連載コラム「スマートフォン始めました」
その2:充実の学習機能

いつもコラムを読んでくださり、ありがとうございます。
前回に引き続き「モバイル・ラーニング」についてお話をしましょう。2回目のテーマは、「充実の学習機能」です。

モバイル・ラーニングの「学習機能」

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モバイルならではの「学び」とは、なんですか?簡単に説明してください。


武田君

私たちがまず考えたのは、スマートフォンを使った学習です。
「スマホ=スキマ時間の活用」。誰もが思いつくイメージですよね(笑)。
教材を作るにあたって留意したポイントはこちらです。

  1. すぐ始められて、すぐ終われる(起動/終了が早い)
  2. 1区切りが短い(一瞬で終わることも、長く続けることも、自由自在)
  3. 単純明快(機能を絞る)
  4. シンプルな操作(迷わない)

試作したアプリのイメージはこちらです。「スキマ時間=通勤・通学時間」という想定で、
受験勉強でお馴染みの暗記ツールを作りました。

赤フィルター

こちらはドリル。何度もくり返して頭に入れる、「反復学習」の教材です。

くり返し学習のドリル

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他にはどんな取り組みをされましたか?


武田君

はい。パソコンとモバイル、両方からアクセスできる「協調学習型のeラーニング」を当社内で試行しました。

従来のeラーニングは、コンテンツや講義映像を閲覧するスタイルが主流です。私たちはそこに、以下の課題を感じていました。

  1. 知識を受け取るだけ(一方通行)
  2. 一人で学ぶ(孤独)
  3. 知識の実践は本人任せ(受けっぱなし)

モバイルは、「いつでも、どこでもつながる」という特長があります。この特性を活かし、「自ら考え、気づいて学ぶ『ソーシャル・ラーニング』」にチャレンジしました。

  1. みんなで学ぶ(双方向)
  2. 学習者同士が議論し、気づきを共有する(協調)
  3. 自分の事に照らし合わせて、行動を報告する(内省→行動宣言→実践)

これが教材の画面イメージです。

クラウドeラーニング

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今までのeラーニングと何が違うんでしょう?


武田君

今までの課題を解消するために、今回心がけたのは以下の3つの要素です。

1)学習者の孤独感やコミュニケーションの一方通行を解消するために、「みんなで学ぶ場」「学習者同士が議論し、気づきを共有する場」を提供する。

2)修得した知識を、実践ですぐに活かせるように、カリキュラム内に、
「自分の事に照らし合わせて考える場」を設定する。

3)学習者同士の対話の結果を取り入れ、理解度に応じて疑問点を解消する
「進化型教材」を提供する。

上記に加え、学習環境としてスマートフォンからもアクセスできるようにしたことも、新しい取り組みと言えるでしょう。

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参加した皆さんの反応はどうでしたか?


武田君

学習者からは、
「今までと同じeラーニングだと思って、気楽に聞いていたら、全く違うスタイルだったので、あわてました」 「自分のこととして、考えざるを得ない場面が多く、頭に汗をかいた感じです。よい意味で、疲れました」 といった声が聞かれ、そのインパクトは、私たちが予想をしていた以上のものとなりました。

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具体的にはどんな研修だったんでしょうか。詳しく聞かせてください。


武田君

ぜひ!
実は詳しい取り組みについて、4回に分けて当社のブログ「人材育成最前線」に掲載しました。
あわせてこちらをご覧ください!

【いま、求められる人材】自ら考え、気づいて学ぶ『新ラーニングモデル』
★eラーニングに対する3つの挑戦(2012.06.07)

★危機感の醸成。自分ごとへの落とし込み。(2012.06.14)

★互いに学びあう環境。進化する教材。(2012.06.21)

★個人の成長を、組織の成長につなげるために(2012.06.28)

予告

次回は、「スマートフォン始めました-その3 互いに教え合い、共に成長するLearning2.0の時代へ」 をご紹介いたします。
★今後の予定  (隔週火曜日に掲載)
  その3 互いに教え合い、共に成長するLearning2.0の時代へ [7月17日掲載予定]

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いかがでしたか、今回のコラム。書ききれないところはブログにまとめ、そちらにリンクしてみました。あわせて目を通していただけると嬉しいです。よろしくお願いします!

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