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2011年12月記事一覧

みなさん、こんにちは。富士通ラーニングメディアの五十嵐です(*^-^*)

海外企業におけるインターンシップ経験を通じての"気づき"を発信してきました本シリーズも、今回が最終回です。

前回は、プロフェッショナリティのあり方について、「当たり前のことを組織全員が妥協することなく遂行することも大切である」とお伝えしました。

今回は、プロフェッショナリティには、さらに「イノベーション(※)を生み出すこと」も必要であり、そのためにできることについて、Z社での取組みと、その後の日本での業務の経験を通じてお話します。

※イノベーションとは:それまでのモノ、仕組みなどに対して、全く新しい技術や考え方を取り入れて新たな価値を生み出すこと。

<イノベーションが求められる背景>
企業の従業員は、日々さまざまな業務を遂行します。
その際はもちろん、各自のプロフェッショナリティを活かし、顧客にとって魅力と感じてもらえる提案、あるいは業務改善などを進めていく必要があります。

現在、世界の経済状況がめまぐるしく変化し、顧客の嗜好も速いペースで変化しています。
顧客にとって魅力的な提案や業務改善と、一言でいっても、そう簡単なことではありません。
これは日本だけではなく、海外でも同じことが言えます。

この状況に対応するためには、新しい価値を創造するために、物事の新しいとらえ方や、切り口を見出すことが必要であり、つまり、イノベーションを実現することが重要視されています。
それはZ社においても同じことでした。

<新しい価値を創造するための仕掛け~Z社の場合~>
Z社がイノベーションを生み出すために、従業員に推奨しているルールをご紹介します。

 『Z社における70/20/10のルール』
  ・時間の70%を、"メイン業務"に使う
  ・時間の20%を、"メイン業務に関係する仕事"に使う
  ・時間の10%を、"全く新しいこと"に使う

同じようなルールをGoogle社も実行していますが、
Z社は、このルールを推奨することで、全社員が一定の時間を"メイン業務以外"に目を向けるよう、推奨しているのです。

Z社の従業員は、「全く新しいことに使うための時間10%」を、自分の専門とは直接的なつながりの無いセミナーに参加したり、SNSなどコミュニティツールを活用し、社内外からの情報を獲得することなどに活用していました。

そこで獲得した情報や人脈が、意外なところで役立ったり、新たなアイデアを生むるエッセンスになっているようでした。

私は、「時間の10%を"全く新しいこと"に使う」という意識を持ち、自発的に様々なことに興味をもつことにより、自分の感性が磨かれ、「新しい価値を生み出す」ことにつながる、ということに気づきました。

そして、日本に帰国した後も、「新しいことに興味を向ける」意識を日々持つようにしました。

<日本に帰国してからの気づき>
「新しいことに興味を向ける」意識を持ちながら、業務を進めていくうちに、新たな価値を生み出すためには、もう一つ重要な要素があることに気づきました。

20111215_pc_3 帰国後、私は社内の「ある業務プロセスを改善するためのプロジェクト」に参画することになりました。

そこで私は、ITツールを効果的に活用し、従来は個別に管理されていたデータを集約することを提案しました。
さらに、学術理論を取り入れた、効果的な運用を行うためのアイデアを出しました。

それは、Z社の「時間の10%を"全く新しいこと"に使う」意識をもち、インターンシップ経験を通じて生まれたアイデアでした。

そして、そのアイデアを実現するためには、私は"社内の利用者"を"顧客"としてとらえ、「そのアイデアが顧客にとって真に価値をもたらすものなのか?」という視点をもつべきであることに気づきました。

表面化している問題だけでなく、問題に至るまでの経緯や、様々なプロセスの存在理由など、"物事の本質"を見極めない限り、顧客自身も把握していない問題点や価値までを見定めることができず、顧客の真の要望を満たすことはできません。

新たな価値を生み出すためには、発想力や斬新なアイデアを生み出す力も必要であるとともに、「物事の本質を見極める力」も重要な要素であることに気づいたのです。

「物事の本質を見極める」ためには、業務を多様な角度から着目することが必要であり、それを実行するために、Z社のルールにある「時間の20%を"メイン業務に関係する仕事"に使う」意識も忘れてはならないことなのです。

<最後に>
ビジネス上で最も重要なことは、「企業や顧客に対し、価値を生み出し提供すること」であり、そのためには、個人のプロフェッショナリティが求められます。
それは「顧客のために、妥協せず粘り強く、自分の専門性を最大限に生かして業務に取り組むこと」であり、同時に「物事の本質を見極め、新しいことに興味を持ち、関わる」ことです。
結果として、新たな価値を創造し、顧客にとって真に価値をもたらすイノベーションが実現できると考えています。

私の体験が、少しでも皆様のお役に立てていただけましたら幸いです。

皆様の職場では、感謝の気持ちをどのように伝え合っていますか?

当社において、「一人ひとりが明るく、元気で、前向きに、楽しく働ける」風土づくりで効果をあげている、サンクスカード活動をご紹介します。

サンクスカードとは、社員同士で感謝・讃える気持ちを手書きで書いて、相手に手渡すための名刺大のカードです。

20111215_02_2 2006年から始めたこのカードは、社長、役員含め、当社で働くすべての人が書いており、活動5年目を迎える現在は、毎月約2,500枚(6.0枚/人)の交流があります。

今年から、"電子版"サンクスカードも開始しました。
Web上で、30種類のイラストから好きなカードを選択し、メッセージを書き込み、グリーティングメールのように相手に送信します。
本社以外の事業所間ともスムーズにやりとりができるため、今では用紙のカードよりも利用されています。

<サンクスカード活動がもたらすもの>

◆感謝の気持ちが心と心をつなぐ
いろいろとお話することができて、本当に良かったです。私のことをすごく考えてくれていて嬉しいです
(新人からトレーナーへ渡されたメッセージ)

当社のサンクスカード活動は、一人ひとりが、この活動に共感して取り組むことを大切にしてきました。
これは、心と心の交流を育てていきたいという思いからです。
サンクスカードの交流で、人と人のつながりが広がり、会話が増え、コミュニケーションがしやすくなりました。

◆讃える気持ちが、やる気を引き出す
弱音を言わず、いつも前向きに仕事に取り組んでくれて、本当にありがとう!
(上司から部下へ渡されたメッセージ)

サンクスカードを使うと、小さなことでもさりげなくほめることができます。
上司と部下、仲間同士で、「さすがだね!」、「素晴らしい!」と讃える気持ちをカードという形に
して伝えることで、やる気や元気を生んでいます。

◆気づきの力、感性を磨く
自分たちの行いが意味のあることに気づかせてくださり、心から感謝いたします!
(相談に乗ってくれた他部門の人へ渡されたメッセージ)

サンクスカードを書くには、相手のことを理解し、良い所を感じることのできる気づきの力、感性が必要です。
サンクスカード活動に寄せられた「社員の声」を見ると、サンクスカードが、一人ひとりの気づきの力、感性を磨くことに役立っていると実感できました。

<社員の声>
・自分から感謝を形にして伝えることで、なぜか気持ちよく働けることを発見しました!
・前工程や後工程の人へも目が向くようになり、業務プロセスへの理解が深まった
・もっと相手に気持ちの伝わるメッセージを書けるようになりたい
・力を合わせて一緒によい仕事を創っていくことへの、嬉しい気持ち、楽しい気持ちが心の中にあふれてくる

<個人と組織の成長を促す風土 ~心と心のつながり、やる気、気づき、感動~>
カードに書かれたメッセージや、社員の声を見ると、サンクスカード活動は、社員のマインドを豊かにし、「心と心をつなぎ、喜び、嬉しさ、楽しさが感じられる風土」をつくり、組織の活力を高めることに役立っていることが分かります。
また、やる気を喚起し、気づきを促し、感動を与える、本活動は、個人と組織の成長のきっかけを与えてくれています。

皆様も、身近な方に、日々の感謝の気持ちを伝えてみてください。何かが変わるかもしれません!

20111215__5

みなさん、こんにちは。富士通ラーニングメディアの五十嵐です。

先週の記事にコメントをいただいた皆様、ありがとうございます!

前回に続き、海外企業へのインターンシップ経験で気づいたことをご紹介します。

前回は、「ビジネスで価値を生み出し提供するために必要な要素」について、語学を越えて重要なこととは、いかに"自分のプロフェッショナリティを発揮するか"であり、これは日本でも海外でも共通することである、とお伝えしました。

では、プロフェッショナルとは具体的にどんなことなのでしょうか。
何か卓越された特殊な能力を発揮することでしょうか?
それとも倍速で、他者よりもスピーディに仕事をこなせることなのでしょうか?

今回は、その答えに通じる、Z社におけるエピソードをご紹介します。

<Z社のミーティングのあり方>
ある日の午後、自己診断テストの企画ミーティングがありました。
メンバーは全5名で、マネジメント側が1名、ソフトウェア開発リーダーが1名、そして、私を含むテスト開発チームが3名という構成でした。

このミーティングに備え、テスト開発チームの企画発案者であるAさんは、2日前にはプレゼンテーションデータを作成し、チーム内でそのレビューを行い、同時に、どのような質問を受ける可能性があるかを、念入りにヒアリングしていました。
当日も、Aさんはミーティング開始15分前まで、資料の最終確認を行い、直前まで最善を尽くして準備をしていました。

開始5分前にミーティングルームに入ると、壁にこのようなものが貼ってありました。

20111208_mtg                  

開始時間になると同時に、ミーティングルームに在宅勤務者から電話がかかり、全員参加でミーティングを開始しました。

Aさんは、企画のコンセプトや方針に関する一連の説明の後、マネジメント側と開発部側から企画実現のための意見を求めました。

マネジメント側は、「まだ顧客要件が曖昧であり、顧客ニーズを明確にするためにさらなるヒアリング、分析が必要である。自己診断テストを活用し、顧客が何を成し遂げたいのか、という観点で、もう少し調査をするべきだ」と意見を述べました。

一方、ソフトウェア開発リーダーは、「過去の事例により、顧客が要望しているセキュリティ機能は実現できる。しかしながら、規模がかなり大きいため、ネットワークの構成には留意し、導入する必要がある。インフラ環境で必要な要件は別途メールで連絡するので、顧客がその要件をすでに満たしているかを確認してほしい」と述べました。

この内容に基づき、Aさんは、宿題の回答を次回持参することを伝え、次回打合せの日程を決め、全員で合意した後、ミーティングを定刻で終了しました。

<彼らに見たプロフェッショナリティ>
彼らは、最適な準備を行った上で、ミーティングに臨みました。
加えて、"ミーティングの心得"を当然のこととして守り、実行し、相手の立場や時間を尊重していました。

そして、ミーティングでは、テスト開発側、マネジメント側、ソフトウェア開発側が、自分たちのプロフェッショナルとしての立場で、実現可能な部分と、検討しなければならない部分を明確に説明していた点が、非常に印象的でした。

これらのことは、決して特別なことではなく、当然実施すべきことのように思えるかもしれませんが、彼らは一人ひとりが当然のこととして実践し、かつ組織全体で取り組んでいました。私はその徹底ぶりに圧倒され、彼らのプロフェッショナリティの高さを実感したのです。

誰にも真似できないような、卓越した特殊能力を発揮するということも、一つのプロフェッショナリティかもしれません。しかし、当たり前のことを組織の全員が妥協することなく遂行することが、企業の価値を高めることにつながります。
これも大事なプロフェッショナリティのあり方なのだ、と気づかされたのです。

こんにちは!富士通ラーニングメディア・コンテンツ第一部、五十嵐と申します(^^*)

私は普段、研修の企画・設計を担当しているのですが、先般、イギリスの某グローバル企業・Z社で、半年間のインターンシップを経験してきました。

日本とイギリスでは、もちろん、文化背景や言葉、習慣の違いがありますが、「ビジネスにおいて価値を生み出し提供するために必要な要素は同じである」ということを、多く体験することができました。

今月は、この「ビジネスで価値を生み出し提供するために必要な要素」について、海外インターンシップ経験の中で気づき、学んだことを3回に渡り、ご紹介します。

<並々ならぬ緊張感>
さて、インターンシップ先となったZ社は、大学などの教育機関や企業が実施する、試験問題を管理するシステムを開発・提供している企業です。
私はそこで、半年間、テスト問題の開発や、評価手法の調査を担当していました。

インターンシップを開始して、数か月が経ち、イギリスでの生活も慣れてきた頃でしょうか。
Z社の仕事の進め方について、次の特徴が見えてきました。

・組織の方針が短期間で変化するため、組織体制や上司も短いサイクルで変わっていくが、部下として適応している
・自分の専門性を自覚した発言を積極的に行い、発言には責任を持っている
・業務(ミーティング、担当作業など)の時間管理を確実に行っている
従業員の誰もが常に緊張感を持ちつつ、業務を遂行しているのを目の当りにしました。

7_3 上記した事柄は、文章で書くと当然のことと思われるかもしれませんが、Z社の社員は「企業や顧客に、価値を生み出し提供する」ことを、日々シビアに求められている環境の中で、その価値提供に向けて、一人ひとりが圧倒的なパワーと実践力をもって仕事に取り組んでいたのです。


<語学を越える重要なこと>

私はインターンシップへと赴く前、海外の企業で仕事を進めていくために最も重要なことは、何よりも英語を使いこなす力だろう、と考えていました。
流暢に話すことができてこそ、仕事をうまく進めていくことができるのだろうと考えていたのです。

結果として、それはもちろん大事な要素ではあったのですが、グローバルな環境で働くためには、そのもう一歩先に最も大切なことがあるのだと、後に知ることとなりました。

インターンシップを開始し、数か月経ったある日の昼休み、Z社の従業員である、イギリス人とインド人の同僚と、テレビのニュース番組を見ながらランチを食べていた時のことです。
ニュース番組のレポーターがスコットランド人だったのですが、彼の用いるアクセントが、イングランドのものとは違うことから、自然と「海外での職場における英語の活用度」についての話題になりました。

インドでは、地域により様々な言語を活用していますが、ビジネスでの会話は基本的に英語を使用します。
インド人の同僚の話によると、インドの中でも、英語スキルの差により深い会話ができず、表面的になってしまうことがあるそうです。意思疎通の面で、意外と苦労するものである、とのことでした。

そう言う彼女も、決して英語がネイティブ並みに流暢ではなく、本人もそれを非常によく認識していました。
したがって彼女は、その英語力をカバーするために、自分で英語の書籍を日頃から読む努力をするとともに、積極的にZ社の従業員とコミュニケーションをとっていました。

また、分からないところは進んで同僚に教えてもらい、意思疎通できるまで、とことん話し合うように心がけていました。
それでも言葉でうまく表せないときは、コンピューターのディスプレイを使ったり、図を描くなどあらゆるツールを活用し、実践していました。

私が語学において苦労を感じていたのと同じように、彼女も多様な言語やアクセントが存在する中で、仕事を進めていく大変さを感じていることがわかりました。
そして、彼女はそれを克服するため、日々努力を重ねていたのです。

しかし、それ以上に印象的だったのは、あらゆる手段で意思や情報を伝えようとする彼女に対し、Z社の他の従業員も、それを「当然のことのように受け入れ、対応していた」ことです。

普段からZ社の従業員は、英語圏以外の顧客からの問い合わせに対してメールでサポートする場合でも、翻訳ソフトを活用し、なんとしてでも意思疎通をし、顧客の要望に応えていこうとする、真摯な姿が見られました。

多国籍の人が多く働いている職場であり、全員が英語に対しネイティブ並みに流暢ではない環境の中で、言語によるコミュニケーションがスムーズにいかないことは承知の上で、それを克服するために誰もがどうすべきかを考え、行動していたのです。

これは、お互いがプロフェショナルとして尊重し合うとともに、「企業と顧客に価値を生み出し提供すること」に対し、全員が共通認識を持っているからこそ実現できることではないか、と思うのです。

意思疎通のために、語学はもちろん大事ですが、あくまで言語は"ツール"であり、ビジネス上で最も重要なことは、当然ながら「企業や顧客に対し、価値を生み出し提供できること」なのです。
そのためには、個人のプロフェッショナリティが最も求められる重要な要素であるということを学びました。

次回も、引き続きインターンシップ体験から「ビジネスで価値を生み出し提供するために必要な要素」について、お届けします!ぜひご覧ください!

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