修のキモは、「見える化」と「フォロー」>

今回の検証から、マネジメントスキルのような、「できる・できない」「理解した・理解していない」という基準での評価が難しい分野であっても、以下の3点に留意することで、1人1人の業務経験や立場、状況にあわせた気づきが得られる研修にできることが示されました。
・受講者1人1人について、今の状況や理解度を「見える化」すること
・個別にインタビューを実施し、評価とフォローをすること
・上記の2項目を繰り返し実施すること

なお、本取り組みの成果を論文にまとめ、10月3~5日にハワイで開催されたProMAC(プロジェクトマネジメント学会が主催するプロジェクトマネジメントに関する国際アカデミックカンファレンス)にて発表しました。
次回は、学会当日の雰囲気や、学会に参加することによって得た気づきなどをお伝えします。

※次回は11月22日にお届け予定です。
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みなさん、こんにちは!富士通ラーニングメディアの五十嵐です。主に、研修の企画・設計を担当しています。

私は、2011年に半年間、インターンシップでイギリスのグローバル企業(Z社)に所属しました。
帰国後、私は、このインターンシップ経験で得たことを業務に活かしたいという想いから、当社の活動の1つである「プロジェクトマネージャの研修における評価とフィードバック」に取り組みました。
今月は、この取り組みから得た気づきについてお伝えしています(毎週木曜日掲載)。

前回は、研修の成果を評価するアセスメントについての考え方をお話ししました。
2回目の今回は、「なぜ、プロジェクトマネージャの研修にフォーカスをあてたのか」、そして、「フィードバックの手順」についてお話しします。

<プロジェクトマネージャという職種の特性は?>

前回お話ししたように、プロジェクトマネージャは「できる・できない」「理解した・理解していない」という指標で正確な評価ができない職種の1つです。
また、1人1人の経験や立場、状況によっても、業務内容や期待される役割が大きく異なります。
ですから研修そのものが難しい職種の1つと考えられます。

当社で開設している「プロジェクト運営をシミュレーター上で疑似体験しながら、プロジェクトマネージャの役割を学ぶコース」に対して、研修成果に満足される受講者や人材育成担当者もいらっしゃるなかで、次のような声も上がっていました。

●個人の判断に対する良し悪しが分かりにくい
本コースはグループ形式の演習を多く行います。
プロジェクト運営におけるさまざまな場面での意思決定を、グループで討論のうえ決めていきます。
ですから、グループの意見と自分の意見が異なった場合に、「自分の意見で運営をしたら、そのプロジェクトは成功したのか、失敗したのかを知りたい」という意見がありました。

●何がスキルとして身に付いたのかが分かりにくい
本コースは演習が主体です。
講義形式で講師から知識を修得するスタイルではないため、「自分に新たな知識が身に付いたのか、という観点からの成果が分かりにくい」と感じる受講者が見受けられました。

このような現状を踏まえ、個人の状況や理解度にあわせた評価やアドバイスができるような体制づくりに取り組みました。

<体制づくり:3つの実践>

体制づくりとして実践したことは、以下の3つです。

1)評価基準の作成
シミュレーター上で展開されるプロジェクトのマネジメントを、「計画段階」「実行段階」「終結段階」の3つの段階に分けて、それぞれに評価基準を設定しました。
以下に評価基準をいくつかご紹介します。

●計画段階:
リスクマネジメント計画書を作成できたか?
リスク事象を識別できたか?
●実行段階:
必要に応じて、予防措置も含めたリスク対策措置が実行できたか?
計画していないリスク事象に対して、迂回策を作成できたか?
●終結段階:
リスクマネジメントプロセスと手続きの有効性を判断するために、プロジェクトの結果をレビューできたか?

2)「学びの記録」シートの作成
前項で設定した評価基準とそれに対する受講者の自己評価や、講師からのアドバイスを記入する欄を設けた「学びの記録」というシートを作成しました。
各評価項目に対して、「・・・ができた。・・・が課題だと感じた。だから、・・・という対策を立てた」というように、受講者自身が自己評価を記入します。

                    【学びの記録シート】

20121108__2

3)講師によるインタビューとフィードバック
講師によるインタビューとフィードバックは、今回の試みの中で、もっとも重要な部分です。
「学びの記録」シートの記入が終わった受講者は、シートを講師のところに持参し、その内容について講師とディスカッションをします。
そして、ディスカッション中の受講者の気づきや講師からのアドバイスを、講師が「学びの記録」シートに書き込みます。

講師は、プロジェクトマネジメントの経験が豊富で、実践に基づいたアドバイスができる人が担当しました。
講師に対しても、受講者の状況を効率的に引き出せるように、「リスクを予想できましたか?」「ゴールを決めることができましたか?」「予想できるリスクについて、対応策を立てられていますか?」といった、標準的な質問項目を定めました。

1人に対し、1回5~10分程度のインタビューを、「計画段階」「実行段階」「終結段階」の計3回行うことにしました。
本コースは3日間で行われます。
毎日、講師とインタビューをできるように設定しました。
次回はこの取り組みの結果と検証をお届けします。

※次回は11月15日にお届け予定です。
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みなさん、こんにちは!富士通ラーニングメディアの五十嵐です。
主に、研修の企画・設計を担当しています。

私は、2011年に半年間、インターンシップでイギリスのグローバル企業(Z社)に所属しました。
Z社は、大学などの教育機関や企業が実施する試験問題を管理するシステムを開発・提供している会社です。
私の担当は、テスト問題の開発や、評価手法の調査でした。

インターンシップ中の気づきについては、昨年12月の【いま、求められる人材】で『海外インターンシップ体験記』としてご報告させていただきました。
※『海外インターンシップ体験記』のURLは本記事の最後をご参照ください。

その後、私は、このインターンシップ経験で得たことを業務に活かしたいという想いから、当社の活動の1つである「プロジェクトマネージャの研修における評価とフィードバック」に取り組みました。
この取り組みのねらいは、「個人に着目した評価とフォローアップによって研修効果を向上させる」ことです。
今月は、この取り組みから得た気づきについてお伝えします(毎週木曜日掲載)。

なお、本取り組みの成果は、論文にまとめ、10月3~5日にハワイで開催されたProMAC(プロジェクトマネジメント学会が主催するプロジェクトマネジメントに関する国際アカデミックカンファレンス)にて発表しました。
本学会の雰囲気などもお伝えしたいと考えています。

<「人を裁くもの?」アセスメントの定義とは>

みなさんは、「アセスメント」を、どのようなものと思っていらっしゃいますか?

昨年インターンシップに行く前の私は、「アセスメントは人を裁くもの」という、どちらかというとネガティブなイメージでとらえていました。
なぜかというと、アセスメントは、大学試験や就職試験において「合格・不合格」を決定づけるもの、つまり、人生を左右するものという印象が強かったからです。

ところが、インターンシップ中にZ社の会長とディスカッションをする中で、このとらえ方が大きく変わりました。
彼から聞いたのは、「アセスメントは、人を裁くものではない。その人がどういう状況にあるか、または、その組織がどういう状況にあるのかを確認し、次の方針を立てるために使うのが正しい活用方法である」ということでした。

この言葉を聞いて、私は会長の考え方を帰国後の業務でも活かしていきたいと強く感じたのです。

<アセスメントを研修のフォローに活かす>

当社では、「受講後や学習中の理解到達度の判定」や「スキル診断」など、アセスメントを取り入れた研修コースを開発しています。しかし、活用方法については、「できる・できない」「理解した・理解していない」を評価するためだけのアセスメントになっていたケースもありました。

せっかくアセスメントがあるのですから、その目的を認識し、意識して活用すれば、研修後のフォローアップがより効果的になるはずです。半年間のインターンシップを終えた私は、「より効果の高いアセスメントにするにはどうしたらよいか」「アセスメントの結果をフォローアップに活かしていくにはどうしたらよいか」ということを日々の業務において考えるようになりました。

20121101_

<アセスメントにも種類がある>

もちろん、「できる・できない」「理解した・理解していない」を正確に評価するだけのアセスメントが有効な場合もあります。たとえば、IT関連の一部のコースなどでは、適正に動くプログラムが「組めた・組めなかった」という2つの基準で評価し、「組めなかった人」を「組める人」に変える指導をしていけばよいわけです。

一方で、マネジメントスキルやヒューマンスキルのようなものは、「できる・できない」「理解した・理解していない」という基準では一概に評価しにくいケースにあたります。スキルとしての複雑さに加えて、1人1人の経験や立場・状況によっても、業務内容や期待される役割が大きく異なるため、「これが正しい!」と、一概に言えないからです。

だからこそ、マネジメントスキルやヒューマンスキルのような分野でのアセスメントのあり方を研究し、今後の業務に活かしていきたいと考えたのです。そして、具体的に取り組んだ活動の1つが、「プロジェクトマネージャの研修における評価とフィードバック」です。次回からはこの取り組みについての詳細や気づきについてお伝えします。

※次回は11月8日にお届け予定です。
更新は、当社のメールマガジン『KnowledgeWing通信』でお知らせしています。
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■五十嵐の『海外インターンシップ体験記』は、こちらでお読みいただけます(2011年12月掲載)。
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第1回:グローバル企業で語学よりも重要なこととは?
http://www.knowledgewing.com/kw/blog/2011/12/201112010841.html
第2回:プロフェッショナルって特別な人?
http://www.knowledgewing.com/kw/blog/2011/12/201112080854.html
第3回:イノベーティブな人になろう!
http://www.knowledgewing.com/kw/blog/2011/12/201112150954.html
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